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自動小銃、3度目の正直

オリンピックが始まった。どこに行っても

その中継を皆で見ている。この2週間は仕事

になりそうもない。ミュンヘンへ行ってみるか、


ハイデルベルクでチャップリンの映画を見た後

オサムはそう決めた。アウトバーンに乗る。

うん?何か様子がおかしい。ラジオをつける。


何かあったんだ。いつもは流れている音楽番組

がなく、一方的に同じことばかり繰り返している。

アナウンサーの声が興奮している。ゲリラ、アラブ、


オリンピアード所々分かるオリンピック中継はない。

『マメタン、戻ろうか?』

しかしもう遅かった。


うん?と入り口で感じたのは、兵隊。しかも自動小銃

を引き金に手をかけてささげもっている姿、もちろん

ヘルメットをかぶっている。臨戦態勢の緊張感がある。


これは絶対に尋常ではない。シュツットガルトで出よう。

さあ出口だ。自動小銃が何人か見える。やばいな、この

荷物が没収されたらと思うと引き込み線から思わず、


再び本線に戻ってしまった。次、アウグスブルク、やっぱ

り駄目だ、諦めよう。アウトバーンはミュンヘンで終点だ。

マメタンとオサムは目で合図をして出口へゆっくりと向かった。


「ハルト!」(止まれ!)


またハルトや!ガチャと自動小銃の安全装置がはずされる。

またかいな、二人は下ろされてパスポートを取り上げられ、

両手を車のサイドに当てて後ろ向き。自動小銃を向けられた


ままもう一人が身体検査、さらにもう一人が車の中を調べる。

『なむさん、武器なんてあらへん。何とか見逃してくれ』

数分だったろうがすごく長く感じた。脂汗が出てきた、まだか。


やっとOKがでて、あのバイクについて行けと指示された。

パスポートは取り上げられたままだ。とにかく運転席に乗り込む。

BMWの750CCポリスバイク。革ジャンポリスの後を追う。


ところがすぐに見失ってしまった。なんてこった、パスポート

ないのに。その瞬間パッとバイクが現れた。そしてまたあの

警察署に着いた。3度目だ。もう絶対に来ませんからと、


ほんとに来なけりゃよかった。署長は怖い顔をしてこういった。


「今アラブゲリラがイスラエル人を射殺して、ミュンヘンは

非常事態であるからして、誠に危険が一杯である。すみやかに

ミュンヘンを立ち去るべし」


ということで、

「フェアシュテーン?」(わかったか?)


「ヤー、ガンツフェアシュテーン!ダンケシェーン。

アウフビーダーシャウエン!」


と南ドイツ方言で言ったら。署長は大いに喜んで、


「グーテライゼ!」(よい旅を!)


と言った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーつづく

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