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真・恋姫†夢想~朱霊伝~「六人目の大将軍」  作者: 羅貫厨
1章・志牙文博+転生=朱霊
21/268

〜龍を殺す者〜白い猫と黒い猫 中編

誤字脱字の確認はしてるんですが

掲載してから読み直すと誤字脱字が多い多い…

駄文なのにホントすいません。

 ~前回のあらすじ~


 猫を二匹拾った。





 口の悪い猫の飼い方が分かりません。誰か教えて。


 朱霊です。



 一時的に朱家の屋敷で保護した二匹の猫を伴い森羅の元へ。


 森羅の部屋の扉を軽くノックし、



「森羅いるか?いるよな。居ても居なくても返事して」



 と、声を掛ける。


 すると、



「居なければ返事は出来んな」



 と、つまらない返事と共に扉が開き、森羅が出て来た。



「何か入り用か?志…」



 途中まで言い掛け、俺の後ろにいる猫二匹に気付いたらしく、白猫と黒猫を交互に見やって俺に眼を向けた。


 そして、



「ふっ…流石だ志牙。少し待ってろ」



 と、部屋へ戻った。


 カショカショカショッと言う音がしたかと思うといくつかの艶本を抱えて出てくる。


 何か勘違いしてるらしい。



「必要性がある物を選んだ。活用しろ」


「必要無いから戻して来い」


「む?」



 む?じゃねーよ。


 さて、艶本を置いて出て来た森羅も伴い居間へ。


 三人を卓に着かせ説明開始。



「この子達は荀爽の娘で荀彧と荀攸だ。色々あって保護した」


「ほう?なるほどな。志牙が嫁を連れて来たのかと思ったんだが早合点だったか」



 やっぱそっち方向で観てたのか。


 ま、それに関しては今はどうでもいい。



「んで、コイツは「俺は司馬懿。字は仲達だ」」



 被せるなよ。


 折角、艶本軍師司馬仲達って紹介しようと思ったのに。


 察しが良過ぎると揶揄うのも一苦労だ。


 猫二匹は所在無さげに縮こまっている。



「で、志牙。連れて来たのは良いが、これからどうするつもりだ?」



 流石、我等が艶本軍師。


 ちゃんと流れを掴んでくれる。



「そうだな。一応考えてはいるが…先ず簡単に説明するとコイツらは袁基に嫁がされそうになっててそれを拒んでる」


「ふむ。続けろ」


「だからコイツらを自由にしてやる為に先ず袁基を嵌めて潰す。

 んで次に荀爽を潰し、并州袁家と漢に蔓延っいる腐れ野郎共に喧嘩を売ってやろう」



 俺の言葉にニヤリと笑う森羅。


 ガタッと音を立て驚いた様に俺を見る白黒。



「面白い。その話微力ながら手を貸そう。

 ククク…。やはりお前の所へ来たのは正解だったな」


「「……………!?」」



 面白そうに笑う森羅と言葉を失い口をパクパクさせてる白黒。



「で、森羅だったら袁基をヤるにはどうする?」


「そうだな。敢えて荀彧か荀攸を捕らえさせ、其処を押さえるのが手っ取り早いな。二人が朱家の保護下にある以上大義名分は立つ。

 本来ならこの様な手は打ちたくは無いが、二人共自分達の自由を得る為だ。ここは納得して貰いたい物だな」



 流石は司馬懿仲達って所かね。


 烈火にも協力して貰うか。



「森羅、荀彧、荀攸。悪いんだが作戦を煮詰めるのは任せて良いか?俺は高覧って奴を呼んで来る」


「構わないぞ。人手が増える分には問題無いからな」


「んじゃ、任せたぜ」



 俺は烈火の元へ。



「…てな訳で袁基を潰す。一緒にヤらないか?」


「どんな訳か分かんねーよ!」



 通じなかった。


 このパターン前にもあったな。


 てな訳で理由を説明した。



「なるほどなぁ。別にいーぜ。そしたらオレッチが路頭に迷わない様に朱家に入れてくれ。お嬢達ん所行くと袁家同士で戦争になり兼ねねーし」


「始めからウチに来て貰うつもりだったさ」


