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異世界放浪 〜僕の家って何処ですか?〜  作者: 礫(レキ)
第1章 地上編
5/53

魚って食べちゃダメですか?

う〜ん。以外な展開だな、海の真ん中に来るなんて

全部陸続きだと勝手に思ってた。

見た感じ、ここは無人島っぽい。

ただ、孤島ということではなくあちらこちらに島が点在しているみたいだ。

問題は、馬車では移動出来ないってことだ。

「コースケ、ここなに?水浸しだよ。いつ引くのかな。」

「あれ?ミオは海って知らない?」

「ウミ?」

「なんだウミとは?聞いたことがないぞ」

と、ルシーナが僕に聞いてきた。

「え?みんな海を知らないの?」

ジルとサラも頷く。

ま、まさか、ミラ婆も?

「知らぬのも当然、ここはレイホン。壁の向こうの国だからな。私も来たのはこれが2度目だ。」

僕は、ホッとして、聞き直した。

「じゃ、ミラ婆は海を知ってるんだね?」

「いや、水に満たされているということだけで詳しいことは何も知らん。」

僕が落胆していると、サラが上空を指差し、

「コースケさん、何か落ちてきますよ。」

上空をみると、紙が1枚ヒラヒラ落ちてくる。

あ〜、例のやつだね。

紙には、こう書いてあった。

『人魚に会い、鳥と和解させろ』

『水の封印を行え』

う〜ん。何となく展開は読めるが…。

「ミオ、これってどう思う?」

「どれ、どれ。人魚と鳥の和解?人魚と鳥って仲悪いんだ。後は封印だね、大地と同じだ。」

…勘が悪いのかな?

サラが、助け舟を出した。

「ひょっとして、鳥とはチキのことですか?」

「そうなんじゃないかと…思うんだが。」

チキをチラっと見たが、気づかないふりをしているみたいだ。

そんなチキの態度が気に入らなかったのかミオが、チキのところまでズカズカと歩いていき首を掴んで、

「あんた、人魚に何したの?!」

『くっ、苦しい。何も…してない。』

今度は頭を引っ張って、自白を強要する。

「隠してるでしょ、言いなさい。」

『さ、魚を食べただけだって。』

ゲホゲホ。

チキが激しく咳き込んでいる…ちょっとやりすぎじゃないか?

「魚って…もぐもぐ食べちゃだめなのか?」

「え?ジル何食べてるの?」

「いや、そこに泳いでたんだよ、美味そうな魚が…。」

展開的にまずい気がするのは気にし過ぎなんだろうか?

サラが青ざめた顔で、海の方を指差してる。

怖い顔をした人魚らしき生き物がこっちを見ている。

『何千年ぶりかしらね、鳥頭!何しに来たのかしら。』

チキが顔を引きつらせながら、

『ふん。相変わらず高飛車だな、魚を食い尽くさないとわからないのか!』

と、挑発した。

『今度やらかしたらわかってる?全世界の鳥を血祭りにしてやるわ、脅しじゃないわ!やるわよ』

ま、まずい。ジルが喰ってしまった。

人魚の周りで何やら魚たちが訴えてるように見える。

『へぇ~、警告する前にやりやがったってことね!』

「ゴメンなさい!ゴメンなさい!本当に知らなかったんです。許してください、2度としません。」

僕は、人魚に土下座して謝った。

『ふ〜ん。だったらあっちの掃除しな。』

指差した方向には流れ着いたゴミが大量に積み上がっていた。

「あれって燃やしてもいいですか?」

『え?出来るの?』

「コイツにやらせます。」

と、チキの頭を掴んで言った。

『アンタって…、ひょっとして精霊王?!』

「2人で、ですけど。それじゃ、やっておきますね。」

『精霊王は不味いわね…。』

そう言い残すと、人魚は海の中に消えた。

僕等はゴミに向かうと、チキに、

「ほら、燃やせ。」

『なんで、私が。』

「僕等のためなら何でもやるっていってたよね?」

「うん。言ってた。」

ミオも乗っかってきてくれた。

『あ〜。わかった、わかった。やればいいんだろ』

チキは、積み上げられたゴミを燃やして、灰は近くに穴を掘って埋めた。 

『今度の相手はアイツだからな、ちゃんと戦略練らないとヤバいぞ。あいつの主戦場は海だからな。』

海の中か…、ヤバいのかな?

