~龍を殺す者~白猫と黒猫の行先とお菓子
荀攸の真名は桂花のモクセイに関係する様にモクレン系の玉蘭としました。ただ、作者の都合と言うか好みでゆうらとなってます。
~荀爽に喧嘩売ってから数日後~
あれから俺は森羅と烈火、二荀と共に麗羽と蓮華に正座させられてしこたま怒られました。
朱霊です。
袁逢さんと炎蓮さんや袁基邸に来た皆さんには口止めしていたので麗羽と蓮華は今回の事を知らず、まぁ怒る怒る。
めっちゃ絞られましたよ。
お説教から解放されて朱家の屋敷に戻った時にはクタクタだった。
因みに袁基は雲隠れした事もあって袁隗さんの監視下に置かれ軟禁されることになったらしい。
「ふー…これで白黒猫二匹は自由だな」
これでこの子達も曹操の所へ行けるだろう。
「私達を猫扱いするのやめてくれない?」
「なんで猫扱いな訳?」
猫扱いされてプギャる猫二匹。
「なんでって、猫耳フード被ってるから?」
「なんで疑問形なのよ!」
「っていうか、猫耳フードって何よ!?」
あ…、やっちまった。
気を付けてたんだけどなぁ…。
一段落ついて油断したか。
「あー、フードっていうのは頭巾の別称だ。本来なら猫耳頭巾っていう方が主流だな」
「ふうん?そんな呼称聞いたことないわね」
「なんでそんな事知ってるのよ?」
そのまま流されてくれよ…。
「それはヒ・ミ・ツだ!」
誤魔化した。
その後も聞かれ続けたがなんとか乗り切った。
「で、お前達はこれからどうするんだ?曹操の所へ行くんだったら止めないが」
もう保護しておく意味も無いだろうしな。
頃合を見計らって曹操の元に送り出してやるべきだろう。
今後の事も考えると曹操とは繋がりを持っておきたい。
「そうね…私は曹操様の所へ行くべきかと思ってるけど、ゆうはどう思う?」
「けい。私は朱家に残るわ」
「えっ!?」
「なぬ!?」
荀彧も驚いた様だが俺も驚いた。
「え…!?ゆう?一緒に曹操様の所へ行くって言ってたじゃない!?」
「ごめんね、けい。私はコイツが…、志牙が見ている先を知る必要があるの。と言うか知りたい。それに、コイツにちょっと献策しちゃったしね」
「あ~、今は時期じゃないってアレか?」
「そうよ。それにあんたは仲間が欲しいんでしょ?それなら私が此処に残ってけいが曹操様の元へ行けば繋がりが出来る。悪い話ではないと思うけど」
ふむ。悪い話じゃないな。
まぁ両方曹操の所へ行っても問題ないんだけど、渡りを付けやすくするなら荀攸が居てくれた方が楽だ。
「そういう事なら歓迎するよ。荀攸」
「ええ、よろしくね志牙」
その後、荀攸は荀彧と話があると言って客間へ戻っていった。
烈火は朱家入りする為に今は袁逢様に話をしに行っている。
森羅は麗羽と蓮華のお説教に何かを感じたのか自室に篭って筆を走らせている。
Mだったんだろうか?
まぁ、それに関しては突っ込むのはやめておこう。
森羅に関しては誤解されても難なので皆には言ってあるが別に艶本ばかり書いてる訳じゃない。
育児書だったり、夫婦円満の秘訣の書だったり色々書いている。
今回は偶々お説教が琴線に触れたんだと思…いたい。
手持ち無沙汰になったから今からお菓子の生地練っておこうか。
麗羽と蓮華のご機嫌取りしなきゃいけないしね。
あ、荀爽潰しちゃったから包先生に連絡もしておかなきゃ!
