ep10-1 天界突入
「え〜!!は、速すぎ!」
ミオが叫んでいるみたいだ。
ミオを乗せたシロ(ユニコーン)は僕を乗せた黒龍より少し先行して飛んでいた。
あと僅かで、地上へと出る。
地上に出た後も、速度は落ちることなく急上昇を続けていた。
「行ったか。」
ジルは上空を眺め呟いた。
「兄さん!奴等が来たわ。」
「よし、行くか。」
コースケ達が行ったあと、光の精霊が告げたように人だった者たちの暴走が始まった。
当初は多くても100人に満たないと思っていたが、
どうも、外に出すと危険な輩は収容施設にいたらしくそいつらが大挙しつやってきたので、全員で対処しないとあっという間に全滅しかねない状況になっていた。
大物はジルが召喚獣で対応し、それ以外はサラとミラ婆で、上空は精獣達が対応してくれた。
サラとミラ婆の快進撃は凄まじかった。アームに押し寄せた、奴等を一瞬で一掃し、街の前まで軍勢を退けた。
ただ、数があまりにも多く少しずつ疲弊していった。
「おい、チキ。まだ来るのか?」
「そろそろ、収容施設のは終わりみたいだ。」
ジルは舌打ちして、
「チッ、今度は街の奴らか。もう俺は魔力ぎれだ。」
ミラ婆は、座り込んでるし、サラも肩で息している。
チキが、ジルに、
「土竜が、街の住民を地下に放棄する作戦を実行している…、綺麗ではないがしかたない。」
と告げた。
「地上に上がったら死んだ人を埋葬しよう。」
ジルも地面に座り込み、呟いた。
「コースケ!頼むぞ。」
僕達は、雲の上の天界の門の前まで来ていた。
門は閉まっている。
鍵らしき物も見当たらない。
「コースケ〜。開かないよ〜。」
門の上で佇んでいる、小さい生き物がいるようだ。
「あれなんだろう。」
ミオは目を細めて、
「う〜ん、何かいるのはわかるけど、よくみえないね。石でもぶつけてみる?」
その瞬間、その生き物は急降下してきた。
僕達は、咄嗟に避けた。
「何なの?!お前!」
ミオが急降下して来た、生き物を掴んで睨みつけている。
凄いな、あのスピードできた生き物を捕まえるなんて。
その生き物は、ちょっと大きめのコウモリみたいな生き物だった。
ジタバタ、ジタバタ。
『は、離せ!、何なんだお前等は?』
僕はため息をついて、
「ちょっと、この門を開けてほしいんだけどね。」
その生き物が動きを止めて、門を見上げた。
『これを開けて欲しいのか?なんで?』
「風の精霊に会いたいんだ」
その生き物は考え込んで、
『わかった、聞いてきてやるよ。この門は精霊様の
許可がないと開けられないからな。』




