表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
仲間に裏切られたガチャ中毒の俺、異世界で無限召喚スキルを手に入れ、最強の軍勢で世界を征服する  作者: ジャクロの精霊


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

124/380

影に燃ゆる光

西から風が吹いていた。

冷たく、重く、塩と戦の匂いを運んで。


「暁の塔」の頂上にて、ハルト・アイザワは水平線を見つめていた。

黄金の瞳は瞬きすらせず、表情に感情は浮かばない。

それは、静寂のあとに轟きが来ると知る王の顔だった。


背後には人の姿を取ったアウレリア。

その隣にカオリ。軍装のマントが風に揺れ、まるで風さえ彼女の地位を知っているかのよう。


カオリ


「海風か……。いい兆しじゃないわね。」


ハルト


「黒い帆と蛇の旗が付いてくるなら、なおさらだ。」


アウレリア


「アルビオールか?」


ハルト


「すでに動いた。帝国も、時間の問題だ。」


足元の石床に、淡く輝く魔法陣が浮かび上がっていた。

その古代文字は、名、確率、戦略を囁いていた。


カオリ


「召喚するの?」


ハルト


「今回は違う。これは力の戦ではない。言葉と象徴、そして炎の戦だ。」


場面転換:リレス市、下層市場区


アレン・マルヴェルは路地を進みながら、新しいビラを手にしていた。

黒地に金の太陽——《黄金の太陽》の印が印刷されている。


アレン(叫ぶ)


「暁の王は王座を求めない!

正義を求めているんだ!

そしてその正義の一部は、君たち自身だ!」


群衆は彼を崇拝と恐怖の入り混じった目で見る。

一人の少女が紙の花を差し出す。


少女


「お母さんが言ってた。あなたが来てから、太陽は隠れなくなったって。」


アレンは膝をつき、微笑んだ。

だが、群衆の中に仮面をつけた男の影。


白い仮面。

その気配は、闇そのもの。


モモチ(心の声)


「賞賛か、偶像か……。

そのどちらも、裏切りに変わることがある。」


再び、暁の塔・指令室


リース・アークライトが光の地図を展開し、ミニドローンがその周囲を飛ぶ。


リース


「確認済み。アルビオールが三艦隊を動かした。

宣戦布告はせず、圧力だけをかける。まさに“砲艦外交”。」


ハルト


「ならばこちらも、静寂で応える。」


皆が彼を見る。カオリは眉をひそめる。


カオリ


「静寂で?」


ハルト


「艦隊を沈める必要はない。

こちらの海岸に届く前に…消えればいい。」


リース(微笑みながら)


「了解。作戦コード:『金の霧』。

アイリスに幻影航路を投影させ、敵の視界から逃す。」


ハルトは地図に手を置いた。

《暁の国》の印——ふたつに裂かれ、再び結ばれる太陽。


ハルト


「戦はまだ始まっていない。

だが世界はもう変わった。

剣ではなく……意志によって。」


カオリはそっと彼を見つめる。

その目には、尊敬以上の何かがあった。


カオリ(小声)


「ハルト…どこまで行くつもりなの?」


ハルトは答えない。

だが、その冷たい瞳が語っていた。


——太陽が燃え尽きる、その果てまで。


地下聖堂:蛇の評議会


皇帝アウレリアヌス五世と、女王ヴィクトリア・エルズベス二世。

両者は新たな地図を前にしていた。


《暁の国》に刻まれた金色の印。

経済圏の拡大、貿易路の掌握、民衆の支持増加。


ヴィクトリア


「これはもはや一国ではない。理念よ。」


アウレリアヌス


「ならば理念ごと焼き払う。

名すら記憶から消し去るのだ。」


壁画の蛇が、まるでうごめくかのようだった。


ヴィクトリア(囁く)


「一度、彼を侮った…。

二度と同じ過ちはしない。」


ふたりは再び手を刻印に置く。

暗き蛇の紋章が光る。


そして、その影の中——

フードを被った者が見ていた。


「蛇が目覚めた……。

だが、誰が最初に食われるかは…分からない。」

その夜、「暁の塔」にて


ハルトは静かに言葉を紡ぎながら、自らの印で封をした手紙を書いていた。


ハルト(声・モノローグ)


「時に、光は隠れなければならない。

より強く、より深く、輝くために。

すべての闇を恐れる必要はない……

中から征するべき闇もある。」


手紙の封を閉じ、彼はそれを伝書鷹に託す。

鷹が夜空へ飛び立ったあと、彼はゆっくりと世界地図の前へ向き直る。


ハルト


「影に燃ゆる光——

それは、神々ですら予見できなかった灯火となる。」


—つづく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