女の戦い
ナフットゥをライバル視する。ハレクーミ公爵夫人が現れた。
ナフットゥは、ハレクーミだと知り。値を吊り上げ。
ハレクーミは、定価まで価格を上げられた。
私は、教会の入口に立ち。
皆を、迎えると同時に。教会の副業である。マスクの購入を訴えた。
ナフットゥの最後の台詞。
「ダーナタルの妻である、このナフットゥが。ワイン3樽を購入する」
この台詞には、誰も逆らう事ができず。ナフットゥが、3樽を購入したのだが。
貴族社会の垣根を外し。名のある商人も、参加している。
最初に運ばれて来た商品は。
『8連のダイヤモンドのチョカー』
これは、ビニガーが考えた作戦で。
「これは、マドナグラの国宝。亡きマリア・バヤナルト夫人の首に巻かれていたものです。金貨1000枚からのスタートです」
石膏の彫刻に巻かれた、ダイヤモンドのチョカーは、眩い光を放ち。
皆の購買力を上げたが。
「金貨6000枚で、バヤナルトが購入いたします」
誰も手を挙げず。バヤナルトの8連のチョカーは、'金貨6000枚の値が付いた。この場の皆が、証人だ。
「ハンマー・プライス」
とんだ茶番たが。
ビニガーは、私が彫った。木製のアタッシュケースを持ち。侍女を引き連れて。ゆっくりと、正面に現れた。
表に、バヤナルトの城を彫り。
裏には、アクビをした。レッド・ヴァイツを、彫った。
表面を、黒いニスで塗り。内側は、赤い布を使った。
縦に10枚、横に10枚、深さで10枚の金貨が入り。計1000 枚が入るケースで。
1枚でも、不良品が出ると。カタカタと音が鳴る。
ビニガーと侍女達は、6ケースを広げて。金貨を確認させた。
貴族達は、家門入りのアタッシュケースを作りたくなっていた。
証人達も、売れると思い。ニスや布を、明日にでも買い付けようと考えた。
数人の貴族は、お抱えの彫刻師に作らそうと考え。馬鹿は、自画像を彫らそうと考えた。
最初に、ルビーのネックレスと、ピアス2つと、腕輪の4点セットが流れて来た。
目標金額は、金貨1400枚の予定だったが。
「気を取り直して。ルビーの4点セットです。金貨600枚からのスタートです」
簡単に、1000枚を超えて。まだ白熱している。
1200枚を超えた時点で、三人が残っている。
何を考えたのか。ナフットゥが、マスクを少しずらして2人を見た。
前回同様、ナフットゥが名前を出すと思った。
嫌な予感しか。しなかった。
一人が、札を上げるのを辞めた。
伯爵夫人で、予算の都合か。爵位か、分からないが。旦那さんに止められていた。
もう一人は違った。
ナフットゥに、渡したくない一心で。ナフットゥの釣り上げに。応えていた。
ヤボルモ公爵夫人だ。
かつて、ダーナタルを取り合ったライバルだ。
ナフットゥも、同じ公爵の娘だったが。
ダーナタルは、ナフットゥを嫁にして。
ハレクーミは、ヤボルモ公爵家へ嫁いだ。
ハレクーミの方が才色兼備で。
ナフットゥは、ずる賢かった。
何かある度に。ハレクーミは、ナフットゥを目の敵にして。
ヤボルモ公爵も、これが無ければ。私を立てるいい嫁だと。言っている。
ナフットゥが、札を上げ。
「1390枚」
ギリギリの値を上げた。札を上げる度に、私が上げた、ブルーダイヤモンドの指輪が人差し指でキラキラと輝いている。
「1400」
ハレクーミは、ヤボルモ公爵の顔を見ずに。値を上げた。
「1403」
ナフットゥが、刻み。ハレクーミを煽った。
「1410」
ナフットゥの方を睨み付けて。直ぐに札を上げた。
「1500枚」
声のトーンを変えず。淡々と値を上げた。
「1510」
ノータイムで、ハレクーミも返した。
