ep11-1 時の精霊 時空魔法発動
ミナは、コースケと、ミオを連れてなんとか次元の歪みを通過することが出来た。
ミオとコースケはミナの高速移動のショックで気絶している。
ミナは自分が精霊王だった時のことを思い出していた。
「あの時、あの選択は正しかったのか?」
ミオの顔を見ながら、
お前は幸せなのかい?私はお前の近くに居たかったけど世界の平穏を願って自分を殺してしまった。
世界は救われたけど大事な人を傷つけたり、亡くしたりしてしまった。
お前は私の様なるなよ。
ミナは2人を置いて歩き出し、持っていた杖を天高く掲げると空は瞬く間にどす黒く曇り、
次元の歪みが一気に裂け、巨大な岩の様なものが出現した。
浮遊都市ニホンの本体が出現したのだ。
本体が出現すると、影である浮遊していた浮遊都市は消え、禍々しい浮遊都市ニホンだけが残った。
「ふぅ。これを落とせば本当にこの2人は救われるのかね?」
パチパチ、パチパチ。
大神官が拍手をして現れた。
「いや、相変わらず魔力の強さだけは凄まじいな。」
「なんだ、そのトゲのある言い方は?」
大神官は、禍々しく浮遊するニホンを見て
「これが、大地に近づいただけで大地は汚染され、生き物は未来永劫存在出来なくなる。」
ミナは、大神官の言葉を真っ向から否定し、
「そんな馬鹿なわけがあるか!時読みを使って、大地が地面に落ちる瞬間、大地は消え、世界は再び閉ざされ、平穏になっていた。」
と叫んだ。
大神官は、頷いた。
「出来るよ。ただね、それには犠牲が必要だ。人柱に全てを委ね、人柱を消し去ることで世界は救われる。」
ミナは唇を感で、目を見開いて
「それは、ないとだめなのか?私達の子がせっかく掴んだ幸せなんだぞ…。」
「ここの時間律は変えようがない…ただここ以外なら奇跡が起こせないかどうかは運次第だ。」
大神官は、肩を震わせながら言った。
「やっぱりそうだったんですね。」
背後からコースケが現れ2人に声を掛けた。
大神官が振り返ると、コースケが笑って立っていた。
「僕はこのまま、あそこへ行きますけど、2人は本当のことをミオに言って下さいよ。」
「でも、お前!」
コースケの顔は涙が溢れていた。
「『僕は、ミオをどんな時も愛し続ける』と伝えて下さい。」
涙声で大神官に頼むと、コースケはカマに飛び乗り
禍々しく唸りを上げている浮遊都市に向けて飛んでいった。
ミナは、大神官の所に凄い勢いで走り込んできて、
「なんで止めないの!どうするの2人を!」
ミナはその場で座り込んでしまった。