「なら話ははえー。よろしく頼むぜ!」



 烈火をゲットして森羅達の元へ。


 俺が烈火を連れて戻った時には作戦は決まっていて、荀攸がわざと捕まる事になったらしい。



【作戦内容】


 1・荀攸が袁基邸付近に罠を貼ってわざと捕まる。


 2・荀攸は捕まったら袁基を罵倒。それから思いっきり叫ぶ。


 3・荀攸が叫んだら俺達突入、全員ぶっ飛ばして捕縛。


 超単純。


 烈火曰く、袁基は単純バカだから間違いなく上手く行くとのお墨付き。


 と、いう訳で後日決行。

 決行当日。


 荀攸は罠を仕掛けに行き、森羅が様子見で隠密行動中。


 暫く経って森羅が戻って来た。



「計画通りだ。荀攸が捕まった。移動するとしよう」



 で、袁基邸の近くに潜伏。



 ~荀攸視点~



 朱霊。字を文博。真名を志牙。


 随分と不思議な男だ。


 見ず知らずの私達姉妹を助けた上に私達を自由にする為にと袁基や大陸有数の儒学の大家、荀家の長である御父様を潰すなんて言い出す。


 袁基はともかく、御父様を潰すと言って憚らない自信の根拠は一体なんなのか。


 今は分からない。


 今は分からなくて良い。


 今は与えられた役目を果たす。



 作戦通りに罠を貼りわざと逃げそびれた振りをして捕まった。


 予定通りに袁基の屋敷へ連れ込まれ、



「クソアマが!たっぷり可愛がってやるから覚悟しな!」



 ……反吐が出そう。


 ま、こいつらは私に手を出せないけどね。



「私は荀攸よ。袁基を出しなさい!」


「荀攸!?…おい、袁基様をお呼びしろ」


「お、おう!」



 これで大丈夫。


 後は袁基を罵倒した後に叫ぶだけ。


 罵倒する必要性は無いのだけれどこれは私が出した案。


 唯の憂さ晴らし。


 もし殴られたとしても其れは朱家の保護下の私を傷付けたと言う証拠になる。


 殴られたくは無いけど。


 暫くして漸く袁基が現れた。


 呼びに言ってからどれだけ時間が経ったと思ってるのよ!?全く!



「やっと俺様に嫁ぐ気になったのかよ。いつまで待たせるつもりだったんだ!?このグズが!」



 本当になんで御父様はこんな奴に私達を嫁がせる気になったのか…。



「はぁ?なんで私があんたみたいな腐った豚に嫁がなきゃなんないわけ?あんた自分が人間だと勘違いしてるんじゃないの?あんたは豚と馬鍬ってるのがお似合いよ!」



 罵倒開始。


 袁基は一瞬呆気に取られて居たけどこめかみをヒクつかせて、



「なんだとこのクソアマ!俺様を誰だと思ってやがる!」



 よし、掛かった。


 本当に単純な奴。



「は?豚でしょ?あ、息しないでくれる?空気が汚染されるから。

 ていうか、そのまま死んでくれない?その方が人の為になりそうだし」



 こんなものかしら?


 いい感じに激昂してるし。



「こ、この……!?女の分際で舐めた口叩きやがって!覚悟しろよ!てめぇ!」



 袁基が肩を怒らせながら近寄ってくる。


 よし、今だ!



「っきゃあああああああああああ!!!!」


「「!!!???」」



 これで私の役目は終わり。


 あー、喉が痛い。


 後は志牙達が上手くやってくれると思う。



「うるせえんだよ!クソが!今更ビビってもおせえ!!!」



 袁基が私に手を伸ばしてくる。


 次の瞬間、



『ドガァッ!!』



 という音と共に志牙達が入ってきた。


 と思ったら志牙が凄い勢いで袁基に飛び掛っていって袁基が殴り飛ばされた。


 宙を舞う袁基。



(人間ってどれだけの力で殴られたらあんな風に宙を舞うのかしら?)



 そんな事を思っていた――。

 ~志牙視点~



 さて、今の所は作戦通り。


 後は荀攸の合図を待つだけだ。


 にしても遅くね?


 もしかして荀攸が失敗したか?



