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私、ぶっちゃけます

お願いします!下手ですけど最後までご愛読いただければ幸いです。

「貴様の悪事はここまでだ!アルベリア・S・ケルベルト‼︎貴様との婚約もこれで破棄だ!何か言う事はあるか⁉︎」

「何のことでしょうか?」


貴族育成専門校・ゲシュベルト学院の卒業パーティーのフロアで大声と平坦な声が響く。


「白ばっくれるのか?証拠なら出揃っているぞ‼︎」


大声で叫ぶのはこの国…アルデヒド皇国の第一皇子、アダム・アルデヒド。その横にはピンクのショートヘアの少女が付き添っている。


そして非難されているのは腰までの長さの黒髪の少女。名前は皇子が叫んだ通りアルベリア・S・ゲシュベルト。皇国六貴族の一角、ゲシュベルト家の一人娘である。


「白ばっくれるのかと仰られましても私には皆目見当がつきませぬが?」

「貴様ぁ…貴様は私とこの異世界人ユミ・タカハタとの関係に嫉妬し、婚約者だからと嫌がらせをしたのだろう⁉︎」

「嫌がらせはしておりません。私は貴族として必要な知識や振る舞いを教えて差し上げただけでございます」


これは嘘では無い。実際彼女は訳あって皇子の事を別に好きだとも何とも思っていない。そんな彼女からすればそんな事(二人の関係)など塵程にも興味の種になりやしないのだ。


「うぅ、皇子…助けて下さい…あの人は私に熱々の紅茶をかけたりドレスを裂いてきたりしたのです」

「見ろ!ユミもこう言っているぞ‼︎これが何よりの証拠では無いか!」


それを聞いて呆れるようにアルベリアは溜息を吐き、話を続けた。


「私は紅茶も掛けてなければドレスを裂いてもおりません。私はユミ様が食事している時行儀が悪かったので注意をしたり、ドレスの着方を教えて差し上げただけです。紅茶は勝手自分でかぶって私にやられたと叫んでいただけですし、ドレスも御自分でお破りになられたではありませんか」


一挙にそうまくしたてるとぽかんと二人揃ってみている。しかしすぐに皇子は怒りを露わに口汚く罵る。が、当のアルベリアはどこ吹く風。


「ですが、婚約破棄の件に関しては了承します」

「な…⁉︎」

「私は別に好きでも無い輩と結婚する気など毛頭ありませんし、ユミ様も貴方様がお好きなようですし万々歳ですね」

「へ⁉︎」

「ま、待て!」


アルベリアの横で控えていた騎士風の青年が驚いたように話しかける。


「お前は皇族に興味無いのか⁉︎」

「無いですね」

「皇子が好きで婚約したんじゃ…」

「親の強制で渋々ですね」


即答される回答に沈黙する会場。流石のアダムも口をパクパクとしている。


誰も反論や質問がないことを確認すると皇王に振り向き、凛とした声を張る。


「皇王様」

「な、何じゃ」

「私、この国出ますね」

「か、構わんが…大丈夫なのか?」

「こんな真実も知ろうとしない腐った脳みそと一緒にいると私も馬鹿になりそうなので」

「そうか…」


アルベリアの言葉を聞いて顔を赤くしながら怒っているのはユミだ。


「ねぇ!」

「なんでしょうか?」

「なんで悪役のくせに何でこのラストシーンで何もしないのよ‼︎もっとがなりなさいよ‼︎私を罵りなさいよ‼︎何よ!脳が腐るって!」

「ここは貴方のいた日本・・とは違う現実です。第一なんでそのゲームそっくりというだけで私も巻き込まれねばならんのです?まぁ使えそうな話だったので利用させていただきましたが…どうです?中々の悪役令嬢っぷりでしたでしょう?」

「な⁉︎あんたまさか…‼︎」


絶句するユミを置いて、アルベリアは優雅にその場を後にした。

まだまだ続くよ♪

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