「共鳴する魂作戦――世界を変える計画」
黄金太陽王国の大戦室には静かな熱が満ちていた。
精鋭部隊、召喚戦士、戦略官、斥候――
あらゆる戦力が巨大な魔導地図の前に集結している。
中心に立つのはハルト。
右にはカオリ、マグノリア、アウレリア。
左にはクララ、アイリス、セレーネ。
そして背後には、モモチ率いる新たな精鋭たち。
壁にもたれながら、ミヤコは不安げに立っていた。
会議開始
ハルトは黄金の篭手で地図を叩いた。
ハルト
「敵は三日後に“ゴーレム核”を起動する。
だが――もう後手には回らない。」
顔を上げる。
ハルト
「こちらから先に動く。」
ざわめきが広がった。
モモチが一歩進む。
モモチ
「私の隊は準備完了。
帝国の中心部に潜入しろと言われれば、喜んで。」
ハルトは頷いた。
ミヤコは唾を飲む。
恐れていた瞬間が来た。
ミヤコの告白
ミヤコ
「ハルトくん……その前に……
みんなに言わなきゃいけないことがあるの。」
全員の視線が突き刺さる。
ミヤコの声が震えた。
ミヤコ
「ハナは……“黄金共鳴”だけじゃなかった。
彼女の力には……第二の効果があったの。」
カオリの目が鋭くなる。
カオリ
「第二……?」
ミヤコは頷いた。
ミヤコ
「魂と魔力を同調させるだけじゃない。
“他者の能力を増幅させる”作用もあったの。」
マグノリアが息を呑む。
マグノリア
「……能力強化?」
ミヤコ
「そう。
それが、アカシたちが彼女を欲しがった本当の理由。」
アウレリアの瞳が細まる。
アウレリア
「でも……ハナは死んだはず。」
ミヤコは唇を噛む。
ミヤコ
「うん……でも力は……
“ゴーレムの中で”生きてる。」
戦室が凍りついた。
ハルトの“役割”
ミヤコは涙を浮かべて続ける。
ミヤコ
「アカシは言ってた……
ハルトくんは“最適な触媒”だって。
捕まえて核に繋げれば……」
カオリが青ざめる。
アウレリアは槍を握りしめた。
ミヤコ
「“無限の軍勢”――
“人為的な神”を作れるって……」
ハルトは目を閉じた。
ミヤコ
「ハルトくん……
あなたは儀式の“最後の鍵”なの。」
その瞬間、
黄金の気配が地図を震わせた。
ハルトの声は鉄を焼くようだった。
ハルト
「つまり、俺の力を奪って……
兵器の心臓にする気だったわけか。」
カオリが前に出る。
カオリ
「そんなの……絶対にさせない!」
アウレリアが低く唸る。
アウレリア
「ハルトに触れたら……帝国ごと焼き尽くす。」
セレーネは楽しげに舌で唇をなぞる。
セレーネ
「ふふ……理由が増えたわ。アカシを殺す理由がね。」
モモチは静かに一礼。
モモチ
「彼の首、必ず届けよう。」
ハルトが手を上げる。
全員、即座に沈黙した。
ハルト
「俺が狙いなら――」
黄金の気配がさらに膨れ上がる。
ハルト
「それを“利用”する。」
マグノリアが目を見開く。
マグノリア
「まさか……餌になるつもり?」
ハルトは笑う。
ハルト
「いや。
“餌”は――ミヤコだ。」
全員が固まる。
ミヤコが跳ねた。
ミヤコ
「えっ!? な、なんで私!?」
ハルトは頷く。
ハルト
「アカシもアヤネもお前を始末したい。
一人でいると思わせれば……必ず来る。」
地図を指差す。
ハルト
「そこでモモチ隊が動く。」
モモチ
「了解。」
各部隊の役割
モモチ
潜入、暗殺、急所破壊。
カイレン・ダル
魔力追跡、妨害術式、核撹乱。
メイカ
結界解除、魔法陣解析。
ジノ
近接護衛。ミヤコ専属盾役。
アイリス & クララ
戦術分析、情報中継。
アウレリア
空中殲滅。増援阻止。
マグノリア
中距離暗殺。指揮官排除。
セレーネ
恐怖操作、精神撹乱、処刑。
ハルト
――最終破壊者。
核そのものを叩き割る存在。
ハナの“反応”
出発直前、ミヤコが小さく声を上げた。
ミヤコ
「まだ……言ってないことがあるの。」
視線が集まる。
ミヤコの声は震えていた。
ミヤコ
「ハナの入ったゴーレムは……
“感情”に反応するの。」
ハルトが眉を寄せる。
ハルト
「感情……?」
ミヤコが頷く。
ミヤコ
「ハナは……ハルトくんのことが好きだった。」
全員が凍りつく。
ハルトだけが言葉を失った。
ミヤコ
「あなたが近くにいると……
ゴーレムは震えるの。動こうとするの。」
涙が頬を伝う。
ミヤコ
「まるで……ゴーレムの中にいても……
“ハルトの声を探している”みたいだった。」
カオリもアウレリアもマグノリアも
胸を押さえた。
セレーネは笑わない。
その目は静かに揺れていた。
ハルトは拳を握りしめた。
そして――
ハルト
「……なら、俺が呼びかける。」
ハルト
「モモチ。――隊を準備しろ。」
モモチは静かに頷いた。
モモチ
「作戦第一段階:
ゴーレムの“確保”。」
ハルト
「第二段階:
“魂”の救出。」
ハルト
「そして第三段階:
アカシとアヤネの――殲滅だ。」
――つづく




