見習い配達員になる
「どうじゃったかな。」
支部長の言葉を聞いて僕は拷問の手を休めて、
「これ以上は何も話さないと思いますね。」
僕の言葉を聞いた支部長は頷きながら、楽にしてあげなさいと言った。
僕は騎士殿の頭と顎に手を充てて勢いよく回した。
「さて、今回の件はギルマスから全面的に任されているとは云え、チョイと相手が大物過ぎる、そこでな7号はこれから馬に乗って王都のギルドまでワシの手紙を届けて貰う。手段を選ばず迅速にな。」
「了解。」
僕は手紙を受け取るとその足で馬を借りに出掛けた。
ミュンゼンから王都まで通常一週間程度、馬を潰す積もりで走れば何とか三日で行けるだろう。
そんな事を考えながら歩いていると街外れの馬借屋が見えて来た。
「すいません馬を見せて欲しいんですけど。」
「はーい、いらっしゃいレンタルですか、それともお買い上げですか?」
「買います。足が速くてスタミナたっぷりなのを3頭程。」
「えっ、そうですか、そうすると厩舎の奥にいる軍馬かな、ですがお値段もそうとうですよ?」
「気にしないで下さい。ではその3頭を貰います。」
「ありがとうございます。ではお支払は・・・」
「冒険者ギルドミュンゼン支部の支部長あてにつけといて下さい。」
「・・・やだな~お客さん冗談も大概にして下さいって、あれっ?お客さん、お客さ~ん。」
「店長~今軍馬に乗ったお客さんが冗談何て言ってませんと伝えてくれって。」
「・・・泥棒だ~誰か捕まえてくれ~!」
失礼な、僕は支部長につけてくれとはっきり言ったのに、人を泥棒呼ばわりして・・・僕はただ速く手紙を届けたいだけなのに。
こうして僕は見習い配達員になった。




