第十話 魔王とトーク
魔王【お勧めのアニメ非常によかったぞ】
ダイ【やはりお気にめしたようだな。しかし学園ほのぼの系だったが理解できたのか?】
魔王【ふむ。前の軽音楽部モノだったか?あのときにだいぶん理解していたからな。それにそんなことは些細な問題だ】
ダイ【ふっ、さすが魔人を統べる王は違うな】
魔王【しかし、アニメというのは素晴らしいな。我が理想郷がそこにある】
ダイ【いやいや、王なんだから幼女侍らすくらい簡単なのではないかね?】
魔王【そうもいかんのだ。魔王の威厳というやつでな魔人の間で体が小さく未熟なものは淘汰される。忌避されるべき存在なのだ。それに魔人の女は確実にボンッキュッボンッのグラマー体型になるのだ】
ダイ【なんだ、その羨ましい話は】
魔王【悲しい話だ。ワシは可愛い天使のような未成熟なあどけなさを愛してやまぬというのに】
「魔王が天使って言葉を使ってるのが本末転倒だな」
リーが苦笑する。
「そこが彼の魅力的なところじゃあないか」
ダイは満面の笑みを浮かべて楽しそうにやりとりを続ける。
ダイ【しかし、我々と知り合うまではそんなこと考えもしなかったのではないのか?】
魔王【たしかに。違和感はあったがしっくりくることはなかったな。アニメに出会わなければいや、お前たちと交流することがなければ気づくこともなかったかもしれないな。それに誰にも打ち明けれぬ悩みだ。側近の者たちではいささか欲情できぬというのは・・・】
ダイ【ほぅ、つまり側近というのは・・・女かっ!!】
魔王【ん?、ああ、そうだ。基本的にワシの側近は女たちだな。これは強き魔人の精を受けると、魔力が増大しやすいためにある。そのため魔王に言い寄ってくるものは多く、関係を持てば側近になるものが多いな。ワシも王の務めと心得ておる。戦力は重大だ】
ブチッッ!という音が聞こえそうな形相でダイが地団駄踏みながら喉の奥から獣のような奇声を発しながら怒り狂う。
リーはヤレヤレと、言った感じでチャットに向かう、
リー【ダイがキレた】
魔王【え??なんで??】
リー【うらやましいからだろ】
魔王【こんなことで羨ましがられるとは・・・代わってほしいわい】
ダイ【代われよ!!!】
リー【まぁまぁ。そういえば魔王軍の進軍を止めてくれたようだな。助かったよ】
魔王【ああ、あれは大変だったぞ。幹部たちは納得できぬの一点張りでな。無理やり納得させたんだが納得いかぬ者が多くてな】
リー【そいつはありがたい話だな。お礼は次のお勧め作品で勘弁してくれ】
魔王【それなんだがな。・・・一つ困ったことがあるのだ。幹部の一人がな、お前たちを始末して休戦協定を無かったことにしようと行動を起こしているようなのだ】
ダイとリーは顔を見合わせる。
ダイ【そいつはヤバいんじゃないのか??】
魔王【まぁけっこうそこそこにヤバいけどそっちでなんとかしてくれ。流石にその幹部を止めることは魔王としてはできかねる。不服あるものは力によって示せ。というのは魔人の間では当たり前のことなのだ】
魔王【その幹部の情報は出そう。だが退けるのは貴様らの仕事だ。お前たちも自らの力で己の正義を示してくれ。えーとこう・・・だったか?】
メッセンジャーに写真が添付される。
ダイとリーはその写真を拡大して確認をする。
「おいおいスゲーナイスバデー、しかも美人だよ・・・」
リーは驚く。
ダイはうがーっと叫びながら地団駄を踏んでいる。
魔王【こいつは元人間でな。魔術師を極め、人間に愛想をつかして自らの魔法で魔人へと転じた稀なやつだ。そのため功を焦る傾向にあるのだ。今回のミリニアナ親交を強くおしたのもこいつでな。】
リー【人間が魔人に???そんなことが可能なのか?】
魔王【ふむ。詳細は聞いたのだが並みの魔術師では不可能なレベルの話だったので忘れたわい】
リー【幼女以外にひどい興味のなさだな】
魔王【ふん。何とでも言え】
リーは憤慨して暴れ回ってるダイに声をかける。
「少しまずいんじゃないのか?俺たち直接狙われたらひとたまりもないぞ?戦闘経験なんてないんだから」
ダイは息を切らせながら暴れるのをやめると
「ふふん、まぁそうだな。とりあえずヤッさんにもらえるだけの情報をもらおう。あとは野となれ山となれだな」
ダイは命の危険だというのに楽しそうに意地の悪い笑みを浮かべる。




