ep8-4 混乱と不安
僕達は、アームに戻って来た。
僕とジルは、リルにお願いしたことと、全ての避難には1週間はかかることをみんなに話した上で、各国の状況を見てから、地下に行きたいと話した。
ジルは冷静に状況を分析して、
「イッポンとヨンホンは隣国の避難だからいいが、サンホンが時間がかかるのと国と国の軍隊が小競り合いしないかが心配だ。」
と話した。
「それじゃ、アーム。サンホンとヨンホンの国境辺りにまず行って。」
『了解しました。』
アームは、地下に潜りサンホンとヨンホンの国境辺りを目指して出発した。
相変わらず地中を移動しているとどこにいるのか全くわからない、現在地とか出ればわかるのに色々ハイテクなのにそういうところはイマイチなんだな。
『もうすぐ目的地に到着です。』
サンホンとヨンホンの国境に到着した。
外に出てみると、たくさんの人でごった返していた。
ただ、混雑はしているが問題は無さそうだ。
ジルがキョロキョロ辺りを見渡している。
「ジル、どうした?」
「いや?気のせいか分からんが、身綺麗な者が多い、サンホンは貧困層が多いはずなんだが…」
なんだか、嫌な予感がするな。
「よし、街の中を見てみよう。」
僕等は、街の中に逃げ遅れた人がいないか確認した。
住宅エリアや商業エリアを見廻ったが人影は見当たらなかった。
ミオが地面に耳を当て首を傾げた。
「どうした?」
「なんか人の叫び声がした様な気がしたんだ。」
地下か…、アームで行った方が速いかも知れない。
「アームに戻って、街の地下を調べて見よう。」
僕等は、アームに戻って、街の地下を調べることにした。
ミオがアームに指令を出した。
「アーム街の地下に人が残されてないか調べたいの。」
『確認しましたが、生存者がいるかどうかわかりませんが、行きますか?』
「え?どういうこと?」
ミオと同じ疑問を全員持ったはずだ。
『大量虐殺の恐れがあります、地下街に少なくとも数万人閉じ込められたようですが、生命反応がほぼありませんし、地下の温度が高すぎます、人は生存不能の高さです。』
「アーム!今すぐ行って!」
ミオは、アームに再度指令を出した。
僕等は地下街に防護服を着て入ったがそこは地獄絵図だ。
人が瓦礫のように積まれ無人ロボット達がそれを始末している。
「なんだここは?」
僕等は立ち尽くすしかなかった。
「待って!微かに人の声がする。」
サラが耳を澄ませて、人の声の場所を特定したみたいだ。
「あっちよ!」
サラの指差す方向に皆走り始めた。
そこには、黒焦げになった大人の下にボロボロの防護服を掻き集め瀕死の子どもたちが数十人いた。
「アーム!聞こえるでしょ?いますぐこの子たちを回収して。」




