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真・恋姫†夢想~朱霊伝~「六人目の大将軍」  作者: 羅貫厨
2章・歌姫+黄巾=乱
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~黄巾の乱~朱霊と何進

蒼天の覇王のシナリオを全てクリアしたのでまた1日一話のペースで頑張ります。

上げられなかった日はサボったと思って下さい。

嘘です。

上げられない時もあると思います。

 再びやって参りました洛陽。


 今回はちゃんと母や妹達と顔合わせ出来たら良いなぁ…。


 朱霊です。



 前回は母娘揃って珍妙な事をやってたのでスルーして涼州へ行きました。


 出来れば帰りは洛陽そのものをスルーしたかったんだけど、何故か風がゴネたのでスルー出来ませんでした。


 朱家本邸に直行しても良かったんだけど、斗和さんから一度朝廷に顔を出してみても良いのではとのお言葉を頂きまして、先ずはそちらへ。


 洛陽宮殿はさすが漢の中枢だけあってでかい、広い、無駄に豪華と三拍子揃ってました。


 でも、袁家の豪邸の方が遥かに煌びやか。


 袁家の力って凄いのね。


 それはさておき、通されたのは何進の執務室。


 何進はまだ大将軍ではなく侍中らしい。


 まぁ、黄巾の動きが活発になってきてるみたいなのでもうすぐ大将軍に任命されるのだろう。


 月を先頭に詠、斗和さん、俺の順で執務室へ入る。


 執務室には褐色肌の長い黒髪をポニテにした女の人が一人。


 彼女が何進だろうか…。


 これ程早く何進と接触出来るとはね。



「戊己校尉董卓。只今到着致しました」



 月の挨拶を皮切りに全員で片膝を着いて包拳礼。


 戊己校尉(ぼきこうい)とは西域を抑える役職の官職名。


 実は俺もよく知らない。



「ああ、ご苦労。少し待て。もう少しで賄を数え終わるところだ」


「「「………はっ」」」


「……………」



 賄賂の金額を数えてらっしゃった。


 わかっちゃいたけど腐敗がやべえな。


 ギリッと歯を食縛る様な鈍い音が聞こえたので音のした方に目をやると詠がめっちゃ睨んでる。


 気持ちは分かるけど此処は堪えて欲しい。


 ジャラララララ、カチャカチャ、サラサラと銭と筆の音が空間を支配していたが、少しして数え終わったのか音を立てていた張本人がこちらに姿勢を向けた。



「待たせてすまなかったな。よく来てくれた。余は何進。侍中として陛下に侍っている者だ。涼州よりはるばる来てくれた事に対し先ずは感謝しよう」



 賄賂を数えてた人間にしては随分と出来た対応だなぁ…。


 もっと横柄な奴かと思ったんだが。



「…勿体無いお言葉でございます。して、此度の招集についてお教え頂けますでしょうか?」


「ふむ…」



 うん。月も負けてないな。


 月を値踏みするかの様に目を細める何進。


 顎に手を当てジロジロと遠慮なく董卓という人物を直視していたが、満足したのか口の端を僅かに歪ませた。



「うむ。既に知っておろうが、ここ最近黄巾の賊が決起した様でな。お前達には余の下で朱儁、皇甫嵩、盧稙と共にこれの対処に当たって貰うつもりで呼んだのだ」


「なるほど…」


「既に諸侯にも陛下より討伐の勅命を下しているのだが少し問題があってな…」


「問題ですか…」


「ああ、実は我々何一族から黄巾側に従いた者がいてな。何儀という男なのだが恐らくアレを討てるのはそなたが抱えている呂奉先しかおらぬと踏んでいる」



 何儀だと?


 確か、元は袁術や孫堅の配下でその後に黄巾に参加した武将だ。


 演義だと許褚に生け捕りにされて曹操に処刑された。


 史実だと曹操に降伏してその後はどうなったか分かっていない。


 この世界だと何進の一族になってるんかい…。


 しかし、何儀の相手に恋をぶつけるつもりなのか…。


 恋が相手じゃ戦いにならないだろ。


 なんて思ってたんだけど、



「なるほど、確かに何儀殿は虎を絞め殺す、熊を素手で殴り殺す、二千を超える山賊を一人で蹴散らすといった何一族の中でも最も武に長けた英傑と聞き及んでおります。生半可な将では相手になりますまい」



