面会
久々の方言
二年前、明治二十七年 八月初旬
椿樹は広島駅で列車を降りた、駅の壁に貼ってあった地図を見て
「えーと、十一聯隊の兵舎はここの道をまっすぐ行けばいいのね」
場所を確認すると春樹がいる聯隊の兵舎へ向かった
春樹は仲間と陸軍兵舎に居た戦闘訓練が終わり着替えをしていた
「おい、小隊長が来るぞ」
「やばいこがいににさばいとったら小隊長にしばかれるぞ」
小隊長の金井少尉入ってきた、全員が敬礼する
「宮下春樹一等卒、面会だ、すぐに着替えて士官室に来るように 」
「はい!」
と、椿樹たちが敬礼すると金井少尉は部屋を出ていった、
すると親友で同じ一等卒の幸助が肩を組み
「お前に面会なんて珍しいのー、家族の誰か?」
「さあ、俺も分かんねーだよね」
「あ、まさかこの前分隊長殿に連れてってもらっとった遊郭の子か〜お前もう手ェ出したんか、まあ確かに年もお前と同じくらいじゃったけぇのー」
「んなわけねぇだろ、てゆうかなんで知ってんだよ!、もう時間ねぇから俺行くから」
と言ってた春樹は部屋を出たそして士官室に向かった
春樹は士官室の前に着き、扉を開け
「宮下春樹一等卒、入ります!」
と、大声で言い入った、入ると金井少尉が待っていた
「来たか 君に面会の申し出がきてる」
「少尉殿、自分に面会とは誰なのでしょうか」
「君のお姉さんだ」
「姉がですか」
「ああ、もう会えるのはこれが最後かもしれん中隊長には上手く言っておくから家族との最後の時間、大切に使え」
「ご配慮ありがとうございます」
春樹が兵舎を出ると袴にブーツ姿の椿樹が門の前で待っていた
「どうしたんだよ突然遠路はるばる広島まで、旅行ってわけでもないだろ」
「当然でしょ、話しがあって来たの」
「じゃあ立ち話もなんだしどこか店にでも入って飯でも食おうぜ、まだ飯食ってないだろ」
「うん、まだだけど」
「なら決まりだな近くに美味い飯屋があるんだよ」
椿樹たちは飯屋に向かい歩き出した
「そうや、広島にはどれぐらい居るつもりなんだ」
「明日までよ、夕方の列車で東京に帰るの」
そんな雑談をしながら歩いていると目的地である飯屋
に着いた
「お、着いた、ここの飯屋の定食美味いだよねー、さ、入ろうぜ」
椿樹たちは飯屋に入って行った




