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真・恋姫†夢想~朱霊伝~「六人目の大将軍」  作者: 羅貫厨
2章・歌姫+黄巾=乱
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~黄巾の乱~平原の戦い・7

忙しくて投降が遅れております。

すいません。

物凄い駄文になってしまったので落ち着いたら修正します。

来週まで忙しいので投降ペースが落ちますが御了承下さい。

 既に何合打ち合ったのか…。


 関羽と丁遠志は限界を迎えていた。



「…むぅ…っ!」


「はぁ…はぁ…っ…!」



 振るわれる武技に力はなく、お互いに勝負を決める事は無理と言える状況。


 それでも尚、立ち上がるのは掲げた義、そして誇りの為。


 合同軍、黄巾の兵はやろうと思えば関羽と丁遠志をそれぞれ討てるであろう。


 だが、彼らは動けなかった。


 己が将が命を賭して武を振るっている。


 その武を穢すことは出来なかった。


 故に彼らは見守ることしか出来なかった。



「ぬおおおお!!!」


「…っ!!」



 最後とも言える力を振り絞り、冷艶鋸を振り上げた丁遠志。


 関羽は動くことが出来なかった。


 彼女の敗北であった。



 だが、振り上げられた冷艶鋸が彼女に振り下ろされることは無かった。


 関羽を討たんとした丁遠志の目に朱の軍旗が映ったからである。


 丁遠志から関羽を討つ意志が失われた。



「最早、ここまで…」



 振りかぶられた冷艶鋸が静かに下げられる。



「…討たないのか?」


「…討つ意味はあるまい」



 声の主、朱霊にそう告げる。



「…投降しろ」


「…断る」


「「…………」」



 静かな沈黙が流れる。



「…何故、管亥を名乗りの途上で斬り伏せた?」


「答える意味がないな。答える必要もない」


「!!答えよ!!貴様は関羽という武人を謀ったのか!?その武を穢す事を恥だとは思わないのか!!!」



 怒りを抑えることが出来なかった。


 自らが認めた武人が下賤な輩に利用されている事が我慢ならなかった。



「…馬鹿かお前は?」



 対する朱霊の反応は実に冷ややかだった。



「なんだと!?」


「お前、なにか勘違いしてるんじゃないか?俺たちがやってるのは戦争だ。ただの殺し合いだ。名乗りを上げるなんて隙を見せる馬鹿は死んで当たり前だろう?」


「貴様に…!貴様には武人としての誇りはないのか!?」


「…なら、お前はこの戦で屠った兵のそれぞれに名乗りを上げたか?名乗らせたか?名乗ってないだろう?名乗らせていないだろう?お前が言っている事はただの戯言。自己満足でしかねーよ」


「!!!!」


「お前は将である事を放棄し、だだの武人で在る事を選んだ。お前は戦場に在って兵の命を軽んじたのさ。だから武人の誇りなどと抜かして自己満足に浸っている。戦争は武人の誇りを誇示するためにする訳じゃねーんだよ」


「…………」



 丁遠志は何も言えなかった。


 朱霊が剣を抜き、丁遠志に近づいていく。



「…関羽の武を穢したのはお前だ、丁遠志。俺にとってお前は生かしておく価値も意味も無くなった。…死ね」


「…無念」



 刃が一閃され、丁遠志の首が宙を舞った。




 黄巾党、第二軍団長、丁遠志。  戦死。




 丁遠志を討った朱霊は転がっていた冷艶鋸を手に関羽の傍へ歩いていく。



「志牙様……」


「………受け取れ」


「で、ですが…」


「丁遠志という男が生きた証だ。これを手にするのはあの男が認めたお前以外には相応しくないだろう。ただ、お前は履き違えてくれるなよ」


「…………………はい」



 関羽の手に渡った冷艶鋸。


 それはまだ彼女には重かった…。

 ・

 ・

 ・

 ・

 ・

 ・

 ・

 ・

 ・

「うりゃあああああぁぁぁ!!!」


「おおおおおおお!!!」



 激しくぶつかる槍と蛇矛。



「うにゃ!?」


「おらぁ!!」



 槍が砕け力任せに張飛が弾き飛ばされ蹈鞴を踏む。



「むー。また折れちゃったのだ…」



 既に何本目だろうか?


