ep10-6 運命の再会
「あなた、ひょっとしてミナ様?」
『様はやめてくれ。』
ミオはミナの横顔をジーッと見て、
「なるほど、みんなが似てるっていうのがわかる気がするけど、こんなおばさんじゃないよミオは!」
こ、こいつ。
人の顔をジロジロ見たと思えばおばさんとか、全くどういう育ち…。
そっか、ちゃんとだれも見てなかったんだからこれでも立派に育った方だよね。
ミオは、ミナを見ながら
「ミナって変だよね。何で私を見て怒ったり、泣いたりするの?」
「そりゃな、おばさんになるとみんなそうなんだぜ。」
突然現れた男にミオが、
「あ、酒場のクソジジイ!」
ミナは引きつった表情で、
『こんなところまで何しに来たの?!』
「そんなに怒るなよ。ちょっと久しぶりだったから来ただけだよ。じゃあな。」
そう言って大神官は居なくなった。
確かに、あのジジイどうやって此処まで来たんだろう。
「あのオッサンと知り合いなんですか?」
『え?知らないの?…あの馬鹿自分ばっかり。』
ミナはため息をついて、
『腐れ縁よ。彼も精霊王だったわ。今は大神官だったかしらね。』
…精霊王?オッサンが?ということは…。
「ウソでしょ。パートナーもしくは夫婦?!あり得ない…正気ですか?」
ミナは肩を落としながら、
『いや、今はあんなオッサンだけどね…昔はそれなりだったと思うわ。』
コースケ達は、時の精霊の作った渦に突入するのを戸惑っていた。
「いいから行けって!」
『で、でも怖い。』
「もういい、飛び降りる!」
コースケが立ち上がるとバランスがくずれ、コースケとカマはきりもみ状態で落下していった。
『おや、何か落ちてきたね…。間に合わないか。』
ミナはあっさり諦めてしまったが、ミオが乗り出してみると、
コースケがぐるぐると回りながら渦に巻き込まれて消えていく様が見えた。
「ダメだよ!ミナ、コースケだよ、コースケが飲み込まれたんだ、助けなきゃ。」
ミナは嫌そうな顔で、
『面倒くさいからやだ。』
「もういい!」
ミオは、渦巻中に飛び込んでしまった。
ミナは咄嗟に止め様としたが、間に合わなかった。
『全く、誰に煮たんだろうね後先考えずに突っ込んで行くなんて…私も行くしかないか、面倒くさ。』
ミナは回りを取り巻いていた渦を消し去った後に残った空間の歪みを見て、ため息をついて
『あ〜、嫌だな。』
と文句を言いながら飛び込んでいった。
『さてさて、馬鹿娘はどこへ行ったかな?』




