表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

64/157

番外編3の2 おしゃれ



 訪れたのは商店街の一角だった。

 そこには数多くの服屋さんが並んでいる。


「よっし、着いたー! わぁー、やっぱり流石"服の都"とも言われる都市モーダだわ! ここにある店全部が服屋さんだなんて!」


 一般人が着るような服からちょっとお高い貴族様の着るような服が沢山並んでいた。他にもリボンや帽子とかアクセサリーとかの装飾品もたぁーくさんある。


 良い。良い! すごい可愛い! どれもこれもすごいすごい! 他には見られないような貴重な物もいっぱい。


 私はすごくテンションが上がる。

 反対にユウくんは少しばかり居心地が悪そうだった。


「だ、大丈夫かな? 場違いじゃないかな僕」

「大丈夫だってユウくん。ほら見てよあそことか親子で来ている人もいるでしょ? だから男性がいても不思議じゃないよ」

「それなら僕は外で待っといた方が……」

「だめよ! 男の人の意見も欲しいんだから。だから戻るのは禁止! 禁止でーす!」

「そんなぁ」


 ユウくんがへにゃりと情けない顔をする。そんなことしてもだめ!なんだから。このまま外で待たせると何かと理由をつけてその場からいなくなっちゃう可能性がある。


「あ、あの」

「あ、ごめんねクリスちゃん手引っ張っちゃって」

「いえ、その事は全く気にしていません。けど、あの私は……」


 クリスちゃんは女神教の神官であり、服装は定められたモノを着ている。

 だからって休日とかに他の服も着てはいけないって訳じゃないけど、クリスちゃんは頑なにずっと定められた服を来ている。それじゃ年頃の女の子として悲しすぎる。

 だから年上の私がリードしなきゃ!


「それもそうだけど今回はクリスちゃんの服も探すんだよ? ほらクリスちゃん一緒に服を探そっ」

「えぇ!? わた、わたしもですか!?」

「当然! クリスティナちゃんも女の子何だから着飾なきゃ。お姉さんにどーんと任せて。ほら、ユウくんも来て! ちゃんと選んだ服がどうなのか教えてね!」


 でもそれはそれ。二人の仲を取り持つのも大事だけど私自身も楽しまなくっちゃ!


 ふっふ〜ん! こういえて私はファッションには自信があるのです。クリスティナちゃんは普段は神官だからか基本的にあまり肌を出さないゆったりと、それでいて質素な格好をしている。別にそれが悪いとは思わないけどやっぱり女の子は着飾ってこそよね。あっ! でもエッチなのは駄目。恥ずかしいもん。ファッションとしてならいいと思うけど流石にそっち系の奴は私も着る勇気がない。


 そう思うと【踊り子】の人達とかすごいなぁ。よくあんな下着と変わらないものが着れるなぁ。


 とにかく私はお店に入って早速服を選ぶ。


「これなんてどうかな?」

「え、え。こ、これお腹見えちゃうじゃないですかっ。は、はれんちですっ」

「そうかなぁ? このくらいなら許容範囲だと思うけど。でもクリスちゃんのその服も結構スリットが入っていて大胆だと思うけど」

「これは女神様に使える者が粗暴ではいけないので、敢えてこうすることで清廉さと清楚さを身につけるって言う事なのでそういった見せつける為のじゃありません!」

「う、う〜ん、そうなんだ……。でも、恥ずかしくないの? 」

「……実は結構恥ずかしいです」


 かぁぁと顔をうつむかせて耳まで真っ赤にするクリスちゃんは小動物みたいでとっても可愛かった。

 思わず私は頭をよしよししてあげた。


「うん、わかった! ならクリスちゃんの服は露出の少ない服とかに決定ね! クリスちゃんは髪の毛は綺麗で長いからやっぱり白色のが似合うと思うの。あまり派手な感じじゃなくて、清楚な感じにしないと。あとは髪飾りだけど……ユウくんユウくん。こっちとこっちのリボンどっちがクリスティナちゃんに似合うと思う?」

「えっ、ぼ、僕が選ぶの?」

「うん、男の子の意見も取り入れたいもん」

「う〜ん……僕はその。青色の方が似合うと……思う」

「青かぁ。……うん、そうね! 黒も良いかなって思ったけど青の方が断然良いわ! ありがとユウくん!」


 私が笑うとユウくんが顔を赤くして俯いた。あ、さっきのクリスちゃんにそっくり。二人は似た者同士なのかな。



 服を選んだ私はクリスちゃんと一緒に試着する為にカーテンの中に入る。


「本当に着るんですか?」

「当然! 着替えなきゃここから出さないわよぉ〜?」

「わ、わかりましたからその手をワキワキするのやめてください! なんだか邪な気配を感じます」

「あら、ごめんね」


 怒られちゃった。

 だけど渋々と言った感じだけどクリスちゃんも着替え始めてる。


 見てないで私も着替えよっと。

 ……む、ちょっとこの服キツいかも。太った?いや、でもデザートとか最近は食べてないし……。


「はわぁ〜……」

「ん? 何?」

「い、いえなんでもないですっ」

「……むっふっふ〜、お姉さんわかってるわよ? クリスちゃん、私の胸を見てたわね。クリスちゃん、むっつりねすけべねぇ」

「むっ、むっつり!?」

「心配しなくても大丈夫! クリスちゃんも大きくなるわ!」

「わぁぁ〜! 鷲掴まないでください〜!」


 そんな一幕がありつつも私達はようやく着替える事が出来た。


 よし、着れたことだしユウくんに見てもらおっと!


