眠れる太陽の王国への旅
雷鳴の前には、静寂がある。
そして戦争の前には…ときに、旅がある。
カルドリアを解放した後、ハルトのもとに予期せぬ知らせが届いた。
それは、スーリア王国からの正式な招待状。
知恵と神殿、そして秘密で知られる中立の古国。
こうして、黎明の王は初めて自らの大陸を離れることとなった。
征服のためではなく——
理解するために。
リースが魔法地図を机の上に広げる。
リース
「エスラン大陸の南部に位置する国。
熱帯気候、豊かな魔法文化、そして召喚王たちの古き血筋を継ぐ地。
300年もの間、いかなる戦争にも関与していない」
カオリ
「じゃあ…どうして今になって私たちを?」
ハルト
「カルドリアで何をしたかを見ていたんだ。
そして次の戦争が…国境を超えてくることも知っている」
ハルトは同行者を慎重に選んだ:
カオリ —— 個人護衛として。
アイリス —— 偵察と経路分析のため。
クララ —— 民との交流役として。
セルカ —— 静かな警備担当。
リース —— 魔導技術の知識を活かすため。
モモチ —— すでに潜入中。まあ、当然だ。
出発前、カルドリアの守護は以下に任された:
ヴァレンハルト、マグノリア、オーレリア、エリス。
ヴァレンハルト(ハルトに向かって)
「……遠くに行くのは気に食わないな」
ハルト(微笑みながら)
「だから、戻るまで待っててくれるって信じてる」
ヴァレンハルト(目を逸らしながら)
「…バカが」
空の色が変わった。
風は暖かく、
木々は光る花に包まれていた。
神殿は金と白い大理石で彫刻されている。
そして人々は…
驚きと希望の眼差しで彼らを見つめていた。
クララ(感嘆の声で)
「すっごく…きれい。まるで夢みたい」
アイリス(空を見上げながら)
「なのに、なぜか胸がざわつく」
彼らを迎えたのは、炎のサリーと金の腕輪を纏った一人の女性だった。
大使ヴィヤーナ
「スーリア王国へようこそ。
ここでは太陽が眠っております…
けれど、あなた方なら目覚めさせるかもしれませんね」
永遠のフェニックス神殿にて、ハルトは大賢王アヤディットと対面した。
彼は深い眼差しを持つ、叡智に満ちた男だった。
アヤディット
「かつて我らも、千年前には霊を召喚していた。
だがその力は封じた…“光”を名乗る者に裏切られたからだ」
ハルトは黙って聞き続ける。
アヤディット
「お前は王か…それとも炎か?」
「炎は照らす。だが同時に、焼き尽くす」
ハルト(迷いなく)
「両方だ。この世界には光が必要だ。
そして…炎もまた、守ることができる」
その夜、スーリアの庭園で、ハルトは一人で休んでいた…そう思っていた。
アイリスとクララが近づいてきた。
二人とも、スーリアの民族衣装を身に纏っていた。軽やかで鮮やか、美しい姿。
アイリス(腕を組んで)
「マントを脱いでると、少しはリラックスして見えるわね」
クララ
「うん!すっごくカッコいいよ、わたしの王さま!」
ハルトは静かに笑った。
すると、クララが新しい報告書を差し出した。
それは、さらに奥地に存在する植民地の情報だった。
アルビオルの魔法交易により、奴隷化された聖域——。
ハルト(書類を受け取りながら)
「ありがとう。…また君か」
そして、二人を見つめた。
無言で。
黄金の輝きを宿したその瞳で。
ハルト
「君たちがいなければ…この物語は存在しなかった」
クララは頬を染め、
アイリスは視線を落とし、何も言わなかった。
ハルト(やわらかな声で)
「アイリス。クララ」
二人は顔を上げた。
彼はゆっくりと近づき——
二人の頬に、それぞれキスをした。
早くもなく、遅くもなく。
ただ…誠実に。
ハルト
「ここまで来てくれて、ありがとう」
神殿の頂、月光の下でフェニックス像が輝いた。
僧たちの詠唱が始まり、
封印された祭壇の基部に、静かに亀裂が走る。
――古の炎が、新たな王の心に応えたのだ。
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