ep11-4 消えるなんて私が許さない
呪の精霊は、飛び立つと、すぐに船首にいた既に人の形を失ったコースケと対面した。
「コースケ、お前。絶対に逃さないよ!」
呪の精霊は、最大出力の浄化魔法をコースケに発射した。
「姉さんなのか!」
呪の精霊は、
「あんた、消えるつもりなんだろう!?そんなの私が許さない!!」
「いつもアンタは、心配ばっかりかけて、心配する側の気持ち考えたことあるの!」
僕は、姉さんの話を拒絶し、
「姉さん。だけど僕は引き返せない、ミオを守るために消えないといけない。」
あの日記に書いてあったことが本当かどうかわからないけど、いままでの流れを見る限りではその通りになっていたから信用に値すると思っている。
そして、その日記では、僕が消えない未来が書かれてあった。
ミオは浮遊都市から現れる魔の餌食となり、ボロボロになる様を僕は見るしかなかった…、ミナ様と同じ運命を辿ることになる事が書かれてた。
それだけは、断じてさせない。
その日記には、『俺と同じ過ちは犯すな!ミオのことだけを考えろ、後悔するな。』と書かれていた。
呪の精霊は涙を、拭い
「心配してるのは、ミオだけじゃないんだ!」
呪の精霊は精霊の最期の魔法を発動した。
いわゆる自爆魔法、自爆して浮上都市ニホン毎が吹き飛ばそうとしたのだ。
しかし、コースケの精霊魔法に食い止められコースケの精霊魔法により、圧死させられた。
「姉さん済まない…。僕は、誰よりもミオを守りたい。だから、僕はここで消える。」
徐々に浮上都市ニホンが降下をし始めた。
「なんかおかしいぞ、イッポンの方向に落ちていっているぞ!」
ミナが、呟いた。
「呪の精霊の反応が消えたわ。」
ジル達は、ミナの呟きを聞く前にイッポンの方向へ走り出してしまった。
「俺が悪者になろう。」
そう言って大神官は、ジル達の後を追った。
大神官はイッポンとヨンホンの境界の扉をロックし
ジル達の前に立ちはだかった。
「大神殿の命令によりここは何人も通ることならず!」
ジルは、大神官に飛び掛かった。
「ふざけんな!オッサン。そんなこと言ってる暇ねぇんだよ!」
そのやり取りの間も、浮遊都市ニホンは急降下を続け、巨大な都市が視認できるレベルまで降下してきていた。
「間に合わなくなるんだよ!オッサン、コースケが消える。」
「もう、遅い。」
大神官は、無数の炎を頭上に作り上げジル達に浴びせかけようとしていた。
すかさず、サラとミラ婆が前にでて魔法で防戦した。
その時、イッポンに眩い閃光が走った。
「いやーー!!!コースケ!」
白い光に包まれたコースケがミオの前に降りてきた。
「コースケ、いかないで。お願いだよ。」
コースケはただ頸を振り、
「僕は君と出会った日々を決してわすれない。本当に君に会えてよかった、君を救えてよかった…僕も君と別れたくな…。」
音もなくコースケは消えた。
「わーー!なんで、なんで、私も連れて行って!!」
ミオは泣き叫んで、地面に拳を叩きつけて、手から血がながれても止めなかった。
サラとジルが止めに入りようやく止まった。
「あやつ、最後までこの縁もない世界のことを案じよったか。」
「なんでだよ、ミラ婆。」
ジルがぶっきらぼうに聞くと、
「ミオの術を封じて逝きよった。これで暴走はない。」
「力技じゃねーか。あいつも、能がないぜ。」




