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魔法使いとしての活躍

ーー 街へ、そして冒険者に


かなりのスキルを身につけた私は、街に向かうことにした。

「タロウはどうするの?」

「我は姿を変えられる。・・・これでどうだ」

と言うと若い青年獣人に変身した。

「凄い!でも歳をサバ読みしすぎじゃないの?」

「何を言うか、我はこれでも1000歳にも満たない若造だ!」

と胸を張る。

「基準がわからないわね。」

そう呟いた私は、以前住んでいた街ではなく違う王国側の街に向かった。


ーー スーザン王国、メンデルの街



私のことを少し話をしておきましょう。

私は、メルダン王国、ツメラ辺境伯領内の西端に位置するメランと言う村の出身で。家族は父母兄の4人家族でした。

母は私が8歳の頃病気で亡くなり、5歳上の兄は私が10歳になる前に街に働きに出ました。

父は母が亡くなった頃から酒を飲むようになり、兄が出たあとは私に暴力を振るうようになり、それを恐れ出した私を追い出したのでした。


私の名は、セシル=メゾソートという家名持ちです、家名は母方の家名でその為私と兄しか名乗ることはできません。

もう直ぐ11歳になる私は身長160cmの痩せ型で髪はプラチナ色をしています、自慢ではありませんが結構美少女だと思っています。

只今まではそれが危険なことを知っていたので、わざと肌を汚し髪に灰をつけて誤魔化していたので私の本当の顔を見たものはそこまでいないと思います。

新しい人生を生きるために私は、母の家名を名乗り生きるつもりです。



変身したタロウと歩くこと5日で遠くに城塞都市が見えてきました。

このスーザン王国では、冒険者が多く活躍する王国で人種も多彩で差別が少ない王国と聞いています。


門をくぐり街に入る際に幾ばくかのお金を支払いメンデルの街に入りました。

お金は盗賊をタロウと狩った際に手に入れた物で、意外と裕福です。


街を散策しながら冒険者ギルドを探すと、街のほぼ中央に大きな看板と共にその建物はありました。

中に入り受付と思われるカウンターに向かいます。

中にいた数人の冒険者がいやらしい顔で私を見ています。

「本日はどのような要件ですか?」

受付の優しそうなお姉さんが声をかけてきました。

「冒険者登録をしたいのでお願いします、あと素材も売りたいので・・・。」

と言うと

「これに必要事項を書いてね。そちらの男性も同じで良いのね?」

と言いながら2枚の紙を手渡してくれた。


わかることを記入し再度お姉さんに指し出すと

「セシルさんは家名持ちですが貴族ですか?」

「いいえ母が貴族の出だったのですが、今は平民です。」

と答えると暫くして

「はいこれが貴方たちの冒険者証よ。無くさないでね。」

と二つの認識証を渡してくれた後、指を差しながら

「あそこに見えるカウンターが買取よ、行ってみて。」

と教えてくれた。


買取カウンターで職員に

「魔物の買取をお願いしたいのですが。」

と言うと

「ここに出せる量かそれともこれ以上あるなら裏にいきな。」

とテーブルの上のお盆のような入れ物を見せた。

「はいそれでは裏に向かいます。」

と答えて私達は裏手に回った。


ー テンプレはいつの時でも有効



裏で職員が驚くほどの魔物の素材を出した私達、ほとんどの魔物が処理されていたので買取の職員も喜んでいたが、この街に来るまでに倒した魔物の量に少し引いていたようだ。

「これを持ってギルド内で待っておいて。」

と言われて私はギルド内に戻った。


どこで時間を潰そうかと思いながらタロウと依頼の張り出されている場所を覗きに向かうと、入る時にいやらしい目で私を見ていた数人の冒険者が目の前を塞ぐように立ち。

「新入りのようだが俺らが冒険者の仕事を手取り足取り教えてやろうか。」

と言いながら私の腕を取ったのです。

私は思わず、相手の腕を捻りながら出入り口に投げ飛ばすと

「へ?こんなに弱いのに私に手取り足取り何を教えると言うの?」

と真顔で聞き返しました、すると他の仲間が

「コイツ、油断してただけだろうが、先輩の怖さを教えてやる。」

と言いながら私につかみかかったきた。

「凍れ!」

私は一言そう言うと男たちはたちまち下半身が凍りついて身動きが取れなくなった。

「何だこれは?ひよっとして魔法か?」

1人がそう言うと3人の男たちは、

「誰か!ギルマスを呼べ!俺たちが魔法で攻撃をされた。」

そう大騒ぎし出したのだ。


「何の騒ぎだ!」

ギルドの奥から厳つい大男が出てきて大声で怒鳴った。

そして半分氷付けの男らを見て

「何だお前らが原因か、またいらんことしていたんだろ。相手は誰だ?」

と周りを見回すので私は一歩前に出て

「私です。この男らが突然私を捕まえて、「手取り足取り教えてやる。」と言うので教えを受けていたにですが、余りにも弱いので困っていました。」

と心底がっかりした顔で言うと

「弱すぎてか。ワハハハハー。」

と大笑いした後、男らを睨みつけて

「お前らはギルド除名だ。早々にこの街から出ていけ!」

と言うと凍ったままの男らをギルドの外に叩き出したのだ。

「お前は新入りか?かなりの魔力を持っているようだな・・・悪いもう用はない。」

と私に言いながら隣のタロウを見たギルマスが突然態度を変えて部屋に戻っていった。

その後私達にちょっかいを出すものもなく、食堂で軽い食事をしながら待つと買取カウンターから呼ばれた。

「これが本日の買取額だ。ここ最近では最高額だそうだ。」

と言いながらお持たそうに金貨の入った袋をカウンターに乗せた。

中身を確認して先ほど世話になったお姉さんに宿を訪ねてその場所に向かう。



ーー メンデルの街のギルマス side



俺はこの街の冒険者ギルドのギルドマスター、ゴールドだ。

今日はギルド内で恐ろしい目に遭った、騒がしい声を聞いてイラついた俺がその原因を探すと。

今までも何度か問題を起こしているパティーがそこに凍りついていた。

またコイツらかと思い最後の引導を渡して、その相手を探すと年端もいかない少女が名乗り出た。

そしてその連れと思われる隣の獣人を見た俺は、

「死ぬかと思った。」

そこに居たのは獣人の姿をした化け物だ、俺のスキルでその実力を見抜く力があるが・・・あれは、ドラゴン並みだった。


後から受付のナミに聞くと貴族の血を引く11歳の少女とその従者ということだった。

彼らが買取に出した魔物の素材はこの街のの優に一月分の量があり、ほとんどがすでに綺麗に処理されていたが、ほとんど新鮮な状態だったと言う。

それはかなり大きな収納力と時間をも止める機能があることを意味している。

普通ならこのような収納道具を持つ者はそれを奪うために襲われるだろうが、アレがいるのにそれに手を出すのは地獄を見るようなもの。

ミナには今後も報告を指示して、アイツらの動向に目を配ることにした。


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