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真・恋姫†夢想~朱霊伝~「六人目の大将軍」  作者: 羅貫厨
1章・志牙文博+転生=朱霊
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~転生~

本編に入りました。宜しくお願いします。

 皆さん初めまして。


 おはこんばんちわわ!


 志牙文博です。


 俺は現在何処にいるかが全くわかりません。


 ホントここどこだ?


 周りは田んぼ。田んぼ。田んぼ。


 人の姿もちらほら見えるが田植えに忙しいっぽい。


 そしてその田んぼ郡の向こうに村?みたいなのがある。


 なんというか超ド田舎って感じの場所です。


 とりあえずこういう時は状況整理。


 昨日からの行動を振り返るべし!


 昨日は…


 1・大学行った。


 2・バイト行った。


 3・家帰って飯食った。


 4・レポート進めた。


 5・風呂入った。


 6・寝た。


 7・起きた←今ここ☆New☆


 うん。わけわからん。



(着てる服は見慣れないものだし…って手がちっさい!?ガキになっちまってるのか!?…えっと、…えっと、「こんな所に居られましたか、志牙様」)


「うひっ!?」



 不意に背後から声を掛けられ驚き小さく飛び上がってしまった。


 恐る恐る振り返ると黒と紫を基調とした衣服に身を包んだナイスミドルが居り腕を伸ばしてくる。


 思わず警戒し身を竦めてしまったがその手は優しく頭に乗せられただけだった。



「心配はしておりましたが別に怒っては居りませんぞ、審配だけに」



 いきなり寒いギャグを飛ばしたナイスミドルに一瞬呆気に取られたがある事に気付く。



(審配って言ったか!?審配って袁紹配下の軍師じゃなかったか?それに志牙様って…、なんで俺の事を知ってるんだ??それに言葉が分かる?)



 自分が持っている知識と現状を必死に摺り合わせていく。


 審配と言う人は官渡の戦いでの敗北後、袁紹が後継者を定めぬまま没した為に長男の袁譚と三男の袁尚に因って二分された袁家において袁尚派に付き、鄴で籠城の末捕らえられ、主である袁尚がいる方角を向いて処刑された烈士っていう逸話を持つ人物だったはず。



(俺の知識が正しければ此処は冀州か?そしてこのおっさんは審正南か…。俺を様付けで呼ぶ辺り近しい家臣って事なのか?)



 正南とは審配の字である。


 訝しげに視線を投げ掛けるが当の審配は何処吹く風と言った風である。



「さて、志牙様。御父上がお帰りを御待ちですぞ!屋敷へ帰りましょう」


「あ~、し、審配?」


  

 現状確認の為恐る恐る声を掛けてみたが、その様子に審配は思う所があったようで怪訝な面持ちで俺を見た。


 何とも言えない空気が二人の間を侵食していく。


 何を言えば良いのか思案に昏れていたが審配の方から声を掛けてきた。



「志牙様?如何が成されたのです?いつもは爺と呼んで下さると言うのに…。今日に限って何故?」


   

 不思議そうでいて悲しそうな顔をする審配。


 思わず罪悪感が込み上げてくるが現状を把握するために一芝居撃つ必要があると判断した。



「いや、寝ている時に岩から落ちたみたいで記憶が色々とあやふやなんだ。…頭でも打ったかなぁ…」



 嘘も方便だ。


 記憶が曖昧だと印象付けでおけば忘れた分からないで通せるだろう。


 たぶん。


 なんて俺の思惑を他所に審配は真っ青になっている。



「志牙様。御自身の御名前は分かりますか?」


「志牙と呼ばれてる事しかわからない」


   

 審配は困った様な顔で何か思案している。


 それ以前になんで審配が俺の苗字を知ってるのか。


 そっちの方が気になる。


 が、本来の名前を言ったらややこしい事になりかねないので其れは伏せたまま色々聞いてみる事にした。



「審…いや、じぃ。聞きたい事がある。答えられる範囲で構わないから色々教えて欲しい。」


「はっ!なんなりと。」


   

 なんでも答えてくれるらしい。



「此処どこ?」


「此処は冀州の南皮で御座います」


  

 やっぱ冀州だった。



「今は何年?」


「熹平4年4月に御座います」


   

 175年辺りらしい。


 183~5年辺りには黄巾の乱が起きる筈。


 コレは頭に入れておこう。



「次、俺の名を教え欲しい。」


  

 名前は重要です。


 此処に居る理由が転生なのか、若返って転移したのかで状況が変わってくる。


 コレで普通に志牙文博ってきたら聞かなきゃいけないことが更に増える。



「はっ!御身は朱霊。字を文博。真名を志牙と申されます。」


   

 転生パターンだった。


 しかし『朱霊』だと…?


