たった一人でも良い、誰かの心に残れたら
今年2月22日某所からの転載です。(追記あり)
今日、「僕と妻の1778の物語」を見てきました。
この映画は、眉村卓さんの奥様との実話がベースになったもの。わたし好みというのもさることながら、同じ大阪出身だし、昔懐かしの「少年ドラマシリーズ」は欠かさずみていましたからねぇ。
ただ今回、主人公の朔太郎にすっかり思いいれてしまいました。ちょっとした一言や、それこそ家具の隙間に落ちているブリキのロボットまでから妄想の糸口が見つかるあたり、本当に他人事とは思えない(苦笑:ちょっと使い方は違いますが「、ほかに言い方がわからなくて)
そして、そんな朔太郎の妄想を妻の節子がものすごく上手く引き出している。ああ、作家の奥様だなぁと感じいったり、ちょっぴりうらやましかったり。
そんな小説バカの朔太郎が病気の妻のために自分ができることは、「毎日3枚(1000字が目安?)以上の小説を書く」ことだけだった。時々エッセイだと彼女にツッコミを入れられながらも、1778作の物語を一日も休むことなく書き続けた彼の発想力・精神力・そして愛情……真似できないすごさを感じました。本当の意味でプロだと思いました。
そして、そんな夫のエールに妻は宣告された余命を超えて生き続けた。一作でも多く夫の作品を読みたいという気持ちが彼女の延命を促したのは紛れもない事実だと思うのです。
それから最近、私の知り合いの妹さんの末期ガンが消えました。兄弟たちが率先して
「絶対に治る!」
と本人を励まし続け、笑い続け、大好きなアーティストさんのクリスマスライブのチケットも迷わずとった結果だそう。
来週、そのライブに姉妹で行かれるそうです。
先日は心ない言葉で連載を打ち切られた作家さんのことを書きました。
言葉は人を活かすことも殺すこともできる諸刃の剣だと思います。
私の作品が何人たりとも傷つけることがありませんようにと祈ると共に、たとえ一人きりであっても、誰かに力が与えられる作品、誰かを支えることができる作品を一作でもかけたらなぁと心からそう思います。
そのためにはとにかく書く。駄文しか出てこないですけど、そんな駄文でもピンポイントで届くかも知れないですから。
本当にあなたに届くといいな。