見習い懐かしい人に会う。
冒険者ギルド、ミュンゼン支部は町外れの倉庫の一画を借りて営業していた。
そして僕は冒険者ギルドと書かれた看板の前に立ちながら、職安の紹介状を破り捨てて来た道を戻るべきか悩んでいた。
僕の元暗殺者の勘が行ったら駄目な気がするって言ってるし、何より見た目からして胡散臭さ全開だし、こんなん暗殺者じゃなくたってわかるし。
先ずもって新規のギルドを立ち上げる場所じゃない。
仮にもお国が関わってるなら中央の官庁街にあるべきだし、民間の経営だとしても商業地区から離れ過ぎてるし、何より此じゃ非合法な商売か特殊工作の隠れ家にしか見えない。これを職安が紹介って所が胡散臭さを倍増している。
僕が門の前で悩んでいると、玄関の扉が開き中から見覚えのあるハゲが出てきた。
「おや?お客さんですかな。」
「・・・お久しぶりです、ギルマス。」
「はて?どなたかと勘違いなさっている様じゃな。ワシは冒険者ギルドのギルマスではなく一支部長に過ぎん。」
「ギルマス、7号です、お忘れですか?」
「ホホホ変わったお名前ですな、失礼ながら存じ上げませんな。」
「では、暗殺者ギルドの糞ハゲ爺ことギルドマスターとはなんの関係もないと?」
「ホ・ホ・ホ、余り年配者の悪口は感心しませんな。」
「気にしないで下さい。あの糞ハゲ、僕の事をあっさり首にしたくせに自分だけちゃっかり天下ってる様な最低の爺なんですから・・・顔が引きつってんぞギルマス。」
「貴様見習いの分際でよくも言いやがったな7号そこに直れ!」
「お久しぶりですギルマス。」
「チッじゃから今はギルマスじゃないと言うとるだろう、とにかく入れ。」
こう言うとギルマスは僕を倉庫の中に引き入れた。




