ep6-5 土竜って嫌われものですか?
よっぽど運が悪かったのだろう。
土竜が地上に出た瞬間、土竜に対して直射日光が直撃したのだ。
土竜は、ミミズに辿り着くことなく丸焦げで地面に叩きつけられた。
「ま、自業自得だな。」
チキが土竜を足蹴にしながら言った。
「ほんと。相変わらず汚いわね。」
マリンは近づくことすらせず遠巻きに見ていた。
チキがマリンの方を見て、
「マリン、お前が洗っちゃえば?」
マリンが意地悪そうに、
「それもそうだね。」
マリンは、大量の水を渦巻状にして、土竜を洗い始めた。
「見た目きれいになった気もするけど匂いがね…。」
「こ、これ、使ってみますか?」
サラが洗剤をマリンに手渡した。
土竜が泡だらけになって、なんだか弱ってるみたいだけど…。大丈夫かな?
「ふぅ。これでいいかな。」
マリンは、やり切ったという感じで満足そうだが、
土竜はぐったりしてる。
「ダメだ、マリン。このままじゃ風邪ひいてしまう、俺が乾かしてやる。」
チキが猛烈な炎で乾かしているが、傍目には土竜の丸焼きをしているようにしか見えない。
もう、土竜は虫の息状態だ。
「み、ミオ!すぐに土竜を、回復だ。このままじゃヤバい。」
「うん。わかった。」
ミオの回復によって何とかなったが、精霊獣に任せるとヤバそうだな、細いことは出来なさそうだ。
「う、うん?ここは?」
土竜が意識を戻した。
僕はぺこりと頭を下げ、
「こんなことをするつもりじゃなかったのですが、申し訳ありません。良かったら、アレ召し上がって下さい。」
と、言った瞬間、土竜はミミズの山に飛びついたが、このあと言うことを聞いてくれるかどうか。
土竜は、ミミズの山をたいらげて土の中に戻ろうとしていた。
「ちょ、ちょっとお待ち下さい。お願いがありまして…。」
土竜が鋭い目つきで僕を睨んで、
「お願い?こんな目にあったのに?まぁいいか。で、なに?」
「覚醒の実を頂きたいのですが…。」
土竜は少し考えて、
「君達に僕が、覚醒の実を与えても僕には何のメリットもないよ…じゃあね。」
そこに、チキとマリンが余計な口を挟んできた。
「何、ケチケチしてんだよ。いっぱいあるんだろ、少し分ければいいんだよ。」
「そうそう、相変わらず性格がネジ曲がってんだから。」
土竜は赤い顔をして、
「き、君達は何なんだ!いつも僕を馬鹿にして!」
「とにかく、この話は終わりだ。」
土竜が地中か入ろうとした時、
「そうか、喰ったくせに何もしないで行くんだ、喰い逃げだな。ノーム様に言わなきゃな。」
土竜が焦って、
「ま、まて。あれは謝礼ではないのか?」
「いや、お願いする為の依頼料だ。つまり、喰い逃げ…罪ということだな。規則を重んじるノーム様がなんというかな?」
土竜はガックリ肩を落とし、
「仕方ない、覚醒の実だな。だいたい覚醒の実なんてなにに使うんだ?」