「なぁ、荀攸の合図遅すぎないか?」


「そうだな。だが袁基の部下は荀攸に手は出せないだろう。となると袁基がまだ現れていないのだろうな」


「あれじゃねーか、袁基が便所に引き篭ってて出てこねえとか」


「高覧!もっと真面目に考えなさいよ!ゆうが危ない目にあってるかもしれないのよ!?」



 烈火の冗談にキレる荀彧。


 まぁ、心配なんだろう。


 荀攸が機を見誤ったとは思えないが……。


 この世界の二荀は間が抜けてるトコあるから油断は出来ないけどな。


 その時、



「っきゃあああああああああああ!!!!」


「「!!」」


「来た!」


「行くか!」


「「応!」」



 漸く聞こえて来た荀攸の『合図』。


 それに合わせ俺達は袁基の屋敷へ駆け出す。



『ドガァッ!!』



 扉を蹴り開け、勢いそのままに袁基に詰め寄りアッパー。


 勢いが付き過ぎたのか思った以上に袁基が吹っ飛んだ。



「荀攸。お待たせ」


「待ってないけど?待たせたのこっちだし」


「違いない」



 袁基を見やる。


 袁基は何が起きたか分かっていないようだったが相手が俺だと確認すると途端に顔が真っ青になった。



「しゅ、朱霊!?!?!?な、なんでお前が此処に!?」


「よう、袁基ぃ。久しいな。ウチのモンが随分と世話になったみたいだな?」


「お前になんの関係があって殴り込んできやがった!?」


「あ?荀彧と荀攸はウチの保護下にあるんだよ。ま、今回のコレはテメーを潰す為に仕組んだ罠って奴だな」


「なっ――!!??」



 言葉を失う袁基。



「おい、志牙。罠に嵌めたと教えてやってどうする。今ので荀攸を助けに来たという大義名分が失われたんだが」



 森羅に冷静に突っ込まれた。


 周りの連中を相手に暴れまわってる烈火には聞こえなかったようだが。



「いーんだよ。喧嘩に大義も名分もいらねー。気に入らなきゃぶっ飛ばす。それだけだ」


「やれやれ…それならこんなまわりくどい事などせず直接殴り込めば良かったろうに…。

 クックック…。どうやらお前は血が滾ると短絡的になるようだな。次からは今のお前の性格も見越した上で策を練るとしよう」



 森羅は呆れた様に、それでいて楽しそうに笑う。



「そーしてくれ。さて、袁基。覚悟は良いな?」


「ひぃ!?」



 これじゃどっちが悪役なのかわからないな。


 どっちもどっちなんだろうけどさ。


 約一年ぶりにまた袁基をボッコボコにしてやった。

 袁基達をぶっ飛ばして縄で縛りあげた後、袁基の屋敷を物色。


 なんでかっていうと、何故荀爽が袁基に娘二人を嫁がせようとしたのかを調べるため。


 袁基本人に聞いても良かったんだが動かぬ証拠が欲しいと荀彧と荀攸二人のお願い。


 縛りあげた袁基達は烈火に任せ各自行動開始。


 各部屋を回って書簡などの確認作業だ。


 暫く物色してたが俺の成果は無し。


 森羅や二荀の成果に期待しよう。


 俺は烈火の元へ戻り、



「おかえりー」


「ただいま。こっちは収穫なし。おい、袁基」



 収穫がなかったので尋問に切り替え。


 左手で胸倉を掴み無理やり立たせる。



「お前みたいな野郎になんで荀爽が娘を嫁がせる気になった?これ以上痛い目に遭いたくなかったら素直に白状しな」


「もっと痛い目に遭いたいなら黙ってる事を勧めるぜ」



 うん。俺って下衆い。烈火は暴れたいだけだな。



「…うぅ…と、党錮の禁で荀爽は失脚寸前らしい…。財はほとんど接収されたって言ってた。

 だ、だから娘二人を俺に嫁がせる代わりに并州袁家が財政の支援と政治的な後ろ盾になる事になってた…」


「なるほどねぇ…。思ったよりちゃんとした理由があったのか」


「て、てめえは正義の味方にでもなったつもりだったのか?」


「あ?正義の味方?アホか。俺は俺の味方だ。だから俺が気に入らない奴はぶっ潰す。俺が気に入った奴は守る。それだけだ」



 俺は袁基の胸倉を離してやる。


 袁基はそのまま崩れ落ちた。


 ま、金や権力の為ってのは間違いなさそうだ。


 後は荀爽に直接問い質した方が良いかもしれないな。


 話は変わるが党錮の禁ってのは儒学者達を弾圧する事だ。


