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ネコのキマグレ!!  作者: わははのは//
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緊急招集編 6.炎龍・サラマンダー

「レオ!!!」

「来るな…何とかするから…!!」


 フーリは燃えているレオの上着をはがしたが、その下のTシャツも燃えていた。


「マジでどうしよう」

「フーリ、さがっていろ!」


 フーリは一郎のほうを見た。一郎はレオに向けて手をかざしている。


蒼炎(ソウル・ウルフ)!!」


 レオの周りを青い炎が囲んだ。


「ちょっと!これ以上燃やしてどうすんですか?!」

「いいから黙って見てろ」


 一郎は左と右の手を手刀の形にし、甲をぶつけた。すると青い炎がレオのまわりを回りながら、レオの体の中に入っていった。その瞬間、レオから出ていた炎ははじけて消えた。


「はあ…よかった…」


 フーリは地面に手をついて座り込んだ。


「このタイミングで来るかー…」


 レオは上半身の服が燃えた状態で、地面に倒れた。


「レオ、大丈夫か?!」

「大丈夫だよ…たまにあることだから…」

「よかった…」


 一郎はレオのほうへ近づいて行った。


「レオ、お前の課題はそれだ。お前の炎の火力はすごいが、今のところそれだけだ。まず暴走しないように制御する。そして命中させる。いいね?」

「…はい」


 レオは目を閉じて言った。


「なあレオ、この前ハンバーガー屋でも聞いたんだけどさ」

「なに?」


 フーリに答えるために、レオは起きあがった。


「レオの魔獣って、なんなんだ?敵だとか言ってたけど」

「はあ…話さなきゃダメ?」


 最初にフーリに会った時の挑戦的な赤い目ではない。今レオの目はすごく赤黒い目をしている。フーリはそう思った。


「こいつ…俺の魔獣は、炎龍・サラマンダーだ」


 一郎の耳がぴくっと動いた。


(なぜ炎龍がレオと契約を?!…やはりレオも呼んで正解だったな)


「サラマンダーって…神話上のじゃないのか?」

「そう。こいつは、この世に一体しかいない幻の生物だ」

「へえ、すげえな」


 レオは首を振った。


「すごくなんてない。ボクとこいつはフーリとアサとは違う」

「どういう意味だ?」


 レオは空を見上げた。


「こいつは、ボクの街を焼いた」


 フーリは、目を見開いた。自分の街を焼いたやつと契約をしている?!要はフーリと《堕天使》が契約しているようなものだ。フーリは体の芯から凍り付いていくような感覚を覚えた。


「でもこいつは、悪気があってやったわけじゃない。脱皮のようなもんらしい」


 レオはつづけた。


「こいつはボクの家族とか友達を焼いた相手だ。でも、こいつも生きるためにやったことなんだって思ったらどうしても殺意はわかなくて…。怒りはあるんだけどね。で、このときの感情を忘れないように…」


 レオはこぶしを握り締めた。


「こいつと契約した」


 (まだ幼いのになんでこんなに受け入れられるんだ。俺はまだ怒りをぶつけられる相手がいて、そいつをぶっ倒すことを目標にしてなんとか精神を保ってる。でもレオは違う。怒りをぶつけられる相手がいない…)


 フーリはレオに対して憐れむ感情もあったが、同時に驚きの感情も芽生えていた。自分より幼い少年がなぜ…、と。フーリはレオになんて声をかければいいのかわからなかった。というか、自分の感情を整理することが難しかった。


「一つ質問だ」


 それまで黙っていた一郎が口を開いた。


「レオが炎龍と契約をした理由は分かった。だが、炎龍がレオと契約をした理由がこの話からは見えてこない」


 レオは握った拳を見つめた。


「たぶんこいつも寂しかったんだと思います」

「それはどういうことだ」

「こいつの話によると、サラマンダーは数千年に一度炎を発散しなければならないらしいです。新しい体へ生まれ変わるために。でも、その時には数千年の間の思い出とか感情とかの記憶がすべて消え去ってしまう。生まれ変わった時には、自分が炎龍・サラマンダーであることしか覚えていない。ひとりぼっちの生き物なんです。敵だ、とかいってたけど本当はそんなこと一ミリも思っていません」


 レオは一郎のほうをまっすぐ見た。


「こいつは俺の仇であり、大事な理解者なんです」

 

 一郎は一瞬考えた。


「なるほど。なぜ暴走してしまうんだ」


 フーリは一郎のほうを見た。遠慮もせずによくこんなずけずけと聞けるもんだ。一郎には炎龍に興味があるだけ、という気しかしない。


「ボクの感情がかなり高まってしまった時に炎が暴走します。こいつはもうボクの体の中に同化していて、炎を通じて意思疎通しています。戦っているときに炎が暴走するのは、そのせいだと思います」

「『共感』という心の動きが重要になっているんだな。じゃあレオが成長に必要なのはなんだ?」

「感情のコントロールですよね…」

「そのとおり」


 フーリは、はっとした。レオはすでに過去のことを乗り越えている。一郎はあえて同情の言葉を一切かけず、戦闘の問題点に関しての話題にすりかえたのだ。フーリはレオに声をかけられなかった自分が悔しかった。


 この小説を開いてくれてありがとうございました。今後も不定期で連載していくのでよかったらまた遊びに来てください!


 あと、…「小説家になろう勝手にランキング」を押してくださると泣いて喜びます!よろしくお願いします!


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