帝国の秘密 — アルセアの報告書
アウレリアは死んだ…
その代わりに、アルセアが声を上げた。
彼女の言葉が… 戦争の流れを変えた。
暁の評議会の間は満員だった。
ハルトは中央に立ち、金色のマントが揺れている。
カオリは腕を組み、目を逸らさない。
エリス、エイルリス、フロストが左右に立つ。
奥にはマグノリアが帽子を斜めにかぶり、静かに見守っていた。
デイビッドはハープを手に…沈黙している。
アルセアが一歩前へ出た。新たな霊翼は音を立てない。
その瞳は揺るがなかった。
アルセア:
「情報があります。
噂でも、間者からでもありません。
帝国上層部からの直接の情報です。」
その場に緊張が走る。
アルセア:
「アルビオル帝国は北だけで止まる気はありません。
南の件はただの挑発です。
本当の計画は、東・海上・地下の三正面作戦です。」
カオリ(眉をひそめて):
「地下?」
アルセアはうなずく:
「氷の地の下に突撃用トンネルを建設しています。
その作戦名は“静かなる顎”。
二週間以内に… 我々の城壁の下から現れます。」
ハルト(低く):
「…誰にも気づかれずに。」
フロスト(冷たく):
「だから雪原で魔力の異常があったのね…」
アルセア(重く):
「しかも、帝国は単独ではありません。」
ハルトは眉を上げた。
アルセア:
「帝国はハルカル砂漠の向こうにある隠された国家と同盟を結びました。
アルビオルが40年前に侵略しようとして失敗した、あのテクノマジック王国です。
今… 協力関係にあります。
兵器と、人造召喚された精鋭部隊を提供しています。」
エリス:
「隠された王国がアルビオルと手を組む? 理屈に合わないわ。」
アルセア:
「アルビオルが説得したのではありません。
説得したのは… セレスティーヌです。」
静寂が支配する。
デイビッド(驚いて):
「将軍セレスティーヌが…一人で行ったのか?」
アルセア:
「そして、署名された条約を持ち帰りました。
“静刃の盟約”です。」
カオリは一歩近づき、真っ直ぐに彼女の目を見る。
カオリ:
「罠じゃないと、どうして分かるの?」
アルセア(瞬きもせず):
「もし罠なら、私にこの秘密のトンネル地図を渡さないでしょう。」
彼女は魔法で封印された巻物をテーブルに置いた。
ハルトが封印を破る。
そして地図が広がった…
正確なルート、侵入口、隠された攻城兵器の位置が記されていた。
皆がハルトを見た。
彼はゆっくりとうなずいた。
ハルト:
「ならば、時間は動き出した… だが我々には優位がある。」
マグノリア(穏やかに笑いながら):
「翼のある少女…有益な炎をもたらしたわね。」
ハルトは地図を上着の中にしまった。
ハルト:
「準備を整えろ。
トンネルは封鎖する。
そしてあの盟約は…
打ち砕く。」
彼はもう一度アルセアを見つめた。
ハルト:
「ありがとう。
今日…君はその新しい翼にふさわしいと証明した。」
そして、まだ彼女を疑う者もいたが…
他の者たちは見始めていた――
空に昇る、新たな太陽として。




