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見習い冒険者になる
王国第三の街ミュンゼン外壁工事現場
「何でもよ、王弟殿下のご病気はそうとう悪いらしいぜ、まともに口も聞けないらしい。」
「へ~大変ですね。」
「まったくだ、やっと平和が来たってのにご病気とは可哀想に。」
「ですね~。」
俺達がこんな会話をのんびりしてると、
「コラッ!くっ喋ゃっべって薙いで手ぇ動かせ!」
「ヤベェ現場監督がおかんむりだ!」
「じゃあまた後でな若いの。」
皆が蜘蛛の子を散らすようにいなくなった。
「まったくしょうがない奴等だ、坊やもアイツ等の話を真面目に聞く事は無いんだぞ。」
「はい。すいません。」
「まぁまた坊やと仕事が出来て皆嬉しいのさ。」
「ありがとうございます。」
「所で坊や、今回のお前さんの給金の振り込み先が、冒険者ギルドって所になってるんだが、お前ぇもしかして」
・・・・・・
「無理やり給金抜かれてんじゃ無いのか?もしそうなら俺がそのギルドに言って辞めさせてやるぞ。」
「・・・ありがとうございます。」
でも僕は今見習い左官屋じゃなくて見習い冒険者ですから。
そう言って坊やはニッコリ微笑んだ。




