輪廻の痕跡 ― 囁く影たち
最も危険な敵は——
叫ばない。
囁く。
—
外交会談の後、ハルトは信頼する三人の仲間を呼び寄せた。
カオリ・ミナセ ― 戦術の右腕
アルテア ― 帝国の裏側を知る者
モモチ ― 潜入と諜報の達人
ハルト(厳しい表情で):
「“輪廻の選ばれし者”について、すべて調べてくれ。
もし奴らが、かつてのクラスメートなら…
なぜ敵の側にいるのか、理由を知りたい。」
—
帝国南部の港町ネヴラス。
そこが“輪廻”の活動拠点とされていた。
3人はそれぞれ変装して潜入:
カオリは古書商人
アルテアは没落貴族
モモチは…誰にも認識されない存在として
彼女たちは観察し、盗み聞きし、
そして——
見つけた。
奇妙な印。
打ち消された太陽の印
逆さまの砂時計
そして——“見覚えのある名”
—
魔法の罠に守られた地下の墓所で、
彼女たちは封印された巻物を見つけた。
封を解くと、中にはこう記されていた。
カオリ(読み上げながら):
「世界は、過ちを繰り返すから腐っていく。
この“輪”は、断ち切られねばならない。
“金の太陽”は…消されるべき存在。」
アルテア(表情を強張らせ):
「ハルトを“間違い”と断じてる…」
モモチ(低く):
「しかも…奴らは“自分たちが正しい”と、信じ切ってる。」
カオリ:
「ここに符号付きの名前がある。
……でも、二つ見覚えがあるわ。
“K・N”と、“A・S”。」
—
報告を受け取ったハルトは、書かれた頭文字を見て目を伏せる。
ハルト(心の中で):
「ケンタ・ナカムラ……
サトウ・アヤネ……
二人とも、僕のクラスメートだった。」
—
同時に、音声クリスタルも見つかっていた。
デイビッドが魔法の竪琴でその情報を復元する。
響いたのは、明瞭な“声”。
◆ 男性の声:
「ハルトはまだ、自分が“救世主”だと思っている。
だが、あの男には“新世界”を導く資格はない。」
◆ 女性の声(冷ややかに):
「彼は“錨”よ。
真の解放を妨げる、象徴にすぎない。」
◆ 男性の声:
「すぐに、選ばせてやる。
“殉教者”になるか——
それとも“怪物”になるかを。」
そして、
クリスタルは砕け散った。
—
敵は、過去の仲間だった。
ハルトを知りすぎている者たちが、いま彼を“世界の障害”と見ている。
彼は、抗えるのか?
それとも——選ばされるのか。
カオリが、報告書を手に戻ってきた。
ハルトはそれを黙って読み進めた。
夕焼けが、作戦室を静かに染めていく。
ハルト(穏やかに):
「……つまり、そう思ってるんだな。」
彼は顔を上げた。
背後には、すでに戦う覚悟を決めた仲間たちが立っていた。
全員が、黙って彼の言葉を待っていた。
ハルト:
「——いいだろう。
話したいなら、話させてやる。
だが……その時が来たら——
今度は、俺の“声”を聞かせてやる。」
あなたはどう思う?
“輪廻の選ばれし者”は正しいのか?
それとも、信念を見誤ったのか?
そして、ハルトの選択は——…?
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