黄金の太陽の前で
――影に沈む前に。
人は、一度、光をまっすぐに見なければならない。
たとえ、それが痛みを伴っても。
黒大理石の広間。
浮かぶ魔法の光だけが室内を照らしている。
ハルトは大陸の地図の前に立っていた。
その傍らには、カオリ、アウレリア(人の姿)、大魔導士エリス、そして背にハープを背負ったダヴィド。
「沈黙の者たち」が部屋に入ると、空気が一気に重くなる。
カオリ(小声でアウレリアに)
「彼らが…境界線の任務を担うメンバー…」
「できると思う?」
アウレリア(囁くように)
「モモチが選んだなら――見かけ以上の価値があるはずよ。」
ハルト(真剣な眼差しで)
「来てくれてありがとう。」
「君たちの前にいるのは――目に見えぬ敵。
だからこそ…最も危険だ。」
ハルトが地図を指差す。
帝国のキャラバンが、魔法の霧に包まれた非武装地帯を通過している。
ハルト:
「彼らが禁じられた技術を運んでいる可能性がある。
戦時のゴーレムの残骸さえ含まれているかもしれない。」
「だが、こちらからの攻撃は許されない。」
「だから君たちが“幽霊”になる必要がある。」
モモチ(任務を引き継ぐように):
「目標①:気づかれずにキャラバンへ潜入せよ。」
「目標②:地図、魔晶石、その他情報を回収。」
「目標③:殺害は――避けられない場合のみ。」
カイエン(無言で頷く)
リナは伝令用のカラスを準備する。
ジノは帝国の見張りの声を完璧に真似て、喉を調整。
カイレンは、装飾のない小さな短剣を静かに収める。
皆が任務へ向けて動き出す中、ハルトが静かにカイレンを呼び止める。
ハルト(小さく):
「多くの者が、まだ君を信じてはいない。」
「だが、魔法から始まる者ばかりじゃない。
“決意”から始まる者もいる。」
カイレン(まっすぐに目を見て):
「ご期待を裏切りたくありません、殿下。」
「でも私は、守られるために来たのではありません。」
「守るために来たのです。」
ハルト:
「ならば――守れ。」
「敵からではない。
味方の中にある“崩れ”から、だ。」
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