 三國志系のゲームが好きな俺にとって微妙な名前が出てきた。


 能力微妙、顔も微妙、曹操に嫌われてておまけに演義でもチョイ役でいつの間にか居なくなる残念キャラじゃねーか…。


 もちょとマシなキャラであって欲しかった…。


 まぁ、正史では後将軍まで昇進してるけど。


 某無双ゲームでは徐晃と言うキャラを愛用してたので転生するなら徐晃が良かったなぁ……。

 

 てか、真名ってなんだ真名って!?


 聞いたことねーぞそんなもん!



「…真名って何?」


   

 字は分かる。


 諱も分かる。


 幼名も分かる。


 が、真名なんて歴史の記述には載ってた記憶がない。


 渾名みたいなものだろうか…?



「真名とは人の人となりを表す物で真名が人物の存在、魂その物。決して侵しては成らず、偽っては成らず、汚してはならず。例え皇帝であろうとも乱りに口にしてはならない神聖な物に御座います!

 真名を交換すると言うことはお互いに絶対なる信頼を置き、心を許しあえる者に許された特権の様な物で、勝手に呼べばその場で斬られても文句は言えませぬ」



 ……渾名どころじゃなかった!


 めっさ重かった!


 転移パターンじゃなくてホントに良かった…!


 てか危険すぎるだろ!


 なんだよその初見キラー。


 真名の文化が無い所から来た旅行者とか知らないまま呼んで斬られたら洒落になんねーよ…。


 なんつー物騒な文化だ!


 郷に入らば郷に従えとは言うけど郷に従う前に斬られる確率の方が高けえ……。


 しかし、俺の真名が志牙…ねぇ……。


 字が文博……。


 朱霊に転生した意味はこれか。


 審配が俺の真名を呼んでるって事は審配と真名を交換しているという事だろうか?



「わかった。次にじぃの事を教えてくれ。」


「此の身は朱家が家臣にして志牙様の後見を任されております『審配。字を正南。真名を千里』と申します。改めて志牙様に我が真名をお預け致します!」


   

 と、片膝を着いて抱拳礼された。


 後見という事は此の『朱霊』は何処ぞのボンボンって事なのか。



「うん、じぃ。此れからもよろしく頼む。とりあえず立ってくれ。堅苦しいのは余り好みじゃない」


「はっ!」


  

 人目もあるしね。


 審配を立たせ質問続行。


 聞かなきゃいけないことはまだある。



「次に俺の家…家族の事を教えて欲しい。」



 歴史に名を残している審配が仕えてるんだ。


 それなりに格式が高い可能性がある。


 でも後漢時代に河北で有力だった朱家なんて聞いた事がない。


 確かに朱霊は冀州出身だけど家族に関しては殺された以外の情報ってなかったしなぁ…。



「はっ!朱家は当主に朱儁。字を公偉。真名を志真と申されます。奥方様に王異様。志牙様の妹君に朱符様と朱皓様がおられます。」



 ……おい!ちょっと待て!


 父親が『朱儁』だと!?


 母親が『王異』だと!?


 俺の知ってる歴史と全然ちがーう!


 時系列どうなってんだよ!?


 朱儁は陽州出身で後漢の名将の一人だ。


 王異は涼州出身で趙昂と言う人物の妻で現代では『中華版のジャンヌ・ダルク』とか言われてる様な奴だぞ!?


 てかなんで冀州にいるんだよ!?


 意味わかんねーよ!?


 しかも弟が二人ならわかるけど妹が二人!?


 どうなってるんだよぉぉぉぉぉぉ!?!?!?



 あんまりにも自分の知っている知識と掛け離れた現実に俺の頭の中は絶賛大混乱なぅ。



「おk。おーけー。わかった。」


   

 俺の知ってる歴史とは全然違う事が。


 とりあえず情報収集はここまでにしておこうか。



「桶?桶を御所望でしょうか?」


   

 しまった!やっちまった!


 審配が不思議そうにこちらを見ている。


 この時代の人間に英語なんて分かるわけないから当たり前だ。


 言葉には気を付けないとまずいなぁ…。



「独り言だから気にしないでくれ…それよりそろそろ帰ろうか。じぃ、家まで案内してくれ。」


   

 誤魔化した。


 とりあえず行き当たりばったりだがなる様にしかならないだろう。


 まず父親である朱儁と会ってみよう。


 なんでこんな事になったかはわからないけどわからないもんはしゃーない。



 ま、なんとかなるさ。


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