死神再び。
私は、アーサーを捕らえる事が出来ずにいた。
アーサーを煽ることで、直線的な攻撃となった。
アーサーも、また転移者だった。
私は、アーサーにたいして。煽りをした。
「非力なんだよ。お前は」
金髪で短髪の勇者が、くるぶしまである、黒いロングコートを、地面に付けて。
先程より長い溜めを作り。消えた。
『バーン。ドフゥー』
少し、目が慣れたのか。影が、突進して来ている。
私のレベルが上っている。頭の中に機械音が流れた。
それに、私が煽ったからか。直線的な攻撃になって。大盾を壊しに来ている。
だが、アーサーの攻撃を防いでいるだけで。攻撃は出来ていない。
それに、攻撃を受ける度に。後ろに弾かれている。
「えーい。ちょこまかと、動きやがって。お前を倒し、レベルアップして。クルウジーのレベルアップも、同時にしてやる」
アーサーも、私と同じようにレベルアップしているのか。
時間をかけては、私の方が負けるかもしれない。
私は、そう思いながら。教会に追い詰められていた。
この間、マリアの葬儀を行った教会だが。
私は、アーサーの攻撃を喰らい。教会の大きな扉を破壊した。
木製で、二本の丸太の閂が、施されていたのだが。突き抜けて。
礼拝堂の中央まで飛ばされた。
両サイドには、細かな模様が施された長椅子が並び。
床には、大理石が敷き詰められていて。
私は、綺羅びやかなステンドグラスを背に、よろめきながら。ゆっくりと立ち上がった。
大盾を仕舞い。小麦粉を取り出し、口を開けた。
いつもの、ボロボロの服を仕舞って。
カイチューの喪服を着た。
「死なば諸共。ココを、勇者の墓場にしてやる」
私は、小麦粉の袋をひっくり返し、持ち上げようとした。
アーサーは、壁に向けて。ソニックを使い。教会の壁に穴を開けた。
更に、くるっと反転して。もう一度、ソニックを放ち。礼拝堂の左右に、大穴を開けて。風を通した。
私は、小麦粉の袋を持ち上げた。
しかし、小麦粉が宙を舞う事は無く。
私の足元で、最大で25cmほどの山を作り出し。
手前の50cm程を、小麦粉で埋め尽くした。
「ハッハハハ、喪服か。運も尽きたか化け物。心置き無く、私の経験値となれ」
アーサーは、真理子の正面に立ち。
体を低く構えた、クルウジーを両手で握り。
長めに溜めを作り。口を開いた。
「皮肉だな、化け物を礼拝堂で葬るのだから」
アーサーは、礼拝堂を化け物の墓場にしようとした。
「化けて、出るなよ」
「ソニック」
真理子は、アーサーの技と同時に。後ろに高く飛んだ。
綺羅びやかステンドグラスを背に、両手を広げ。
喪服は歪だが、綺麗でも有った。
これが、最後の描写となった。
『ガシャーン』
礼拝堂のステンドグラスが、割れた。
アーサーが、小麦粉を舞い上げて。
礼拝堂の中を、白く霧のような空間を作った。
敗因は、音速を超えたことだ。
私を、目で追い。足元を見ていないからで。
大理石の上の小麦粉を踏んだのだ。
アーサーの足を壊すつもりだったが、教台を壊し。綺羅びやかステンドグラスにぶつかり。
アーサーの胸には、ご自慢のクルウジーが刺さっていた。
アーサーは、小麦粉を踏み。足を滑らせたのだ。
私が、後ろに飛ぶ事で。喪服の私を目で追い。
軌道を変えるべく。高く飛ぶ必要があった。
力強く、地面を蹴ろうとして。小麦を踏み。
コケた。
バランスを崩しながら。一段高い教台を壊し、ステンドグラスを破壊した。
私は、水魔法で小麦を地面に落とし。
気付いた時には、アーサーの胸にクルウジーが刺さっていた。
アーサーの足下に、持物が転がり。
1枚の黒いカードを手見つけて、手を伸ばした。
ユナイテッド・キングダムと書かれていた。
カードに触れると。死神の部屋に飛んだ。
死神も、急に呼ばれたのか。カップ麺を啜っていた。
『ブー』
ラーメンを吹き出した。
「えっ。まだ、数年だよね。テリトリーから出たの。ゲームに、参加しないように伝えた筈なのに。どうして」
「えぇ、最初はそうしてましたが。ドラゴンに襲われまして。海から出て陸に上がったのですが。駄目でしたか」
「運営め、ドラゴンを差し向けるとは。まぁ、良いでしょう。クリーミーシャコのパンチが有れば、楽勝でしょ。触手、全てでタコ殴りしたら。余裕でしたでしょ」
「何ですか、それ。初耳です。クリーミーシャコですか」
「あの辺りに生息するシャコです。深海に住む、ハードパンチャーです。それと、海の哺乳類を捕食して下さい。潮吹きを得て。頭頂部から、1000mの高さまで毒を放つことができ。空中の敵を撃つことが出来ます」
「分かりました。試してみます。他に何かありますか」
「逆です。参加なさらないで下さい。逃げ回る為に、貴女を選んだのです」
「はぁ。何で私だったのですか。理解できないのですが」
「貴女は、前回の戦いでも。優秀だったのですよ。聖女として、国を治めていたのですが。部下を信用し過ぎて。邪教徒と呼ばれ……」
私の体が点滅を始めた。
「必ず。泳ぐ哺乳類とクリーミーシャコを食して。海で過ごして下さい」
私は、礼拝堂に戻された。
黒いカードに触れても、死神に会えず。
私は、アーサーの胸から『魔剣クルウジー』を抜き取り。
アーサーの死体と私物を回収した。
私に、留まる時間など無い。
蜘蛛も気になったが。宝物庫へ急いだ。
アーサーのDNAを取り込み。
寄って来る敵を始末して。アイテムボックスに入れた。
逃げ惑う侍女とバヤナルトの兵の横をすり抜けて。
ジグザグに、『ソニック』を使い。
メイド服のスカートを舞い上げた。
宝物庫の入口で、バーチがビニガーを殴っていた。
ビニガーは、顔にアザを作り。鼻血を出している。
「何をしている、遅れているぞ」
私は、アーサーになりきり。バーチに声をかけた。
「あの、化け物を倒したのか。流石は、勇者様だ。ココの扉も、破壊してくれ」
バーチは、宝物庫の扉を壊すように、私に行ったが。
「どけ。あんな猫の化け物。楽勝だ」
ビニガーは、今の合図で私だと気付き。
バーチ達は、扉から離れた。
私は、ビニガーを担ぎ。
「ソニック」
狭い廊下で使い。衝撃波を作り出した。
バーチ達は、見えない空気に引っ張られて。
3m程飛んだ。10の仲間がぶつかり合い。戦意を失っている。
私は、クルウジーを構えて、バーチ以外を切り刻んだ。
私が、力でアーサーに、負けるはずがないだろう。
私は、自ら後ろに飛び。礼拝堂に誘き寄せたのだよ。
「非力何だよ」
最初は、目で捕らえることができず。直線的になるように、礼拝堂に誘い込んだ。
バーチは、カイチューに渡さずに。バヤナルトの城の地下牢に連れて行き。
オリスの慰み者として、役に立っている。
第二フェーズへと移行する。
枕ではありません。
真理子は、侯爵となり。バヤナルトから身動きが取れず。
アーサーを、討伐した事で。ゲームの参加を余儀なくされた。




