ep11-8 私達はずっと一緒
僕は、ミオをベッドに運び寝かせた。
いつまでも、床に寝かせておくのは申し訳なかったので来客用のベッドに寝かせた。
もちろん来客なんて来たことがなかったから、このベットを使うのはミオが初めてだ。
僕は、ミオが起きるまでその場で待つことにした。
そんな時、コースケの携帯電話が鳴った。
ミオを起こさない様に静かに話した。
「もし、もし。ジルさんどうしたんですか?」
『いい加減、他人行儀の話し方をやめろ、足りないものはないか?』
「大丈夫です。」
『そうか。話し方が変だがなんかあったか?』
「いや、お客さんが来ていて…。」
ジルの声が大きくなった。
『お前に客なんて…まさか?』
「う〜ん。記憶が少し戻って…僕が一番会いたかった人が…ミオが会いに来てくれたんだ。」
『ミオが…ミオが、来たんだな。オレも今直ぐそっちに行くから!』
そう言って電話は切れた。
ミオが起きそうな感じだ、電話が不味かったかな?
「う〜ん。コースケ。」
「ミオ、僕ならここにいるよ」
ミオがガバっと起きて、
「夢?」
ほっぺたを抓ってみたが痛い。
「ははは。記憶が少し戻ったみたいなんだ、御免多分すごい迷惑を掛けたよね。」
と、コースケが謝ると、ミオは頸を振って
「あなたが、生きていてくれた…こうしてあなたと話せている。私はそれで満足なの…それ以上は望まないわ。」
涙を拭ってコースケに応えた。
『ピーンポーン、ピーンポーン』
「あ、来たかな。速いな相変わらず。あ、身の回りの世話をしてくれてるジルさんっ人が来たんだと思う。」
「え?!ジルがいるの!」
…。
「と、いうことは、ジルさんのこと知ってるんだね。」
2人で玄関まで迎えに行くと、ジルが涙ぐんで立っていた。
「な、なんだ?!早速新婚気分か?」
ジルが涙声で2人をからかうと、ミオがジルを睨みつけて、
「いい加減にしなさいよ、あんた。ここにいるとは驚きだわ。」
ジルは大量の食料と共に家の中に入って来た。
3人で朝食を食べることにした。
ジルもミオもなんだかよそよそしいな…この光景どこかで見たような気がするんだけど、どこだったろう。
「あ、馬車に乗った初めての日だ。こんな微妙な空気で御飯食べたよね。」
ミオは涙ぐんで、ジルは
「もう、俺は感無量だ。嬉しくてしょうがない。」
その言葉がきっかけとなり、その後の会話は弾んだ。
「でも、あれよね。ジルってすごいおじさんになっちゃたね、元々おじさん臭かったけど。」
「あのクソババアがコースケがくる10年も前に飛ばすからだ、しかたね〜だろ。」
コースケも笑って、
「僕も二十歳になっちゃったし。」
ミオがもぐもぐしながら、
「私だけ、変わらないんだね。だって、あっちではまだ1週間しか経ってないからね。」
僕達は、束の間の平穏を満喫するかのようにふらっと散歩に行こうという話になった。
家を出る時は、ミオが大騒ぎして何もこないか凄いあたりを確認していた。少し歩くと、四角いものが行ったり来たりしているので、嫌な予感が、したので急いで引き返したが、最終的にはドアに囲まれて降参した。
「また、異世界いくの?」
「私はコースケと一緒なら何処でもいいよ。」
ジルは頭を掻きながら『マジか(汗)』というかんじだったが、仕方なく3人とも、ドアの向こうへ行った。
『ミナ様、これでよかったのですか?』
『ミラ。いいの、長い旅になると思いますがミオはそれが一番幸せなんでしょうから。』
そう言って、ミラ婆とミナは、時空のひずみへときえて行った。




