ep11-2 浮遊都市 ニホン胎動
コースケは涙を拭って、浮遊都市ニホンを眺めていた。
カマが不安そうに、
「本当にあそこ行くのか?変な気が充満してるぞ。」
「カマは、僕を降ろしたら全力で離れるんだ、そうすれば大丈夫。」
「でも、そんな事したら、シルフ様に八つ裂きされちゃう。」
「大丈夫。シルフは優しいから、口だけだよ。」
そんなやり取りをしていると、浮遊都市ニホンが近づいて来たので、僕は
「カマ!ありがとう。短い間だったけど、君はいい奴だったよ。」
と言って僕は、浮遊都市に飛び降りた。
カマは涙を流しながら、
「バカヤロー!別れの挨拶なんかするな戻って来い!」
カマはそう叫んで、飛び去った。
その頃、地上ではミオが目を覚ましていた。
辺りを見回すが誰もいない。
上空には、禍々しい浮遊都市ニホンが漂っている。
嫌な予感しかしない、早くコースケを探さないとそれだけで頭が一杯になっていた。
走り出すと、大神官の足元でミナが座り込でいた。
あのオッサン…ミナに何かしたんかな?
ミオは、大神官の背後から精霊術を打ち込み、
ミナの下に掛けよった。
「大丈夫ですか?オッサンになにかされたんですか?」
「え?いや…そんなことは。」
ミオはミナの手を掴み、
「そんな事より、コースケがいなくなっちゃったをだ、どこに行ったか知らない?」
ミナは、目線を外しあわせようとしない、大神官を見たが頸を振るばかりで何も言わない。
ミオは、ミナの肩を揺さぶり、
「な、何か知ってるんでしょ!教えてよ。」
ミナは、座ったまま頭を下げて、
「ゴメンなさい。彼を止める事、彼を救うことが出来なかったわ。許して。」
呆然とした、ミオに大神官は近づいてきて、禍々しく唸りを上げた浮遊都市ニホンを指差して、
「彼は、あそこに行った。もう、帰ってくることはないだろう。お前はお前の成すべきことをやりなさい。」
ミオは、下を向いて、拳を握りしめ、涙を振り払って、
「ふざけんな!コースケ、連れて行けって言っただろ!」
浮遊都市ニホンに向けて叫んだ。
すると、ミオが来た反対側の方から、何人かの集団が走ってきた。
「ミオ?ミオなのか!コースケはどこだ。」
ジル達が現れた。
みんな無事だったみたいだ、ボロボロではあるけど。
ジルだとわかると、ミオはいままで気丈に振る振る舞ってた分、緊張の糸が切れたように、
「ジ、ジルー!コースケが行っちゃったよー!」
ジルに泣き叫んで飛びついた。
ジルは、禍々しい浮遊都市ニホンを見上げて、
「間に合わなかったか、馬鹿野郎。約束忘れんなよ。生きてまた合うんだからな。」