ここの世界の水って何か質感が軽いんだよな…なんか空気みたいで。

う〜ん、手を水につけているとなにか聞こえる様な…?

「あれ?凄いね魚たちが手に集まってくるよ。」

ミオが近くまできて、楽しそうに魚達をみている。

何か言ってるんだけど耳を澄ませないと聞こえないな。

『精霊王さま、何か手伝えることあったら言って下さい。』

き、聞こえた。

手伝えることか…、取り敢えず人魚の動向を監視して貰おう。

「人魚の動向を監視して欲しい。でも、危険なことはしなくていいから。」

魚達は勢い良く沖の方へ泳いで行った。

気が付くと、ミオが僕の顔をじっとみていた。

「な、何?」

「コースケって、お魚と話せるの?」

どう返答すればよいのかわからなかったが、正直に

話した。

「うん。どうも、水とは相性がいいみたいで多分水の中でも息が出来る気がする…水の重さを殆ど感じないんだ。」

ミオは、目を見開きて聞いていた。

「す、凄いよ。仲間になってくれるかな、お魚さん…。」

「相手は人魚だからね。ちょっと手強いかも。」

僕達は、一旦馬車に戻り今後の行動を話し合うことにした。

馬車に戻ると、サラがミラ婆にしごかれている最中だった。

「そんなんじゃ、いつになったら上級が使えるんだい!」

「は、はい。」

上級?すでに中級ということ?

「いや〜、頑張っているみたいですね。」

ミラ婆に話し掛けたら、睨まれた。

「作戦は立ったのかい?!」

口調が厳しいな〜。

「う〜ん。まだ様子見ですね。今、ちょっと探って貰ってます。」

ミラ婆も考え込んで、

「やるなら、恐らく天の術しかないだろ、雷撃で動きが止まるかどうかじゃな。」

「そうなると、トドメをどうするかですね…負けず嫌いっぽいですから、なかなかまいったはしてくれないと思います。」

それには、ミラ婆も頷いてくれた。

僕は何か妙案がないか考えたがなかなか思いつかない…ジルに相談してみるか。

「あのさ、召喚獣で人魚に勝てそうなやつっている?できれば遠距離から攻撃出来る方がいいのだけど。」

ジルは、考え込んで

「種類的には似たようなもんだが、ネプチューンなら遠距離での槍攻撃も可能だ。」

僕は少し考えて、

「槍の先って細工することできる?」

「ま、相談しとく。」

と、取り敢えずジルは快諾してくれた。

今日は、この辺で寝ることにした、人魚の攻撃がないことを祈りながら…。

次の日の朝、僕は散歩がてら海の様子というか魚達の偵察の様子を確認しにいた。

魚たちはすでに海辺に来ていて、僕を待っている様だった。

「どうだった?」

『仲間達に大きな戦闘があるから準備しておくようにという指示がでてました。』

なるほど…近いうちに仕掛けてくるな。

「あ〜。弱点とかあるのかな?」

『弱点?…嫌いなのは鳥ですが。なんだろ ウンディーネ様にはペコペコしてますね。ちょっと調べておきますね。』

ま、その間に攻撃されないことを願うよ。

僕が朝の散歩から帰ると、みんな馬車から下りて沖の方を見ている。

「どうした?なにかあった?」

「コースケ、あれだよ。」

ミオの指す指先には、とんでもない高さの壁がこちらに向かって動いている様が見える。

…津波?って言ってもとんでもない大きさだな。

…やられたな、あれを打ち砕くにはどうしたらいいんだろ。

でも…本当の津波じゃないはずなにかトリックがあるはず。

僕は海に入り魚たちに、あの津波の正体を調べに行かせた。

『精霊王様、あれは津波ではなく、水を持ち上げてるだけだから力はそんなにない』

「…、できるだけ大群であの壁に突入してくれないか?