 公権に癒着し寄生する宦官勢力と、これに対抗して漢の公的機関としての回復を主張する儒者勢力の権力争い。


 どっちも儒教の影響受けてんだから同じ穴の狢なんだが。


 そんな事を考えてたら荀彧が戻って来て一つの書簡を渡してきた。



「志牙!あったわよ。この書簡がそう。父が私達を売り渡してた証拠」


「おお、あったんか」


「俺も袁基から直接聞いた。荀爽は失脚寸前なんだと。財もほぼ接収されたらしい。

 んで、お前達を袁基に嫁がせ財と政治的な後ろ盾を并州袁家で確保するのが目的だったらしいな」



 袁基から聞き出した情報を教えてやる。



「荀家の財が逼迫?父が失脚?ありえないわ!だって父は…、荀爽は外戚の何進と繋がってて党錮を免れているんだもの」


「…何進…、ねぇ…」



 後の大将軍と繋がってると…。



「つまり袁基が教えられてた事は出鱈目って事か?」


「たぶん……。財はともかく政治的な後ろ盾を得る目的だったって事は間違いないかもしれないわね」



 政略結婚かぁ…。


 未来の日本でも親が勝手に決めた結婚相手とかあったぽいしなぁ。


 家の為ってのは親の為なんだろうな。


 親は悪者になりたくないから家の為と偽るんだろう。


 人の為と書いて偽るだもんな。



「荀爽は潰す。俺が描く理想の為に。構わないか?」



 何かを為すという事は何かを失う、失わせる。


 エゴの押し付け合いなんだろう。


 きっと争いの根本には善も悪もない。


 等しく善で悪。


 多くの者は世の為人の為と言うが、俺は俺の為にやろう。


 偽るのはやめだ。


 俺は俺が気に入らない物をぶっ潰そう。



「構わないわよ。出来るのならば…、だけど」


「出来るさ」



 と、そんな話をしてたら荀攸が帰ってきた。


 俺と同じで収穫はなさそうだ。



「「おかえり」」



 む?荀彧とハモった。


 ハモるのは荀攸の役目だろうに…。



「ただいま。特に目星い物は無かったわね」


「私が袁基に送られた父の書簡を見つけたわ」


「やっぱりあったのね。御父様が私達を売った証拠が」



 売られた方は堪ったもんじゃないな。


 と、森羅も戻って――…、



「「「!?」」」



 森羅が血に濡れている。


 怪我をした様には見えないが…返り血か?


 静かに且つ苛烈な殺気を纏っている。


 その右手には剣。


 左手に首を斬られた男が引き摺られている。



「森羅、どうした!?」


「屋敷の奥に隠し部屋があった。そこに攫われて来たと思える女子が六人ほど監禁されていた。此奴等の慰み物にされていたらしい。後は察しろ」


「おいおい、冗談じゃねーぜ…」


「「………」」


「そうか」



 理解した。


 荀攸の合図が遅かった訳だ。


 袁基が攫って来た女子を慰み物にしていたから荀攸の前に現れるのが遅かった。


 そういう事だろう。


 森羅に斬られた奴は見張りか、女子を慰み物にしていたかのどっちかだな。



「烈火。袁逢様と炎蓮さんに連絡してくれるか?監禁されてた女子を保護して貰う」


「任された!」



 凄い勢いで走っていく烈火。


 俺は思いっきり袁基の顔を蹴り上げてやった。



『ゴギャッ』



 と顎が砕けた音がした。

 暫く経って烈火が炎蓮さんと雪蓮、顔良、文醜、張郃、田豊と多数の兵を連れて戻り、後を炎蓮さん達に任せ帰路に着いた。


 全員苦虫を噛み潰したような感じで言葉はない。


 袁基を潰し并州袁家に楔を打ち込む事には成功したものの素直に喜べない。


 朱家の屋敷で全員を卓に着かせる。



「荀爽を潰す。その後、荀彧と荀攸は好きにしろ」


「うん…」


「わかったわ…」



 二荀は気分が悪そうだ。


 まぁ、俺も気分は最悪なんだが。



「今日は此処で解散しよう。森羅、烈火、俺に付き合え」



 その場で解散し、俺と森羅、烈火は俺の私室へ。



 部屋の真ん中にドン!と酒瓶を置き、



「呑むぞ」



 と、一言。




 この日、俺達が飲んだ酒は不味かった…。

~龍を殺す者~白い猫と黒い猫は次で終わりの予定です

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