ep8-1 イッポン帰還
アームは、イッポンの郊外に出て来てくれた。
「つ、着いたよ〜♪」
「なんだか、何年ぶりみたいな感じだけど、まだ2カ月も経ってないんだよな。」
ジルとサラも降りてきて、
サラがポツリと呟いた。
「ここがイッポンですか…ちょっと寂しいところですね。」
ミオが激しく否定した。
「違う、違う!ここは、郊外の荒地で街はあっちだから。」
ジルは苦笑いで、
「すまんな、天然で。」
僕等は、徒歩で街まで歩いて行った。
街に入ると、僕は
「僕とジルは、図書館に寄って行くからミオはみんなを店長のところへ案内してくれるかな?」
「うん。わかった。」
ミオは嬉しそうに、みんなを連れて行った。
「全く、完全に里帰り気分だな。いいのかあれで。」
「ミオはあれでいいんだ。あーじゃないと寧ろだめだ。」
ジルは、頷いて
「そうだな。」
と言った。
僕等が図書館に着くと、リルさんがちょっと怒り気味で立っていた。
「あの〜?ちょっと怒ってますか?」
「当たり前です!1回も連絡しないってどういうことですか?翻訳はどうなったんですか?最近のこの異変は?あと、北の闇の森で大地震という噂も…。」
僕はひたすら頭を下げるしかなかった。
「で?今日はどうしましたか?」
僕は、頭を掻きながら
「今までの報告と、直ちにここから全員の避難をお願いしたい。」
…。
「詳細を聞かせて下さい…。」
僕とジルは、今までの旅の話をリルに詳細に話した。
「今すぐ、国王と周辺国に連絡しますのでお待ち下さい。」
リルの対応は素早かった。避難は約1週間で完了するとのことで、今日中にイッポンの住民は強制避難が発動されるとのことだ。
「で?翻訳はどうなりましたか?」
「ほぼ終わってます。」
「内容は?」
「う〜ん。日記ですね、僕から僕に宛てた日記の様です。」
リルは考え込んで、
「世界に与える影響は?」
僕は、一呼吸おいて、
「空中都市が落下し、大惨事になる可能性があります。」
それを聞いた、リルが机を叩いて立ち上がった。
「なんですって?!」
僕は冷静になるように、
「それを、僕とミオで止めます。」
と言った。
リルは、懐疑的な目つきで、
「可能なんですか?」
ま、当然の反応だけど…、無理とは言えないので
「まぁ多分。」
「多分じゃ困ります!」
ため息をひとつついて、
「最後には僕はいないと思うので…責任ある発言が出来ないのですが、なんとかするつもりです。」
「いないって…。」
「おい!コースケどういう意味だ!」
2人の声が僕の頭に響いた。でも、きっとこれは変えられない。