 と、斗和さんの投げた言葉に絶句。


 あー、うん。


 恋じゃなきゃ無理かもしれん。



「本来であれば一族の長として余が出向かねばならんのだが…、余ではどうにもならぬであろう。故に恥を忍んで董卓軍に助力を求めたいのだ」


「御下命とあらば」


「うむ。頼んだ。して…李儒殿や賈詡殿は見知っておるが、新顔がいるようだな?」



 何進の興味が俺に向いたらしい。


 さて、どう仕掛けるか。



「お目に掛かり光栄にございます。私は朱儁の子で名を朱霊と申します」


「ほう?朱儁の倅か。話には聞いていたがこうして顔を合わせる事になるとは思わなんだな」



 月を見ていた時と同じ様にジロジロと値踏みするかの様な視線。


 正直、良い気はしないが、何進という人物を見極めるには絶好の機会に恵まれたと思えば儲けものか。



「どうした?何か言いたい事があるなら遠慮なく言うがいい」



 どうやら表情に出てたらしい。


 が、これはこれで望んだ展開だ。


 まあ、遠慮するなと言われたし遠慮なく言わせて貰おうか。



「お前、荀爽と繋がっていたらしいな?悪いが荀爽は潰させて貰った」



 軽く様子見で揺さ振りをかける。


 さて、何進はどう出るか…。



「ちょっ!志牙!?」


「志牙さん!?」


「志牙殿!?」



 俺の喧嘩腰な口調か、荀爽を潰したという事に驚いたのか月達が焦っている。


 しかし、当の何進は気にする風でも無く腕を組んだまま微動だにしない。


 荀爽程簡単にはいかなそうだな。


 流石に朝廷でやりあってるだけの事はある。


 揺さ振っても効果は無さそうだ。



「クク…。真っ直ぐな良い眼をしている。荀爽をやり込めただけの事はあるか。まあ、アレは只の金づるだ」



 ニヤリと笑い嘲る何進。


 やはり荀爽との一件は既に耳にしていたか。


 それにしてもコイツは厄介な相手だな。


 荀爽を只の金づると切って捨てるとはね。



「悪怯れる事もないとはな」


「綺麗事だけでは国は回らんからな」



 綺麗事だけでは…、か。


 なるほど。


 今の言葉で大体把握出来た。


 賄賂を受け取り自分の懐に入れていたら出ない発言だ。


 国費を賄う為に賄賂を受け取る事を選んだと。


 つまり何進は自ら泥を被る道を歩んだのか。



「へぇ。かなり酷いのか?」


「半分にも満たない状況だな」



 何進はやれやれといった感じに首を振る。



「それを賄賂で補っていたのですか…」


「待って。それじゃあ黄巾を討つ予算はどうなってる訳!?」


「糧食の確保も厳しそうですね」



 どうやら月達も何進の意図を理解したらしく口をはさんでくる。


 全員が現状を把握し資金繰りの打ち合わせに言葉が飛び交う。



(クク…。あれだけの問答で余の意図を理解して貰えるとは思っていなかったが…。董卓を呼んだのは間違いでは無かったな。それに朱儁も倅に恵まれたらしいな)



 何故か一人で北叟笑み何か呟いている何進。


 不気味だ。



「何進。ニヤつくのは構わないが、金も糧食も足りないんだな?」


「あ、ああ。どう工面したものか」



 バツが悪そうに肩を竦める何進。



「冀州袁家に渡りを着けようか。恐らく力を貸してくれるはずだ」


「ほう?お前は冀州袁家と誼を通じていたのか」


「冀州袁家に居候の身でな。他には幽州の公孫瓚とも交友がある」


「ふむ。なるほどな。処で公孫瓚とは誰だ?聞いたことがないが…」


「へ?」


「董卓よ。お前は知っているか?」


「い、いえ。存知ませんが…」



 な…んだと!?



「いや、ほら幽州を治めてる公孫瓚」


「何を言っている?遼東や幽州は公孫度が治めているのだぞ?もしや公孫度の子か?」



 …は?


 いやいや、公孫瓚と公孫度は血筋が違う。


 どうなってる?


 あー、もしかしてこの世界あるあるで公孫度の子として白蓮が産まれた可能性があるのか…。


 これは本人に聞いてみないとダメだなぁ。



「あー、公孫瓚の事は忘れてくれ。とりあえず冀州袁家には渡りを着ける」



 白蓮ごめんよ。


 ここにはいない彼女に心の中で頭を下げる。


 下げる必要はないのかもしれないが。



「うむ。任せた。それから朱儁が既に交州から戻って来ている。冀州へ発つ前に顔を出しておくがいい」



 いつの間にか交州から戻って来てたのか。


 まあ、時期的にいつ戻って来てても不思議じゃないので納得。



「そうさせて貰うよ。こっちの事は任せた」



 そう言い残し風を伴い朱家本邸へ行く事にした。


次回は朱家本邸でのお話です。

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