ゲンコツコワイゲンコツコワイゲンコツコワイィィィィ…。
~荀彧視点~
ゆうが志牙の元に残ると言い出した。
たぶん、ゆうは志牙に惹かれ始めてるのだろう。
気持ちはわからなくはない。
私だって同じだ。
ただ、違うのは自分に素直になれるかなれないか…。
ただそれだけ。
私は素直になれそうにはない。
「けい。怒ってる?」
「怒ってはいないけど…ただなんで今になって、というのは思ってる」
これは本当の事だ。
私達は曹操様から御声が掛かっていた。
それを反故にしてまで志牙に付いて行く事にしたのは何故なのか…。
「それはアイツが…恐らく天下を統一しようとしているから」
「!」
恐らく本当の事で嘘。
志牙が天下を統一しようとしているのは間違いないだろう。
『龍を殺す』
この一言が全てを物語っている。
そしてそれは戯言ではないのだろう。
アイツの瞳は確かにその道筋を描いている様に見えた。
その道筋が描ける主君に仕え、支える事は臣下としての誉だろう。
ただし、これは表向き。
「ゆう。怒るわよ?」
「っ!?」
「双子なんだから分からない筈ないでしょ?」
はぁ…、肝心な処で素直になれないのは同じなのよね。
「…たぶんアイツに惹かれてると思う。志牙が見てる先を一緒に見てみたいって思ったのよ」
うん。やっぱり。
私だって曹操様に御声が掛かって無かったら志牙の所へ行くだろう。
ただ、それが臣下としてなのか、女としてなのか…。
それは分からない。
ゆうは間違いなく女としてあいつを意識してるんだろう。
「そっか。それなら仕方ないわね。ゆうが言ってた通り私とゆうで曹操様と志牙の橋渡しをしましょ」
「そうね。お互いこれから忙しくなりそうね」
こうして私達の行先は別れた。
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只今俺は生地を練り終わり寝かせてる間、暇過ぎるので超簡単なデザートととしてクレープを作っております。
何故か乳製品があるこの世界。
生クリームはなかったのでないなら作っちゃえとか思って生クリーム作りました。
作ったのはいいけどスポンジの作り方忘れたからケーキはまだ無理。
じゃあどうしようかと考えたらクレープになりました。
薄く生地を焼いて生クリームとフルーツを包むだけの簡単なお仕事です。
ま、料理系の説明は省く。
なんでかって言うとめんどくさいから。
ご都合主義万歳!
文句は作者に言ってくれ。
と、まぁメタ発言はここまでにして、出来上がったクレープの処理は二荀に任せるとしようか。
クレープを乗せた皿を手に二荀立ちの部屋へ。
部屋の扉を軽く叩き、
「へぃ!子猫ちゃん達!餌の時間だじぇ~」
と、声を掛ける。
「「猫扱いしないでって言ったでしょ!?」」
なんて返事と共に扉が開く。
「どや!」
と皿を突き出したら
「!?」
目を丸くした二荀。
クレープなんて見た事ないだろうからな。
「欲しいか?欲しかったらにゃあと鳴け」
と煽ってみる。
「にゃあ」
「なんで猫の真似なんてしなきゃいけ……、けい?」
「にゃあ…」
これは予想外!
俺はてっきりハモった罵詈雑言が飛んでくる物だとばかり思ってたんだが…。
どうやら荀彧はクレープに目を奪われててそれどころじゃないらしい。
荀攸まで呆気に取られてるじゃないか。
どうやら荀攸より荀彧の方が甘い物好き度が高いらしい。
「よし、荀彧。食え」
と皿を渡す。
「荀攸はいらんの?」
「いる」
「にゃあは?」
「………にゃぁ」
悔しそうだ。
「ほれ」
と、皿を渡した。
二人共美味しそうに食べてくれました。
コレはメインメニューになりそうだな。
なんて事を思いながら目を輝かせてクレープを食べてる二荀を見てた。
そして麗羽と蓮華のパターンよろしく真名を貰った。
この世界の女の子は食い物で真名を渡しちゃう傾向でもあるのだろうか?
次は漸く覇王様が出ます。