『了解です。』

魚達は大群で波の壁に突入した。

波は以外に脆く崩れその上にいた人魚は、海の中に落ちて行った。

「危なかったね〜、コースケ。」

ミオが安堵しているようだが、恐らく本番はここからあんな薄っぺらい津波じゃ、我々を動揺させるのが関の山、やってくる前に先手を打つ。

「ミラ婆、波打ち際に透明の電気網か砂浜に見えないように電気網を出来るだけ多く置きたい。」 

ミラ婆はちょっと考えて、

「透明は無理だが砂浜になら、無数の電気網おけるね、サラ!昨日の応用だよ。やってみな!」

サラは手を翳し、砂浜に電気網を次々に設置していった。

それを見ていたミオが目を丸くしていた。

「サラ!凄いよ短期間にこんなことできるなんて凄い才能だね、頼もしいよ。」

サラと手を繋いて喜んでいた。

ミラ婆が喜んでいる2人に冷水を浴びせかけた。

「そこの馬鹿精霊王!まだ闘いは終わってないんだ、遊ぶのは後にしておくれ!」

ミオが顔を引きつらせて、

「お、怒られた…。」

実際のところ、ミラ婆の言う通りで、次の策に行くのも相手の出方次第、

次の瞬間、人魚がものすごい勢いでこっちにジャンプして来た。

あ、網が飛び越えられてしまう…万事休す。

あ、でも体勢が前傾しすぎてる、このままじゃ…。

「やっぱり、頭から突っ込んだか。」

砂浜に頭から突っ込んだ挙句、尾びれが電気網に触れ失神してしまった様だ。

「ミラ婆、電気網ってそんなに強い電流流したの?」

ミラ婆は頸を振って、

「いや、軽く痛みを感じる程度だよ…、よっぽど弱いんだね電気に。ま、拘束するにはちょうどいい。」

そういって、人魚を十字架に貼り付けるようジルに指示して、遠距離から電流も流せる様に細工してた。

人魚が貼り付けにされている光景を見ていた魚達ザワザワし始めた。

僕は海の方へ行って、魚達に話し始めた。

「心配しないで、特に害を与えようというつもりはないんだ、…ただ大人しく聞いてくれないとおもったからこんな形になったけど。意外と人望があるみたいだね…根は優しいんだろうね。」

人魚が、そろそろ目を覚ましそうだから、向こうに行こう。

僕とミオは、十字架の前にきて、問題があればミラ婆とジルに合図を送る手筈となっている。

「な、なんだ!これは?」

「あ〜。慌てないで。我々はお願いが二つ…3つかな?あるんですよ。」

人魚は目を細めて、僕を睨んでいる。

「こんな仕打ちされて、お願いなんて聞けるか!」

「まぁ、いいから聞いて。1つはうちのチキと仲直りしてほしい。」

「あ〜、無理無理。」

「次に僕達に従属して欲しい。」

「は?余計無理。」

「最後は水の封印に協力して欲しい。」

その言葉を発した時に人魚の顔色が変わった。

「意味分かってんのか?」

「大体は…。」

人魚は目を見開いて、僕を睨みつけて言った。

「私達を殺すってことだね、それは私が命を張らないといけないことになるんだよ!」

「そうならない様には出来ないのかな?封印しても海を残すという手段はあるんじゃないのかな?」

人魚は肩を落として、

「ウンディーネ様がいなくちゃ出来るわけないよ。」

「じゃ、僕達が聞いてみるよ。」

「ダメダメ。アンタたちみたいのに、会わせる訳には行かない。」

「困ったな。じゃ、ウンディーネのいる場所をおしえて?」

「バカなの?教えるわけないでしょ?」

「あ〜。あの渦巻の下だね。ありがとう。」

「って誰と話したの?」

人魚に睨まれた魚達は、一目散に逃げて行った。

「じゃ、僕達は行ってきます。」

「ま、待って。本当に封印するの?」

「はい。」

僕はそう言い残して、ミオと二人で海の渦巻の近くまで歩いて行った。

「コースケ、ここからどうするの?まさか潜るの?」

僕は、首を横に振って、

「歩いて行く。僕につかまって。」

僕が水に触れると、僕達に水の薄い膜が出来た。

僕達は、そのまま海の中に入り渦巻の下の洞窟に向かって歩いて行った。

洞窟の中は普通に空気があり、通常に会話もできた。

「どうやら、ここが封印の遺跡みたいだね。」

洞窟の奥へ行くと、少女がひとりこちらの様子を伺っていた。

「ウンディーネ様でしょうか?」

『いかにも。そちらは精霊王だな。私を封印しに来たというところかな?』

「察しが良くて助かります。が、ウンディーネ様がいなくなると海の生き物が困ると聞きました。」

ウンディーネは、首を横に振り、 

『人魚に聞いたか?それは冗談だ、アイツをからかうと面白いからな。』

「では、問題ないということですか?」

『いや、お前が問題だな。』

え?また、僕?…また試練受けるの?

