1つの作品に100の人生あり
私は短編は書けません。しかも単発で終わることがほとんどなく、見事にシリーズ化して、雨後の筍の如くサイドストーリーが生まれてしまいます。
物語は主人公だけでは生まれません。当然ながら脇キャラがいます。と言うか、私は
『脇キャラに魅力がなきゃ、物語は半分以上死んでいる』
とまで思っている始末です。
そんな脇キャラと言われる人々も、実際に生きていればそれぞれの人生があるわけで、どこまで細部設定しとんねん!? とブログあとがきでは呆れられたほど、名前しかなかった脇キャラにまで設定が入ることが多いのです。
そして、案の定、そんな脇キャラの妄想が始まってしまい、、続編や番外編が生まれてしまうんですね。
一応どれも単品でも読めるようにと心がけてはいますが、私の中ではきっちりつながっているので、案外と説明不足な所があるかもしれません。
ちなみにその最たる例は「遠い旋律」のブログでのあとがき。最後にちょこっと顔出しただけの芳治の事を書いているのですが、その時点で私翔子と穂波のことをかなり事細かに名前まで入れて既に書いていたのです。
ご存知のように一年後、「再び桜花笑う季」になりました。
「パラレル」では高校・短大とかなりの数の同級生が出てくるんですが、そのうちの何人かのサブストーリーがあります。その中で一番声がデカかったのが健史で、あの「my precious」になりました。
「100人の登場人物がいたら、100の人生があるんだよ。だから、ドラマの最終回ってキャラ総出で終わっちゃうことが多いのかもね」
とは、大作を校了されたあとのFさんの台詞。
「だから、スピンオフしちゃう作家さんが多いんだろうね」
私は彼女にそんなコメを送りました。
サブストーリー上等、スピンオフ万歳。
「1つの作品に100の人生あり」
結構名言ではないですか?(自画自賛)