表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/64

キャラクターメイキング-6『七瀬 陽翔/ヒカルside』

もう1人の主人公である七瀬の視点というか考え思いが綴られている回となります。


 私の名前は『七瀬ななせ 陽翔ひかる

 この「Metalメタル huntハント Onlineオンライン」に新規参入する事になったプレイヤーの1人だ。

 恐らくこのコンテンツでプレイする人口が少ないであろう女子。

 キャラクターを作る為に入った場所で、クラスメイトの1人である。『渡瀬わたせ じん』君に出会った。彼はクラスでは浮いた存在。

 かといっても、イジメられて孤立している訳ではない。

 彼自身のクラスメイト達との交流が極端に少ない事が主な理由なのだ。

 更に言えば彼とは、普段は挨拶をわす程度で、私自身も特に親しい間柄という訳でもない。その為、彼の人柄に関して言えば知らない事柄の方が多いのもまた事実なのだ。

 しかしながら、彼とクラスメイトの男子と比較するのは些か他の男子達に悪い気がするが、大人と呼べる雰囲気を何故かしら纏っていると感じられてしまい、それが原因でクラス内では彼は比較的目立つ存在になっている為に余計周りから浮いて見えるというのが正しいと思う。

 また、その雰囲気が他の男子達との交流の少なさに繋がっていると思うのは穿ち過ぎた見方だろうか?


 運良く手に入れられたこのゲームの下調べを迂闊うかつにもしないままログインした訳だが、正直言うと彼が居てくれて助かったというのが偽らざる感想だ。


 突然現れたGM?さん達と彼との会話から判った義肢使用の事実を聞いても見た目では全く分からかったし、義肢を使用しているとも気が付かなかったが、それが生体義肢であるなら納得もいく。


 生体義肢というのは、強化セラミック製の骨格に、生体せいたい細胞培養ばいよう型人工筋肉を損失・欠損部分へと外科的手段で接合し失った手足の代わりとする人工義肢技術の1つで、脳内で発せられた電位を内蔵された高感度システムで受信し動きを再現する最新の技術でもある。

 更に言えば本来の手足と比べた場合、その動きの誤差タイムラグは微少であるとのこと。

 その誤差は1/1000000秒以下だという話だそうでその誤差タイムラグを極力抑えた技術力には脱帽を禁じえない事項だろう。


 また、最先端技術であるNナノSシステムの被験者と既になっていた事も聞いて更に驚く結果になったのは恥ずかしい事だが・・・

 被験者がる可能性があるコロニー群の生成もあると聞いていた筈で、その可能性を通知された普通の感性を持つ人なら可能性がある段階でその技術の被験者(あるいは治験者)となることに躊躇ちゅうちょを覚える事だろう。しかし、彼はそれを聞き承知した上でその技術の被験者となったのだ・・・彼の精神はどれ程強靭なのだろうか?

 他者と違う存在になるかもしれないのに、受け入れられるそれがどんなに凄まじい事なのか彼は自覚しているのだろうか?それともその事実すら承知の上で受け入れる覚悟を持ったのだろうか?


 研究者、技術者といった雰囲気を纏うGM達と会話している彼は、決して私と同じ年齢だとは思えない貫禄があった。

 GM(運営)からの頼みでその彼とパーティーを組む事になったのだが、私は躊躇ためらう事なく了承したのだ。

 何故と聞かれると分からないとしか言い様がない。


 彼と共にこのゲームを始めて、私はどう変わっていくのだろう?

 それでも、嫌な未来像は思い付かない。

 このゲームを通じて、彼と私の間柄がどう変化するかは分からない。それでも、私はメディックの『ヒカル』として彼とパーティーを組む。

 傍に常にいて彼と共に物語を紡いでいこう。


 私の『冒険』がこれから『始まる』のだ。

 歩みだそう!冒険を『彼』と共に。

度々こういった視点変更が有ります事をご了承下さい。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