緊急招集編 7.舞台は風の村へ…
「忘れ物はないか?」
「大丈夫です。ありがとうございます」
フーリはリュックを背負った。
「フーリ」
「ん?」
「このあいだの白虎の件なんだけど…」
「あれがどうしたんですか」
「実はあれ八百長なんだ」
「はあ?」
フーリとアサは一郎のほうを見た。
「フーリとアサにどんぐらいの実力があるのかを確かめたくてね」
一郎はコップにアイスコーヒーと牛乳を流しこんだ。
「じゃあ全員でよってたかって俺らをだましたっていうことですか?」
「これは伝統なんだ。…ただ」
「ただ?」
「あの魔獣はちがう」
「あいつは、ホンモノだったんですね」
「ああ。本当の《堕天使》の傀儡だ」
一郎は眉をひそめ、コーヒー牛乳を少し飲んだ。
「あのときのお前はアサの力を借りてやっと五分五分ってとこだったよな」
「…精進します」
「おう、頑張れ」
一郎はフーリの頭に手を置いた。
「フーリ、アサ、はやく~」
「もう行くから!!」
アサはフーリの空いたリュックの中に飛び込んだ。
「…重いんだけど」
「ネコの中だと軽いほうだにゃ」
「はあ…」
フーリは顔に手を当て、階段を下りた。一郎もそれに続いて下りていった。
「じゃあ、お世話になりました!!」
「おう、決着もついてないのに呼び出して悪かったな」
「なんでそのことを…」
レオは怪訝な目で一郎を見た。
「それじゃあ、ここでお前らに新たな任務を与える!!」
「「「え」」」
やっと休めると思った三人にとっては不意打ちだった。
「場所は風の村だ」
フーリは目を見開いた。
「どういうつもりですか。あそこにはもう何もないのに」
「最近あそこらへんに怪しい気配を感じるんだ。…それに、」
一郎はニヤッとした。
「風の民にはまだ生き残りがいる」
フーリは思い切り平手打ちされるような感覚だった。そういえば風の民は自分以外全員死んだと思って、確認すらしていなかった。
「…知らなかった…」
「じゃあ頑張ってこい!!」
そういった瞬間、一郎は手に炎を出し、三人にぶつけた。
「うわ、なにしてんの!!」
「風の村まで!!」
三人は炎に乗せられて飛んで行った。
「…《牛鬼》ぐらいは倒してみろ」
一郎は鍵を閉め、階段を上った。
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