「1600枚」
ナフットゥは、相手がハレクーミだと知っていて。意地悪をしている。
私の為でもあるが、楽しんでもいる。
「1650」
ハレクーミは、ナフットゥに、負けたくない気持ちが、勝っている。
私が、ドキドキしている。
「1750枚」
ナフットゥが、最後の勝負に出た。
「1760」
ハレクーミが、予算を考え始めて。刻んだ。
ナフットゥは、棄権し。
ルビーの4点セットは、ヤボルモ公爵夫人の物となった。
ここで、『ナフットゥが絶対に勝つ』ジンクスが消えた。
割れんばかりの拍手と歓声が木霊して。
次々と小品が並び。
道楽に飢えている貴族は、オークションにのめり込んだ。
甲冑に絵画までもが売れた。
最後のワインには、200名近くが並び。
美味しいワインを嗜んで。
スタート180枚のワインが、1056枚まで上がり。
5つ全てが、金貨1000枚を超えた。
公爵が、当たり前のように。
「王族が、手にして。次は、私の番だ」
騎士団長の父親が。伯爵の娘と結婚をする。
「息子の結婚式に、贈りたい」
大枚をはたき、子孫の為に先行投資。
「あと、100年。我が男爵家の地下で寝かす」
老い先短い父親への為に伯爵が。
「これは、良いものだ。父に飲んで貰おう」
怪しい、商人が購入した。
「秘密です」
私は、初日をやりきり。二日目に備えた。
男性の声にまじり。女性の声も出て来た。
ナフットゥは、客を煽り。盛り上げた。
売れない商品も出たが。問題なかった。
初日だけでも、金貨を15000枚以上稼ぎ。
お城の分と王様達に売ったお金で、教会の再建は出来そうだった。
マジックアイテムも、高値で売れて。
内戦の御蔭でもあった。
試飲なしの、30年物のワインの大樽を、20枚で出すと。70枚前後で落札された。
それが、10本だ。700枚以上が、右から左に流れた。
奇妙な噴火の絵も、高額で取引され。
最後のは商品である、5樽が運ばれて来た。
昨日よりも多くの人が、試飲に並び。
300人程の男女が、列をなした。
私は、列に並んだ事のない連中を、一列比べた。
貴族なりに頭を使い。
使用人を並べ。家族と言い張り。
注がれたワイングラスを、ワインを奪い。
味わいもせず。飲み干す。暴挙なヤツも出た。
私は、スポイトを持ち。ワイングラスに注ぎながら。
商人には、入手経路を聞かれて。
貴族達には、息子を紹介された。
私は、全てを断りながら。
馬鹿な貴族たちから、バヤナルト侯爵の地位を守った。
裏で大金が動く。スポーツの優勝賞品となった。
「ナロワームスの優勝チームに」
コレクターの侯爵が。道楽で購入した。
「私のコレクションに、加えてやろう」
昨日と同じ、商人が2つ目を購入した。
「黙秘した」
王太子とその妃が、共に争い。オークションの醍醐味を味わい。太子側が、妃にと知り。勝ちを妃に譲った。
「競り勝ちましたわ。私こそが、正義なのです」
最後は、王太子達が、値上げした事も有り。
金貨1563枚の最高金額が付いた。
「最後の花は、私が飾る」
ハレクーミ・ヤボルモ公爵夫人が購入した。
これで、私のデビューが終わり。
社交界の仲間入りを果たした。
私の元に、一通の手紙が届いた。
差出人は、ヤボルモ公爵様だが。
『ナフットゥ様のより、大きなブルダイヤモンドを、お譲り願いたい。金額はいとわない』
ナフットゥが、札を上げる度に。
キラキラと光る。プルーダイヤモンドの右手の指輪に嫉妬し。
ヤボルモ公爵に、オネダリしたらしいし。
ギリギリの、1話でまとめてみました。
誰も観ていないので、独り言です。
星とブックマークを、宜しくお願いします。




