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8話 新技開発



この物語は、フィクションであり、実在する人物・団体とは関係ありません。



□□□□□ 8話「新技開発」 □□□□□


 俺達は、屋敷へと戻ってきたが、なんだか騒がしい。


 どうやら、俺達が出ている間に、また賊が入ったようだ。

女剣士が撃退して事なきを得たみたいだが、

俺達の留守を狙われたのだろうか。


 女剣士から提案があった。

「すまないが、しばらく、この屋敷に住んでお嬢様の護衛を

してくれないだろうか」


「ああ、俺はかまわない」


「私は、報酬しだい」


「一日、銀貨1枚だそう。屋敷も自由に使ってかまわない」


「わかったわ。ひき受ける」


「交渉成立ね。よろしく」


「「よろしく」」


 そんなこんなで、しばらく、この屋敷で護衛する事になった。


 俺は、ナタクで、ちょっと試したい事があった。


「カズサ、すぐには敵も襲ってこないだろうし、ちょっとナタクで

試したい事があるから、つきあってくれ」


「嫌だ。その言い回しだと、つきあうに返事しているみたいで嫌だ」


「じゃあ、ついてきてくれ」


「わかった」


 面倒くさいお年頃だなあ。


□□



□□ 中庭 □□


 俺達は、中庭へ移動する。


「格闘ゲームやっててさ、ナタクに活かせないかと思いついた技を

試してもらいたいんだ」


「わかった。私が技を覚えればナタクにも反映される事だろう」


「1つ目は、口で説明できると思う。

ナタクのロケットパンチを出した後、

そのまま相手を捕縛してナタク側へ高速で移動させる。

ナタクも捕縛した相手へ蹴りや体当たりをする」


「ふむふむ、わかった、えげつない技だな。ゲーマーは考える事が悪どい」


「ゲーマーは、常に効果的な技を模索するのは当然だ。

普通に攻撃するより2倍の効果が期待できる」


「2つ目は、何だ? あるんだろう」


「2つ目は、難易度が高い。

浴びせ蹴りってわかる? 

ナタクの高速移動するための足の噴射を利用する」


「知らない」


「ちょっとやってみる」

 俺は、魔剣を持って体を空中制御しやすいようにして、

浴びせ蹴りをしてみせる。

体を前に縦に回転して、カカトを敵に当てる。


「加速と加重のタイミングを敵に当てる瞬間に合わせれば、

3倍以上の効果が期待できるだろう」


「へー、タイミングが難しそうだね。ナタクならできるだろうけど」


「ナタクなら敵の上空へ飛び、そこから落下速度を加えて

浴びせ蹴りをすると更に強力な技になるだろう」


「すごそうだ。技の名前は何かいいのはないのか?」


「ごめん、考えてない」


「私もすぐには、いい技名が思いつかない。

技を出すまでに考えておこう」


「そうしてくれ。俺には、もう1つ試したい事がある」


「へー、どんなの?」


「魔剣アルトリアは、念じれば自在に動かせる。

という事は、上に乗って飛ぶ事もできそうだ」


「そうなのか?」


「やってみる」


 俺は、魔剣の上に足を置き乗ってみる。

ふわふわしてバランスが難しい。


「ちょっとバランスが難しい、訓練が必要だ」


「そうみたいね」


 俺は、地上から浮いたくらいの位置で徐々にスピードを上げて

乗りこなす練習をした。


 カズサもナタクで浴びせ蹴りの練習を始めたようだ。

 軽く回転して浴びせ蹴りをする。


 飛び上がって落下、浴びせ蹴りの練習をする。


ドオオオーーーンン!!!


 大きな音と地響きがした。

 ……あまり練習はしない方がいいようだ。


□□



□□ 食堂 □□


 俺達は、遅い昼食を取る。

ローストビーフとパンと野菜のスープだった。


 俺は食べながら、カズサに聞く。

「お嬢さんは、なぜ狙われているんだろうな」


「わからない。この世界では誘拐して身代金を要求するのが

流行っているのかもしれないわね」


「貧富の差は、まあまあ、あるみたいだな」


「それよりも、さっきのナタクの技の名前を考えたのだけど、

メテオスコーピオンなんて名前はどうかしら?」


「ああ、いいんじゃない」


「なによ、その素っ気ない返事は」


「叫ぶわけでもないし、どうでもいいじゃん」


「……叫ぶわよ」


 どうやら、叫ぶつもりだったらしい。


「えーと、お任せします」


 怒らせないように、適当に話を合わせる。


「よろしい」


「話を最初に戻して、敵の目的と狙われる理由を

探れないかなあ。カズサも適当に調べてみてくれよ」


「わかったわ」


「場合によっては、護衛をやめる事もあるかもしれない。

カズサは、あまりお嬢様と深入りするなよ」


「自重しておくわ」


 俺達は、食事を終えて、おのおの別行動になる。


 俺は、魔剣を乗りこなす練習をしばらく続けた。


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