 張飛と鄧茂の周辺には砕け、折れた槍が無数に転がっている。


 それは張飛が死んだ回数でもある。



「取っ替えて来い」


「わかったのだー!」



 兵に槍を貰いに行く張飛。


 それを優しげな表情で見ている鄧茂。



 戦場に在って合同軍と相対しているはずの黄巾党第三軍。


 しかし、既にここで戦闘は行われていなかった。


 本陣を包囲され敗北を悟った鄧茂は、槍が折れた為に何度目かの交換に張飛が走っていった折、右軍の将である麹義と牽招に停戦と降伏を申し出ていた。



 自分の首級と引き換えに。



 彼が望んだのは丁遠志と自分の死後、残された者達の命と身の安全の保証。


 当初、麹義と牽招はそれを受け入れ、降伏したのであれば死を選ぶ必要は無いと言っていたのだが、鄧茂は義兄である丁遠志が降伏よりも死を選ぶ、自分だけ生き残るつもりはないと首を縦に振らなかった。


 槍を交換した張飛と鄧茂はさらに打ち合いを続けていたが、彼らに丁遠志が討死したとの報が届けられた。



「わりぃなぁ。どうやらここまでだ。ま、なかなか楽しかったぜ?」


「…おっちゃん。どうしてもダメなのか?」



 泣きそうになっている張飛の頭を優しく撫でながら苦笑している鄧茂。



「先に逝っちまった兄者を待たせるわけにゃいかねえかんな!じゃーなチビガキ!コイツは選別だ受け取れ」


「わわっ!?」



 放り投げらた蛇矛を慌てて受け止めた張飛を優しい目で見やり、そのまま刑場へ足を向けた。



「おっちゃん!!」



 慌てて鄧茂を追おうとした張飛だったが、



「…追ってはならぬ。誇り高き敗者の最後を穢してはならん。見届けよ。それが蛇矛を託された貴殿の責務だ」


「……っ!………」



 麹義が制した。


 張飛は何も言えず、鄧茂が消えていった刑場を見つめ小さく体を震わせ涙を流していた。




 黄巾党、第三軍団長、鄧茂。   刑死。



 鄧茂の刑を執行したのは逢紀。


 刑を執行した後、彼は張飛に蛇矛を渡すよう命じ奪おうとしたものの、それを不快に思った麹義から顔面に鉄拳をくらい気絶。


 そのまま并州袁家本隊へ引き摺られて行った。


 残された黄巾第二、第三軍の敗残兵はそれぞれ冀州袁家と并州袁家に吸収され、平原での戦いは幕を下ろした。



 僅か二日で平原に展開した黄巾軍を破った合同軍は黒山黄巾を討つ為に転身。



 南皮を経由し、補給を済ませ黒山へ進軍。


 だが、并州袁家、孫家、公孫度の軍に対し、黒山黄巾は優勢だったにも関わらず平原から増援有りと見るやいなや、あっという間に撤退し鳴りを潜めた。


 これは平原に展開した黄巾軍を二日で破った合同軍の勢いを警戒した為だと思われる。


 ただし、合同軍側も迂闊に黒山黄巾を攻める事は出来なかった。


 確認された黒山黄巾は6万だったが、その実数は30万を超える規模である可能性が高かったからである。

(歴史では最大100万以上の規模にまで膨れ上がったらしい)


 そのため并州袁家、冀州袁家、公孫度軍を黒山黄巾の警戒に残し、朱家義勇軍、孫家、盧稙軍は南下。


 豫州を目指した。


続きます。

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