『闇と水は相性がいいがお前は良すぎる。今のままでは、水が闇に取り込まれる。』

「はい。」

『お前から、水を取り上げて、そちらの女に渡す。』

て、ことは闇だけになるのか…でもいいか。

「構いません。」

ウンディーネは手を翳し、コースケから水の珠の様なものを取り、ミオに水の珠を入れていった。

コースケは、にっこりと笑った。

『欲がないのかお前は?』

「どういうことですか?」

『普通は、あがくものだか…。お前にはこれをやろう。』

鍵のようなものを貰った。

「鍵に見えますけど…。」

『その通り、鍵だかそれだけではなんにもならん、鍵と対になるものを見つけよ。』

「わかりましたが、封印は平気ですか?」

『構わないよ、どうせすぐに解放するんだろ?』

「どうでしょうか?」

ウンディーネは微笑んで、

『やってくれ。』

僕の前の腕の一部を置いて、

「ミオ、いくよ。」

「うん。」

ミオと背中合わせになり、祈りを捧げた。

眩い光に辺りが包まれた。

封印は成功したみたいだ。

洞窟を出るとそこは海の中ではなく、地上と繋がっていた。

「コースケ、良かったの?水の能力が私に移って。」

「あ〜。それは、そういうものだから。」

「どういうこと?」

「陰の精霊王は基本的に闇しか持たないらしい。ここでミオに移ったのは、僕から離れる運命だったんだと思う。」

「そういうとこ、良くないよ。」

ミオがちょっと不機嫌になった。

「え?」

「なんでも、仕方ないとか運命とか、諦めて抗わないのは良くない。

あ〜。確かに、僕はそういうとこあるな。

でも、よく見てるなミオって。

「な、なに?」

ちょっとミオをジロジロ見すぎたかな、ちょっと照れてるみたいだ。

「いや、観察眼が素晴らしいと思ってね…ミオって凄いよね。」

「いい加減に、ここから下ろせ。」

ミラ婆の指が動くと共に人魚に電撃が走る。

ゥ゙ぁ~!痛い!

人魚は再び気絶した。

こんなことをさっきから数十回繰り返している。

「ねぇ、お兄ちゃん。渦巻なくなった気がする。」

「あ〜、あと洞窟が浮上してきたってことは封印完了したかな。」

「ん〜。でも、海の水って変わらないんだね、良かった。」

「ま、後はあの強情人魚と偏屈鳥の仲をどう取り持つかだな。」

僕とミオが戻ってきた頃、人魚が目を覚ましかけていた。

「やぁ、ウンディーネのとこまで行ってきたよ。」

「ま、まさか。」

「うん。封印してきた。」

「でも、海はあるし、私も泡になってない…なんで?」

僕は頭を掻きながら、

「なんか、人魚をからかうと面白いから…冗談なんだって。」

人魚は真っ赤な顔をして、

「あの糞ガキ!舐めやがって!しばきたい…けど封印したんだよな。クソッ」

「あ〜。僕のお願いがまだ聞いて貰えてないんだけど…。」

「なんだっけ?」

「チキと仲直りを。」

「は?仲直りってのは仲が良かった奴がやるんであって、仲が良かったことなんかない!だから無理。」

コースケがもう一度紙を見返す。

和解と書いてあるよな。

和解とは揉め毎が合った者が、仲直りすること。と、辞書にも書いてあるし、本当は違うんじゃないかな。

「おい、チキ。人魚とはいつからの知り合いなんだ?」

「う〜ん。生まれてすぐだろ。」

ミオがニヤリと笑い、

「幼なじみなんじゃん。」

「そんないいもんじゃない。」

チキは、激しく否定した。

「遊んだことは?」

「マリンが俺の羽根を掴んで一方的に遊んでたことはあったかもしれないな。」

遊んでたというよりは、虐めに近いような…マリン?人魚の名前?

