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仲間に裏切られたガチャ中毒の俺、異世界で無限召喚スキルを手に入れ、最強の軍勢で世界を征服する  作者: ジャクロの精霊


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『第二の核──存在してはならない魂の叫び』

アヤネ中央研究所・地下七層


アヤネはゆっくりと息を吸い、目の前の巨大な結晶室を見つめていた。


ケーブル。

刻まれた魔導式。

空気中に漂う青い粒子。

漆黒の液体で満たされたタンク。


隣では、アカシが落ち着かない様子で立っていた。


アカシ

「……本当に、これを使うつもりなのか?」


アヤネはタンクから視線を外さない。


アヤネ

「ハルトはもう――ハナのことを知った。

つまり、私たちの軍は崩壊寸前ということよ。」


アカシは歯を食いしばる。


アカシ

「だが、これは……実験すら終わっていない。」


アヤネは指を一本立て、空間に魔導式を描き出す。

部屋中のルーンが一斉に光り始めた。


アヤネ

「戦争で求められるのは完璧じゃない。

“必要”よ。」


タンクの液体が震え始める。


アヤネは禁呪を唱えた。

タンク全体が不気味な赤色に染まる。


アヤネ

「ハナの核は理想だった。

けれど、これは……」


黒い液体が蠢き、形を成していく。


アヤネ

「……これは魂じゃない。」


アカシは凍りついた。


アカシ

「じゃあ……何なんだ?」


アヤネは微笑んだ。

完全に壊れた微笑み。


アヤネ

「破壊されたゴーレムの“魂片”。

回収し、加工し、書き換えたものよ。」


アカシの顔色が消える。


アカシ

「アヤネ……それは……全ての国で禁じられた術だ。

ネクロマンシーよりも……もっと悪質だ。」


アヤネ

「死者を蘇らせるのがネクロマンシー。

これは“存在してはならないもの”を創る。」


タンクの中から獣じみた唸り声が響く。


鋭い爪がガラスを叩く。


アヤネ

「第二の核、完成よ。」


――その頃。


ミヤコの前。

ハナのゴーレムが立ちはだかる。


室内が震える。


「ミ……ヤ……コ……」


ミヤコは崩れ落ち、絶望の声を上げた。


ミヤコ

「ハナ……! ハナ、私よ!!」


モモチが黒い苦無を二本構え、殺意を宿す。


モモチ

「ジノ、ミヤコを守れ。

メイカは弱点を探せ。」


メイカ

「ムリ! こいつ、パターンがめちゃくちゃよ!

安定してない!」


カイレンは背筋を凍らせながら呟く。


カイレン

「モモチ……来る。

何か……ヤバいのが。」


モモチ

「敵の増援か?」


カイレンは首を振る。

顔が真っ白だ。


カイレン

「違う……これは……別物。」


その瞬間。


研究所全体が揺れた。

地の底から響くような轟音。

耳を裂く咆哮。


ハナのゴーレムが――退いた。


震えながら。


ミヤコ

「ハナ……?」


モモチ

「……ゴーレムが怯えてる?」


厚い扉が金属音を響かせ、一撃で吹き飛んだ。


CLAAANK!!


メイカが叫ぶ。


メイカ

「ハルト! 聞こえる!? 応答して!!」


だがハルトはまだ到着していない。


アヤネが最後の魔法陣に手を置く。


アヤネ

「起動しなさい……ベータ・ゼロ。」


タンクが爆ぜた。


黒い液体を破り、何かが姿を現す。


背が高い。

異様に細い。

刃のような複数の腕。

眼孔のない顔。

縦に裂ける顎。


この世界に存在してはいけない“何か”。


アカシが後ずさる。


アカシ

「ゴーレムなんかじゃない……!

これは……悪魔だ!!」


アヤネは静かに、狂ったような笑顔で答える。


アヤネ

「違うわ。

これは――武器よ。」


ベータ・ゼロは空気を嗅ぎ、ゆっくりと頭を天井へ向けた。


アヤネ

「感じるでしょ?

不完全なゴーレムの魂……そして“人間の魂”の匂い。」


口元が歪む。


アヤネ

「行きなさい、ベータ・ゼロ。

ハルトのチームを……全員、消して。」


生まれてはならない怪物が咆哮し――


壁ごと研究所を貫いて飛び去った。

モモチは超人的な反応で後方へ跳ぶ。


ジノは身を挺してミヤコを守る。


ハナのゴーレムは――

怯えた子どものように身を縮めた。


ミヤコ

「ハナ……! ダメ――!!」


ベータ・ゼロが首をギギギと回す。


次の瞬間。


鋭い悲鳴が研究室を貫く。


ベータ・ゼロ

「AAAAAAAAAAAAH――ッ!!」


アウレリアは遠く。

カオリは軍と共に。

――ハルトはまだ到着していない。


モモチは最大速度を発動。


モモチ(心の声)

(これはゴーレムなんかじゃない……

全くの“別物”だ。)


ベータ・ゼロが突進する。


研究所全体が揺れた。


カイレンが叫ぶ。


カイレン

「モモチ!!

あの核は人間の魂じゃない――

“千の砕けた魂”だ!!」


ベータ・ゼロが跳ぶ。


狙いは――ミヤコ。


その刹那。


ハナのゴーレムが身体ごと飛び込み、

ミヤコへの一撃を受け止めた。


魂を削るような音。


そしてモモチの絶叫。


モモチ

「ハルト!!

――早く来いッ!!!」

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