「じゃーん! ねぇねぇ、ユウくんどう?」

「あ、メイちゃん。終わった……の……」


 私はカーテンの中で試着した衣装をユウくんに見せる。


「ふふーん、今回はそれなりに自信があるの。どうかな?」

「あっ、えっと。メイちゃん、その、すごく……にあってるよ…」

「やったぁ、ありがとね」


 私の服は白い無地のトップスの上に爽やかな薄い黄緑色のガーディガンを羽織ってる。首元には星型のネックレスを付けてる。

 スカートの方もレース素材で出来たタイトスカートを履いて、靴の方も白いヒールを選んだ。


 編んでいた髪も解いでゆるく内側に巻くようにして、多分今の私は町娘って感じの衣装で整ってると思う。


「ほら、クリスちゃんも恥ずかしがってないで」

「うぅ、で、ですけど……」

「良いから良いから! ほら!」


 カーテンの陰に隠れているクリスちゃんを手を引く。


「あ、あわわ」


 クリスちゃんの衣装は、私と同じ白い生地のVネックでフリルがついてるもの。更には植物みたいな刺繍もあるのが私的にもお気に入り!

 スカートは水色の生地に裾に黄色の刺繍があるフロントボタンスカートを選んだ。どっちの服も、クリスちゃんの金髪が映えるようにしている。


 そしてユウくんが選んでくれた青いリボンでクリアちゃんの金髪をツインテールにした。


 クリスちゃんの衣装は全体的に露出は少なくした。


「どう? ユウくん可愛いでしょ?」

「うん。クリスティナさん、凄く似合っているよ。普段と違くて思わず一瞬目を見開いちゃった」

「本当ですか? こういうのを着るの初めてなんですけど……そう言って頂けると嬉しいです」


 やんわりと柔らかい笑みを浮かべる。

 うん、これでちょっとは二人の空気もほぐれたかな?


「でもなぁ。私はまだ納得いってないんだよね。この服に合う頭の飾りとかがなかったからそれだけが残念かなぁ」

「そう言えばメイさん髪飾り何にもしていませんね」

「そう! 今回の衣装に合うやつがなくって。それだけが心残りかな」


 ちょっと残念だけど、まだ他の店を見ようと思ってるから大丈夫かな。

 そ・れ・よ・り・も〜。


「さぁ、次はユウくんの番だよ!」

「えっ、僕も!?」

「勿論。此処は天下の洋服街。男性用のもたぁーくさんあるのよ! 折角何だから選ばなきゃ損よ!」

「い、いや。僕は……」

「良いから良いから、ほら行くよー!」


 グイグイと彼の手を引っ張る。

 これで少しでもユウくんも疲労が取れて、楽しめると良いな。私はそう思った。




「え、この服こんなにするの? ……人一人分の防具一式買えるくらいなんだけど」


 僕が服の代金を払うよといったユウくんが、色んな服を見て買った時何処か唖然とした呟きが聞こえた。








「はー、いっぱい買ったわ」

「す、すごい量です」

「これくらいは普通よ。ね、ユウくん」

「え? あぁ、そうだね。(メイちゃんにとっては)普通だね……」


 何処か遠い目をしながらユウくんが頷く。

 クリスティナちゃんも何だかんだ袋に入った服を見て嬉しそうだった。

 うんうん、やっぱり女の子なんだから色んな服を着てみたいよね。


「けどまたこんなに買って大丈夫なの? 幾ら魔法袋があるからといっても許容範囲があるから何でもかんでもという訳にはいかないと思うんだけど」

「大丈夫よ。着れなくなった服とか中古として売ったりしてるし、長い間着なかったのも同じように処理してるから」

「あ、そうなんだ。そういう所見た事ないから知らなかったよ」

「そりゃ女の子の服なんだから売る場所には気を配ってるもん。見せるものでもないからチャチャっと皆が知らない時に売っちゃってるよ」

「メイさんって結構サッパリしてますね」

「そうだね」


 二人の雰囲気は少しだけ砕けている。今なら大丈夫かな? 私はよっと席を立つ。


「私喉が渇いたからちょっと飲み物買ってくるね」

「あっ、僕が行くよ」

「大丈夫よ。あ、ユウくん。そっちの袋くれる?」

「え? うん」


 そのまますっと小声で話しかける。


「ユウくん、逃げるのはだめだよ。ちゃんとクリスちゃんと話し合わなきゃ」

「え? メイちゃ」

「じゃあ、ちょっと買ってくるね! 二人は待ってて!」


 そのまま私は飲み物買いにその場を離れた。




 …様に見せかけて実はユウくんたちの後ろにいた。大丈夫、噴水があるからそっちからは見えない。けど一応念のために噴水の水の流れをちょこちょこっと変化させて私の姿を見えない様にする。更にはこっそり買った黒いサングラスと外套を着る。


 あ、なんか探偵みたいでちょっとカッコいいかも……だめだめ! 今はちゃんと集中しなきゃ。


 さぁ、ここからが二人にとって

 ユウくんとクリスちゃん。二人の中にあるわだかまりがなくなると良いんだけど……。

今回の衣装は、少しネットで調べて書いたのでファンタジー要素が薄いかもしれません。許して下さい、なんでもしますから。

今だに日刊に載っていました。これほどまでに評価してくれる方が居てくれて、作者としてとても嬉しいです。

皆様、どうもありがとうございます!これからもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