表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/100

涙あふれるマルメの別れ

その男は佐藤武というそうだ。講道館柔道五段。

欧州に柔道を広めるべく日本代表としてコペンに派遣された。

世界柔道界のプリンス。もちろんパトロンやスポンサーが


かなりいて、その女性パトロンとマメタンとが人目も

はばからず派手に遣り合っていたのだ。佐藤はこれまた

相当のプレイボーイで他にもその手の話には事欠かなかった。


ところが今佐藤は日本に帰国中ということで、そこはそれ、一度

決着をつけて身を退いたが、悪く言えば負けて逃げ出したのに、

おめおめコペンへ帰れるか、ということだったようだ。


しかし今となっては、このピンチの中では、コペンへ戻るのが

一番だ。恥を忍んで東京館へ戻ろう。そうマメタンは決意した。


「はよコペンへかえり。ヒッチでマルメまで送っていくから」


二人ともなんとなく気が重い。口数も少なく元気が出ない。

負け戦だ。とにかくマメタンをコペンに返してすぐにストック

へ戻り必死で仕事を探そう、オサムもそう決めた。


さいわいヒッチハイクで乗っけてくれたご夫婦がとても良い人

たちでやっと少し元気が出てきた。マルメの北のほうの小さな

町で新聞社をやってるご夫婦で、是非泊まっていけと言う。


日本という国のことを取材させてくれということで一晩お世話

になった。


日本の言語は世界で一番難しく、漢字、ひらがな、カタカナ、

アルファベットとタイプも四種類あり、表意文字の漢字たるや

数万語。ひらがな、カタカナは各50文字。アルファベットは


わずか26文字とか、えらそうなことを一杯しゃべった。

ようやくマメタンもオサムも元気になった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