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そう言えば、SFですね。(前世の異物4)

「時の流れに」


時空警察修習生小野寺保は、初めての実地研修に弥生時代に行く途中時間事故に遭う。たどり着いたのは平安時代の京都、折しも藤原氏が全盛の時代。タイムマシンの機器も壊れていて、救助信号が出せているのかも分からない。


その時代の人間になりすまさずに調査することもあるので、マシン内には約一月分位の備蓄食糧があったりはするが、遭難状態がそれ以上に渡るかもしれない。


どうしたものかと思ってとりあえず外に出た保は、

「時治様」

と声をかけられる。保は3年前に行方不明になった声をかけた朔人の主人、藤原時治とそっくりだったのだ。


実は未来人……とも言えず口ごもっている間に、保は記憶喪失だということに朔人に勝手にされてしまい、屋敷に連れ帰られれば当然のことながら時治の両親は息子が戻ってきたと大喜び。ますます本当のことは話せなくなる。


その中で一人冷ややかな視線を向けるのが、時治の妹樹。実は彼女も未来人。しかも、テレパスの能力があり(そのままでは当局に目を付けられて研究所送りにされてしまうため)実の両親がこの時代に彼女を逃がしたのだった。


ちなみに、この樹ちゃん、ママはフランス系。何で過去の日本で違和感なく生きてんねんって今ならツッコミ入れるとこですが、当時本当の樹ちゃんを流行病でなくしたばっかの藤原の両親はすんなりと今の樹ちゃんを受け入れております(出たぞ、ご都合!)


ともかく、藤原時治として生きることを余儀なくされた保。で、この樹ちゃんに惚れちゃいます。樹ちゃんの方も唯一自分の本当のことを知る(そりゃ、見るからに日本人離れした顔だもん、仕事柄保君、ピンきて探りを入れ、樹ちゃんも本当のこと話しちゃいます)保に惹かれていき、二人は深い仲に……(兄妹なのに……)


樹ちゃんは保君との間に二人の子供を儲け他界(おいおい、やっぱ殺したか)……保が完全に平安人となってしまった20年後になって、保のところに、彼の弟靖と保のかつての恋人が現れます。しかし、靖の方も探し当てたのは約二年後で、元恋人は今は靖を……って状態。


「二年足らずなんだから修復できる」

と、事故時点に戻って救出するという靖に、頭を振る保。それを見て時間法の規定を読み上げる弟に向かって彼は、

「僕はもうこの時代を生きてしまったんだ。今更僕にもう一度人生をやり直せと言うのか? それに、妻は私がいなかったこととして生きるだけでいい。でも、子供たちは……靖は義時を瑞樹を闇に葬り去れとでも言うのか?」

と言い、頑として元の時代に帰ることを頑なに拒み、靖も保は事故の際即死状態で救出はできなかったと当局に報告する……


書いててすごく楽しかったですけど、ものすごくご都合炸裂な作品でした。

思えばこの頃受験……現実逃避したかったのが筆に出たかも。


ちなみに「赤い涙」の笹川樹ちゃんの名はこの話から名前だけもらいました。「赤い涙」のリメイク時にこの物語のことを改めて思い出して、これだけは先にここに記事にすべぇとは思ってたんですけどね。




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