表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/100

ハイデルベルクのお城の中で−2

中世のお城のこの石畳見晴らし広場にたたずんで

いると、いろいろな思いがよみがえる。

宗教改革もそうだ。マルチンルターは叫んだ。


「免罪符なんておかしい。それじゃあ金持ちしか天国

へは行かれない。修行せずしてお金で免罪できるなんて

絶対おかしい。本来の信仰に戻るべきだ」


先んずること300年。日本でも日蓮大聖人

という人が叫んだ。


「釈尊の教えとはひとつのはずだ。何故こんなに宗派が

別れているのだ?法華経にもどれ。南無妙法蓮華経!」


どちらとも坊主や聖職者は要らない民衆と直結すべきだ

といってるように思える。とにかく不思議なことに、

同じようなことが同じ頃に世界各地で起こる。


そして時の権力者とそれとくっついた既製の旧教団とに

大弾圧を受けるのだ。その繰り返しの中で、いまや当初

の改革エネルギーは完全に喪失してしまった。だから、


いまだに世界の各地で戦争や殺し合いの紛争が耐えない。

何一つ変わっていないのだ。誰かがどこかでこの負の

連鎖を断ち切らなければ21世紀、人類は生き残れない。


ハイデルベルク城の見晴台は居心地がいい。ネッカー川

が真下に見える。その向こうの丘の麓に小道が見える。

哲学の小径というそうだ。こんもりとしていて人影も少


なくかってゲーテも思索した。”若きウェルテルの悩み”

そしてこの頃からあの”ファウスト”の原型は彼の脳裏に

思索の中に生まれ出ていたのではないだろうか。


夕暮れのハイデルベルク、ものすごく哲学的な、

宗教的なゲーテの城であった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーつづく

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