プロローグ 幼馴染はいるけど、別に恋愛対象じゃあない。
僕の小説をはじめて読む人は初めまして! 初めてじゃない人はお久しぶりです! あらすじに書いたとおり、恋愛系は初めてなので、変なところがあったら言ってください、喜び勇んで修正しますので!
「ったく、母ちゃんも面倒なこと押し付けてきやがったよなぁ……」
今、あたしは家の物置の整理をしている。何故かと言うと、母ちゃん(正確には母さんの従姉妹なんだけどね)に言われたから。あの人の座右の銘は「働かざるもの食うべからず」。だから、この仕事をしないと今日の晩飯は抜き、それは困るので仕方なく整理をしている、ってわけ。ちなみに母ちゃんは屋根(昨日の台風で壊れた)を直している。同時に物置の屋根も吹っ飛んだから、直す前に整理しよう、ってわけ。
「はぁー、ガラクタばっか……これなんか、明らかに捨てていいでしょ……」
これ以上ないほど黒ずんだアジアン風のカーペット、どう頑張ったってこの汚れは落ちそうに無い。
母ちゃんはとりあえず捨てないで、捨てていいか聞きに来い、って言ったから、とりあえず役に立ちそうなもの以外は捨てるか聞く組にしてる。いつもは物を捨てるときはスッパリ捨てるのに、今日に限ってどうしたんだか……
「お、茜、何してんの?」
自転車で家の前の坂をうちの高校の制服でスィーッと来た男、星拓があたしに話しかけてきた。
星拓は幼馴染で、家は隣、これだけ聞くとラブコメみたいな感じがして、羨ましがられるんだけど、そんなのとは全然違う。そりゃ、仲はいいけど、あんなのダメ。ひょろひょろして、うちのチワワのニーにも負けそう。え? あたし? 空手やってるから、あんなもやし一発だよ。自分は最強だ、なんてチートではないけど、そこらのチンピラくらいになら勝てると思う。てか勝った。昨日の帰りに3人くらいに絡まれて、路地裏に連れ込まれたから、ぶちのめしてやった。ホント、形だけって恥ずかしいね。やるならまず鍛えろよ、って。
「見て分からない? 物置の整理。母ちゃんに言われた。夕飯抜きは辛い。」
「へー、大変そうだね。手伝おうか?」
「んー、じゃあお願い」
「了解、じゃあとりあえずチャリ止めてくる」
「分かったー」
星拓の家はうちの前の坂をほんの少し下ったところにある、きれいな家。星拓んちのおばさんが毎日しっかり掃除してるからだと思う。うちは築50年くらいたってるし、家族が結構そこらへんはズボラだから、そんなにきれいじゃない。あたしもそれに慣れて、部屋が汚いのはそんなに気にならない。星拓はそういうのは結構うるさくて、あたしの部屋に来るたび色々言っては片付けていく。だから下着とかはちゃんと片付けてる。なんかの拍子に見られたら気まずいし。
星拓が来るまで黙々と作業を続ける。
「ふう、じゃあ、何すればいい?」
「ガラクタはこの山に、使えそうなのはあっちの山に置いて」
「りょうかーい。えーと……これは……」
星拓が持ってきたのはとてつもなく錆びた金槌。
「うーん、どうだろ……ちょっと見せて?」
元はしっかりしたものみたいだし、使えないことはないと思うんだけど、いかんせん錆びすぎている。もう、錆び茶色しか見えないくらいに錆びてる。錆び、取れるかな……?
「はい。俺が見たとこ、かなり頑固っぽいけどねー……」
「んー、そうかぁ……」
なんて言いながら受け取った瞬間、景色が変わった。
これからはできる限り(書き溜めが続く限り)毎日投稿します!
なので次の更新は明日です!
できるだけ毎日投稿できるようにします!