バーチの奪還プロジェクト
アメリア・馬場は、ナーズマン提督の手足として動いている。
バーチ奪還の命を受けたのだが。
コルナム男爵の三男に会えず。バヤナルトの城を目指した。
私の名は、アメリア・馬場。16 歳
日系のフィリピン人だ。
お父さんが、日本人で茨城に住んでいた。
8月の第二金曜日の夜。
集会に寝坊した私は、交差点で茨城ダッシュを使い。ダンプに跳ねられて。
原付きごと、異世界転生をした。
愛車の『韋駄天』の特殊能力。『逃げる』が疎なわており。脱兎の如く逃げる事が出来る。
ピンクの特攻服に、喧嘩上等と刺繍されているが。逃走専門だ。
肌着は着けず。胸は、サラシを巻いている。
東南アジア圏の可愛らしさに。金髪に髪と眉を染めている。
「だから、バヤナルトの公衆便所を探して。コルナム男爵の三男を、見つければ良いんだろ」
ナーズマン提督は、アメリアにバーチ奪還をすり込んでいる。
「違う。探し出して。地下に案内して貰うのだ。バーチを奪還して。隣国ナッチミノーからの援軍を待ち。再び、バヤナルトを攻める」
アメリアは、キレて。
「うっさいな。地下のバーチを見つけて。連れ帰れば良いのだろ。私を馬鹿にするな」
アメリアは、憤慨し。カノタマーの城を出た。
私は、あの後。ビニガーを回復して、城の指揮を任せた。
森の様子を見に戻り。
炎は、森を焼き尽くす勢いで燃えている。
まだ、燃えていない所に、大量の水を撒き。
火消しに、動いた。
森の反対側の猿のエリアが騒がしくなり。
蜘蛛が、活発なのを表していたが。
腹を膨らませた蜘蛛が、撤退するのも見ている。
自分で、森に火を付けて。鎮火させようとしている。
矛盾しているが。バヤナルトの町では、蜘蛛の被害を受けていない。
デナガリの町も、同じで。皆を、海に留まるように。
船に乗せたり。浅瀬で待機させた。
蜘蛛達も、夕方には巣に戻り。
夜には、街の門を開けて。警報も解除した。
バヤナルトの城は、アーサーに殺された兵士を弔い。回復できる者は、私に感謝を示した。
私は、王都へ向かい。ダーナタルに謁見した。
カノタマー侯爵に、賠償金を求め。強く抗議した。
「何ですか。ナーズマン提督には、金貨4 000枚を請求いたしますよ」
私は、これでも安く見積もったつもりだ。
「ナーズマン提督の方からも、苦情が来ていまして。バーチ侯爵が、戻って来ないと。ここは、バーチ侯爵を、戻してですね」
ダーナタルは、提督の肩を持つことになった。
「なぜ、カノタマーの肩を持つのですか。進軍して来たのは向こうですよ」
私は、理解が出来ていなかった。何故か、私が悪者になっている。
「ナーズマン提督の肩を持ってはいませんよ。失敬な、飽くまでも中立です。提督が言うには、部下の保養の為に、バヤナルトへ向かったと聞き及んでいます」
「飽くまで、保養の為に」と、言い。
進軍の途中で、傭兵を雇った事も。
バヤナルトへ向かわずに、ダイヤモンド鉱山を目指した事も。
バヤナルトの宝物庫を、あらそうとした事も。
無かった事になっている。
勇者様まで雇い。私の暗殺までも、企てたくせに。
絶対に許せん。
「分かりました。バーチを解放したら宜しいのですね」
私は、無駄な時間を王都で過ごした。
腹わたは、煮えくり返りそうだったが。我慢した。
貴族では無いが。喧嘩を避けて。バーチを解放する事を約束した。
ダーナタルは、関係ないのだ。私に、喧嘩を売ったのは、バーチとナーズマンだ。
私は、急いでバヤナルトに戻り。オリスから、バーチを取り上げた。
しばらく、庭に放置した。
常に、ジョルジュが見張り。マーキングもしている。
おかげで、庭が臭くなった。
予想外のお客様が現れた。
ジョルジュが、吠えたのだ。
「ワォー」
私が、庭に出ると。ジポングで見た。特攻服の女の子が、ジョルジュを飼い慣らそうとしている。
「るーるるるっる。るーるるるっる」
どこで覚えたのかは、知らないが。間違っている。
「おい。何のようだ」
私は、マリアの部屋から出て。庭に降りた。
少女も、アイテムボックスから。自転車のチェーンを取り出した。
「やっべ。見つかったよ。この子、可愛いね」
誤魔化すの下手だな。私もこんな感じなのかな。
「まぁ、好きにしろ。バーチを連れて帰ってもいいぞ。
「良いのか。返さねぇぞ」
アメリアは、ゆっくりと。私の目から、視線をそらすこと無く。近づいた。
「ジョルジュ、おいで」
ジョルジュは、私の元に駆け寄り。後方で威嚇をした。
私は、ジョルジュの頬を撫でて。
「問題無い」
私は、ジョルジュをなだめた後。
「次は無いぞ。マリアの息子だからって、助けないし。息の根を止めてやる」
バーチに対して、啖呵を切った。
バーチは、汚い体で特攻服にすがり付いていた。
アメリアは、鼻を摘み。耐えようとしている。
「クセーな、オッサン。あんま、さわんなや。ぶっ殺すぞ」
特攻服に、匂いが移るのを毛嫌いした。
アメリアは、古いJogを取り出して。
後ろに、バーチを座らせ。席の半分を取られた。
「それじゃ。邪魔したね」
アメリアは、砂埃を上げて。消えた。
私は、空高く舞い上がり。見送ったが。
遠くの山2つ越えた時点で、見えなくなった。
一瞬の事だったが、懐かしいアニメを観ているようだった。
私は、のんびりとカノタマーへ向かった。
あの原付きと、比べたら。のんびりだ。
カノタマーの寄宿舎で、大暴れをした。
もちろん、アーサーの姿で。
カノタマーの城を、半壊させ。立派な教会だったが、更地にした。武器庫と寄宿舎は、放火して。
アーサーの死体を、カノタマーの城に捨てた。
全ての罪を、アーサーに着せて。
亡き、マリア・バヤナルトの亡霊として。佇み。
数人が見つけると。ゆっくりと、天に舞い上がった。
バーチだけが、真理子の仕業だと言い。
目撃者は、アーサーの姿しか見ていない。
私は、バヤナルトの領を運営しながらも。
次の船を開けた。商船だ。
まだ、30 年物のワインと若いが。大樽で、1000 本近く入っていた。
ワインだけの船だった。
これも、カノタマーヌーヴォーで。旧マドナグラ港に、降ろす荷物だった。
中々。オーレイローラ号のような。国の船は、見つからなかった。
私にも、いくつかの良い事は有った。
まず。家族が増えた。合計、16頭の狼が生まれ。
リュウミーが名前を付けている。
次に、蜘蛛が大量に孵化して。卵の殻を手に入れた。
メリケンサックを作ろうとしたが。手首まで覆うグローブにした。
最後に、クリーミーシャコを食べた。
音速パンチを手に入れ。
雨の日にやると、衝撃波が目に見えた。
『魔剣クルウジー』は、握らずとも。背中に、装備するだけで。『ソニック』が使えた。
そして、貴族としての。デビューが決まった。
第二フェーズに移行しましたが。
違和感は、有りましたか。スムーズに流れていると、自負しています。
高評価を、宜しくお願いしたす。




