ep9-5 謝罪と思い出
僕等は光の精霊がいる奥まで進んだ。
僕等が近くまで来ると、光の精霊は、膝を着き頭を深々と下げ、
『こんなところまで遥々お越しいただきありがとうございます。』
と挨拶して来た。
ミオが鋭い目つきで睨んだため、慌てたのか、
『我が精獣が御迷惑お掛けしたのであれば、私めに免じて御容赦下さい。』
「怒っているのはこの国の有り様だ!」
なんだか、ミオの1言1言にビクビクしているみたいだな。
『申し訳ありません、御容赦下さい。』
今度は土下座している。
僕は光の精霊にちょっと聞いてみた。
「あのさ、光の精霊って強いんでしょ。なんでそんなビクビクしてるの?」
僕が質問すると、途端に態度を豹変させ
『あん!貴様誰に向かって言ってるんだ!消すぞ!』
ミオが光の精霊の髪を引っ張り上げて、
「それはお前だ。コースケになんて口を聞くんだ。」
そして、また土下座する。
う〜ん、躾の悪い犬みたいだな。
『あ、質問でしたね…何ぶんそっくりなんで、全精霊王と。私、全精霊が生まれたときからお側にいまして、それはもう…厳しく指導されました。』
「された?…したのではなく。」
チキは小首を傾げて、
「もうちょっと大人な感じがしたと思ったが…。」
『お前等は知らないんだ、俺は精霊王になる前からお仕えしてるからな、精霊王になられたばかりミナ様にそっくりだ。』
「ふうん。ミナ様っていうんだ。」
光の精霊王が口を抑えた。
「あっ、言っちゃダメなんだ。」
コースケが指摘すると、
『約束だからな。』
ミオがボソッ呟いた。
「どんな人だったんだろう。私に似てる精霊王って。」
光の精霊王が、震えながら涙を流してる。
ミオが、
「え?キモ。」
と引きつった顔をした。
『すっすまない。別れの言葉を言われた顔にあまりにも似てたので、思わず涙が…。』
「確かにね、たまに思うんだよね、喋り方とか、顔つきとか。」
と、マリンが言った。
「そんな顔しても、封印するからね。」
ミオは、涙を拭っている光の精霊がちょっと不憫に感じたようだ。
『それは構いませんが、次は天界ですね。でしたら我霊獣ユニコーンをお使い下さい。』
「それってユニコーンじゃないと天界には行けないってこと?」
『黒龍かユニコーンとことなると思いますが…、黒龍は女性を乘せてはいけない掟があるとかで、ユニコーンで行かれるのが良いかと思います。』
ジルが、
「オレとコースケ以外はユニコーンってことだけど乗れる?」
光の精霊は頸を振り、
『龍とユニコーンに乗れる資格があるのは精霊王のみ、生身の人が天界にいけば即死ですからな。』