「人魚の名前マリンっていうんだ。」

ミオが、人魚にすり寄って行き、

「ね〜、マリン。本当は、チキのこと好きでしょ。」

マリンは明らかに動揺して、

「ば、馬鹿なこと言うな!鳥ヤローなんて好きなわけ無いだろ!」

ミオは頸を傾げて、

「そ〜かな。」

言った。

マリンは目を見開いて、僕達に訴え掛けた。

「アイツは、私の友達を食べたんだ!絶対許さない!」

「そ〜なの?」

僕は、チキをチラっと見ると、

「俺は喰ってない。」

と、チキは断言した。

僕はチキの発言に疑問を感じながら、

「本当に?」

チキは口ごもりながら、

「口の中入れたが喰ってはない。」 

ぼくは、イマイチチキの言っている意味がわからないので聞き返した。

「ん?言っている意味がわからないが…、」

「熱で消毒をしてあげただけだ。本当に喰ってない。」

「で、どうなった?」

「ま、死んだけどね。どうしようもなかったんだ。大体、俺は魚なんて食べられない。」

マリンが目に涙一杯溜めて、

「ご、ゴメン。知ってたんだ。あんたはやってないって。でも、受け止められないし、謝るの嫌いだしゴメンね。」

良かった、良かった仲直り出来て。

晩御飯は、そういうことで、マリンを含む全員で食べることにした。

ミオが馬車を見ながら

「あのさ、そろそろ手狭だよね、この馬車。」

マリンが、

「私ならチキの中で寝てるから気にするな。」

と、チキをナデナデしながら、ニヤついていった。

僕は若干引き気味で

「え?」

マリンが懐かしそうに、

「いつも、そうしてたんだ。懐しいな」

チキを抱きしめながら言った。

「水の中じゃなくていいんだ。」

マリンは、水の膜を周囲に作り出し、小さくなって

チキの羽根の中に入っていった。

「水は簡単に作れるけど熱は難しい…温かい水の中で寝るのが最高に気持ちいいんだ。…おやすみ。」

「なんだよ、チキ。めっちゃ仲良しじゃないか。」

「すまん。お前達に助けられたな、この借りは必ず返す。」

「あ〜あ。マリンいいな。わたしも、そういうのやりたい。」

ミオがチラっと僕の方を見る。

ジルがあきれて、

「いつも、似たようなことしてんだろ、うらやましがるんじゃね〜よ。」

サラも続いて、

「いいですよ、ミオさんはいつも隣にいてくれるひとがいるんだから…わたしにはいつくるんだろう。」

ジルは頸を振って、

「お前には10年早い。」

「え〜!」

僕は、ウンディーネに貰った鍵を見ながら、一体この鍵何に使うんだろう。

僕は例の日記を読みながら、…鍵の事は書いてないな、肝心なこと書かねえんだな僕って。

「ねぇ、コースケ。その本何が書いてあるの?」

「大したこと書いてないよ。」

「嘘だ!いつも、その本見たあと、ため息ついたり暗くなるもん。また、なんか隠してる。」

いちいち鋭い…、困ったな。

「大事なことが書いてないけど、未来に起こるであろうことが書いてある。」

「なんて。」

核心を話さなきゃいいだろ。いつか言わなきゃいけないことだし。

「実は、最終的には浮上都市のニホンに行くことになる。それには全ての封印の地上はあと一つ、地下に二つ、浮上都市の手前に1つをする必要がある。」

「え〜。そんなにするの。で、コースケは最終的にどうなるの?」

「あ〜。そういう大事なことはほとんど書いてないんだよ。」

ミオは明らかに疑り深い目をして、

「ふ〜ん。」

「疑るなよ。」

サラが間に入って、

「ミオさんは、心配しているんですよ。コースケさんが色々なことを考えた挙句に自分のことを考えずに何処かに消えてしまうんじゃないかって。」

どいつも、こいつも鋭すぎるな。

「だ、大丈夫だって。勝手なことはしない、約束したろ。」

「悪いんだか、我々はまだ地下に行くことも、空を飛ぶことできない。まずはそこからなんとかしなければならない。」

と、ジルは真っ当なことを言ってくれた。

時間も遅くなってきたので僕等は寝ることにした。

次の日の朝、ベッドから起き、上に上がると、既にジルは起きていて、今回はゲートがウロウロしている。

「ジル、さぁ行こう。」


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