表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/100

ほんまにアムスはくそだらけ

さあ、カルマンギアに5人で乗ってデュッセルを出発。

オランダアムステルダムへ向かった。ちょっと不安だった

のが国境だったがやはりマメタンが引っかかった。


オランダに入国拒否とのこと。国境ゲート前で協議する。


「私いいわよ、列車で帰ってデュツセルで待ってるわ」

オオツキ「ほかのところぬけたらあかんかな?」

オサム「出れたとしてもまた入国不可やで」

オガワ「新しくパスポート作ったら」

ボンボン「あ、それええ考えや」

オオツキ「あほか、時間かかるがな。領事館は

     クリスマス正月は休みやで」

ボンボン「そんなあほな」

オオツキ「それに、せっかく取ったコペンのワーパミ、

     パーになるしな」

マメタン「私、正月開けにパスポートを再発行してもらうわ。

     要領分かってるし」

オサム「そやな。ワーパミもういらんやろ」


これで決まった。


マメタン「10日間ゆっくり羽を伸ばしておくわ」


またここでオサムはマメタンを残して彼らについていく。

スキーの時といっしょのパターンになった。


オサム「花嫁衣裳はコペンで買おう。俺のスーツだけ買ってくるわ」


国境の駅で彼女を皆で見送って4人でオランダへ入った。

ユトレヒトからもうすぐにアムステルダムだ。東京駅とよく似た

中央駅の近く、飾り窓の女で有名な一角にアムスのユースはあった。


旧市街のダム広場。石畳にやたら犬のくそが目障りだ。

いたるところ橋ばかり。ユースの前でもマリファナを売っている。

そういえばこの春先マメタンとパリからアムスに立ち寄った。


駅前通りの映画館でなつかしのサンダーバードをやっていたので

中に入ったらなんと灰皿つきの座席だった。あの時は2人ぼっちで

すぐ翌日デュッセルドルフへ急ぎ戻ったな。


夕暮れともなると2,3軒おきに大きな窓越しにそれらしき女の人

が窓際に腰掛けて、それとなくしなを作っている。とんでもない

年増さんもいる。若い娘は少ないみたいだ。ドイツよりもオープン


な明るい公娼制度、日本にはない赤線だ。我々へんにまじめな

グループは片目でそれをながめながらあちこち歩き回った。犬の

糞をふんずけながら。ほんまにアムスはくそだらけだった。


(マリファナ、ハッシシのことを”くそ”隠語でという)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーつづく

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