私のスマホはエロマンガが好きらしい
第11回ネット小説大賞1次通過記念!
ウソです。ホントはひだまりのねこさま主催「集まれエッセイ企画」参加用に書いたものの、18禁ぽくなってしまったため、何でもアリなこちらに追加。
2023年 スマホでネット小説を読んでいた時のお話
パソコンの調子が悪い。
仕方がないのでスマホでネット小説を読んでいるのだが、どうにもスマホというやつに慣れることができない。
私が古い人間だからだろうか。いやそうではあるまい。
読みたい作品を選んでタイトルをタップする。すると画面が切り替わり、小説ページが開かれる。だが、PCより小さいその画面は「小説情報などのタグ」「長文タイトル」「何やら巨大なホワイトスペース(読み込み中の広告部分)」「ページアドレス」などでいっぱいいっぱいであり、肝心の本文は1文字も表示されていなかったのだった。
まったく。
私は小説を読むため、当然のように画面を下から上へとスワイプするのだが、指が画面にタッチした瞬間に画面は切り替わり、スマホの奴め、何やら新しいページを読み込みはじめたようだった。
うん?一体何がどうした、スマホの乱か?
いきなりご乱心あそばされても、私に読み込みを止める術などあろうはずもなく、しばし呆然と眺めるしかないのだった。
読み込みはほんの数秒で終わり、新しいページが表示された。
エロマンガだった。
まてまてまてまて、ちょっと待て! 何がどうなってエロマンガが表示されたのだ。
さてはスマホめ、エロマンガが読みたかったんだな?だからといって何してくれてるんだ。しょうがないなあ、そんなにエロマンガが好きならそう言ってくれれば考えないでもないのだが。まったく困ったヤツだなあ。ああ、私はエロマンガなんて全然、これっぽっちも、1ミリだって興味ないんだがなあ。
とりあえず表示されたエロマンガは最後まで読んだ。宣伝用のダイジェスト版だった。思わず続きを読もうとする手を、理性をかき集めて必死で止めながら考える。
もしかしたら画面をスワイプする瞬間、タイミングよく(?)読み込み終わって表示されたエロマンガの広告を触ってしまったのではないか。スマホのやつ、よりにもよって画面のド真ん中に広告を置くとは、これではついうっかり触ってしまうではないか。ああなるほど、してやったりということか。
持ち主の意思に反するこの行動、私のスマホだけがエロマンガが好きとは考えたくはないが、スマホというのはそんなにエロマンガが好きなのか。
まあいい。エロマンガのページなどポイすれば済むことだ。
だがしかしエロマンガの広告をタップしたという履歴は間違いなく私のスマホに残るだろう。スマホの情報なんてものは誰がどこで見ているか分かったものじゃない。例えば私がエロマンガのサイトに1日1回(あくまでも間違えて、だが。あくまでも)アクセスしたとしよう。するとどこかのうっかりグーグルさまが「コイツはエロマンガが好きなんだな」と、勝手に私を性格付け、いたるところにエロマンガの広告を出してくるようになったらことだ。
グーグルさまは決して「私のスマホがエロマンガ好き」とは考えず「私がエロマンガ好き」と考えることだろう。なんてこった。とんだ濡れ衣だ。
私だけが見るならならまだいい。だが妻にその画面を見られたら私の人格が疑われるではないか。あるいは職場の同僚に見られたら?
果ては外国の諜報機関が私のスマホから常時データを引き抜いていて、ピンポイントな性癖をとらえたハニートラップを仕掛けてはこないだろうか。ああどうしよう、一度でいいからかかってみたいハニートラップ、、、。
だからといって私が「エロい」などと記録されるのは甚だ心外だ。しかも私の「うっかりタップ」で広告収入が発生していたとしたら、それもなんだか悔しいではないか。
まったく、スマホめ、やってくれる。
そういえば『なろう』に表示される広告はほとんどエロゲームとかエロマンガの広告だったりするのだが、まさか『なろう』さまも私を勘違いしてはいないだろうか。
私はここで声を大にして言いたい。
エロなんか、エロなんか、履歴を残さないで見させてくれよお!
このエッセイを書くに当たり、何回かエロマンガの広告をタップしてみた。
なんだかますますエロマンガ好きのレッテルが貼られそうであるが、あくまでも「取材」だと思ってもらいたいものだ。
取材は別枠、取材は別枠。
私の敬愛するエッセイスト、ひだまりのねこさま主催の「集まれエッセイ企画」が開催中です。
みなさまのご参加をお待ちしております。
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