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死にたい男と生きたい少女  作者: 島国に囚われしパンダ
間章 見る者で世界は変わる
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共和国

「ユウマ様は早くも神聖武器をマスターしておられますね!すごいです!!」

「いやーそれほどでもないっすよ!やっぱり僕って天才的な?」


テーブル挟みソファに座っているのはソフィアと共和国の勇者の一人優馬だった。

ソフィアからのボディタッチに照れ顔を隠せないのが見てわかる。


「優馬さぁ……話し進まないから早くどいてくんない?」

「おっとそうっすねごめんごめん」


金髪の髪が特徴のキララに言われ我を取り戻したのか自分が座っているソファを離れ風香ともう一人の男が座っているソファに座る。


「まぁキララ、せっかくの異世界なんだ、固くなんなよ」


俺は風香を機嫌をとるように促す。


俺の名前は鈴木大斗、18才

俺達3人はスラーテン共和国の勇者としてこの世界に召喚された、漫画とかなんかでよくある異世界転生ってゆうやつだ。

最初は何か全く把握出来なかったんだが目の前にいる姫さん、ソフィアにこの世界を救ってほしいって頼まれたんだ。

まぁ断る理由もねぇし速攻で承諾した。

それにこの世界は魔物とかいう奴がわんさかいる。

俺は元の世界で自分の力を有り余らせていた。

戦うのはダメ、暴力はダメ……


じゃあ一体なんのために己の力がある?

弱気者を守るため?違うな


答えは相手をねじ伏せぶっ潰すために決まってんだろ

己を守るのは己自身、弱者なんぞただの乞食の理由に過ぎん

だから俺はこの世界に召喚された時思ったんだ


     ここなら俺は満たされる


しかも最初っからギフトとかいう強い力も手に入る。

これはもう俺のための世界って言っても過言じゃねぇな


「では続きから、皆様方は今回の遠征でしゃべるゴブリンの村を見つけたとの報告をされましたがこれは……」


ソフィアがテーブルの資料をめくりながら確認する。


「確かにあいつらは喋ったが魔物と俺達が対等なわけがない、速攻でぶっ殺した」

「なるほど……」


俺の言葉にソフィアはうなづきながら答えた。


「ゴブリンってただでさえ臭いのに、それ加えて私と同じ言葉を喋るなんて……見てるだけで吐きそう」

「そうすっよね!あ、大丈夫です、ちゃんと全員殺しましたから」


キララと優馬も頷く。


「素晴らしいですね!勇者として最高お姿!まさに我らが共和国に相応しい!!」


ソフィアは目を輝かせながら3人を見た。

今回の遠征では2つ目的、一つは俺達がどれだけ魔物に対応できるのか、もう一つは俺のギフトに関連することだ


「照れるなぁ〜」


優馬は頬を赤くし自分の頭を撫でる。


「優馬の今の顔マジでキモい……」

「うそんっ!」


キララは若干引き気味に言葉を濁す。


「うふふ、そんなお二人に今日は私からのプレゼントです!どうぞ!!」


ソフィアが手を一回叩くと部屋の扉が勢いよく開く。

黒服の男が2名が鎖で引っ張ってきたのは獣のよう耳をした男女だった。

ボロボロの服装に痩せ果てた体、今にも死にそうな目

手から先は鎖で繋がれていて身動きが自由に取れない状態になっていた。


「こ……これは?」


優馬がまじまじとその様子を見る。


「皆さん獣人の奴隷が欲しいっておっしゃいましたよね?なので今回の報酬として送られていただきます!!」


ソフィアが両手で鎖を受け取ると自分の方に思い切り獣人を引っ張った。

力が全く入っていない男の獣人は勢いよく床に倒れ込みぐったりとしている。


「やったぁーー!!ねぇ見て大斗!キララ!獣人っすよやっべー姫様太っ腹ー!!」

「うーーん私はいいかな?」

「どうしたっすかキララちゃん?らしくないっすね」

「いやーだって最近私奴隷買ったばっかりだから………まぁいいか、獣人なんて貴重だしもーらおっと!」


そう言ってキララは倒れ込んでいる男につながった鎖を持ち引っ張り上げる。


「じゃあ私は男の方もらうよ!」

「いいっすよじゃあ俺は……」


優馬は黒い服の男が手に持っている鎖を奪い取るとそれに繋がっている女の肩を掴み笑顔を見せる。


「これからよろしくっす、できれば長持ちだと嬉しいっすね」

「………!」


怯え震えている目をした獣人を引っ張り優馬は扉から部屋を出ていく。


「あいつ……報酬もらったらあとは自由かよ」


ここに呼ばれた意味も忘れて優馬行ってしまった。

ソフィアが苦笑いで扉を方を見る。


「そういえば大斗の報酬は?」

「俺か?そうだな、また別にお願いしたさ」

「ふーんじゃあ私もこれでおいとま!どうせ後はつまらない話しを永遠と聞かせるはずでしょ?そんなのたえらんない!ほら行くよ!」


キララよ鎖を持ちながらスキップで部屋を出て行った。

その後ろに苦しそうにしながら引っ張られる男と一緒に…


「じゃあ、あとはダイト様の報酬だけど……すみません少し2人だけにしてくださらない?」


ソフィアが見た先は先程鎖を運んだ黒服の2人、

何も言わずに一礼するとすぐさま部屋を出て行った。

こうして部屋に残ったは俺とソフィアだけ……


「…………ダイト様……いえ……」


ソフィアは静かに立ち上がり俺の方のソファに座る、そして…


「やっと二人きりになれたね!ダーリン!!」


ソフィアが思い切り俺に抱きついた。

笑顔でテンションが上がりまくり、お嬢様だったこいつはここにはもういない。


「は、誰もいなくなった瞬間これかよ」

「えへへ、だってだってぇー」


無邪気に甘えてくるソフィア。

どうやらこいつは俺に一目惚れという奴をしているらしい。


「なぁ大丈夫かよソフィア」

「何が?」

「獣人の奴隷だ、魔王国に対抗するために獣国と手を組んでいるんじゃなかったのかよ」

「あーそれについてわ問題ないよ?適当に犯罪でっち上げて捕まえたから、この国で奴隷は認められているもん」


悪魔的な発想、これがこの国の王女の本性、普段は愛想振りまいているが公共の場以外だといつもこんな感じだ。


「流石俺が認めた女だな」

「えへへ、もっと褒めてぇーー」


ソフィアのつかむ手がさらに硬くなりさっきよりも強く抱きしめてくる。

俺はゆっくりとソフィア黄金の髪の毛を撫でた。


「ねぇねぇダーリン?そういえばさぁギフトの強化はどうなった?」

「あーばっちりだ、世界最強にまた一歩近づいた」

「ダイトはやっぱり他の勇者とは格が違うよ!ギフトのランクはS、魔物を倒すたびに強化されて行く!」


そう今回の遠征の最後の目的は俺のギフトの強化、このギフトは魔力、身体能力など魔物を倒すたびに俺の経験値となり手に入る、だから魔物を殺しまくっているわけさ


「なぁソフィア?」

「なぁに、ダーリン?」


ソフィアが不思議そうな顔で俺を見る。


「人類最強って誰だ?」


俺がすべての生物の頂点立つ、だがその前にまずは人の頂点に立たなければならない。


「んーーやっぱり人の災害ベリトかな?でもあれを人として数えるのはなんかおかしいかな」

「どういう意味だ?」

「うーん、あれは人であって人じゃない、そんな感じだからね、あ!もちろんダーリンが最強だよ?」


首を振りながら否定するソフィア。


「でもね、七災害はレベルが違う、あれらはもはや生き物じゃない、厄災って言った方がわかりやすい?」


ここまでソフィアに言わせる存在がこの世界にはいるのか……

許せねぇ、俺を差し置いて世界最強なんぞ……


「ぶっ殺してやる……」

「ダーリン?」


にやけが止まんねぇな

俺が世界を支配する日を思うとこんなにも心が躍る!



「俺がそのベリトとやらをぶっ殺してやる」


この世界の最強は俺だ。

俺の為の世界、他の誰にも邪魔はさせねぇ

その人の災害とやらをぶっ殺す為にまずはもっと経験値を貯める、そして………



俺が人の災害になる

次の投稿は29日0時を予定します!

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