マリアの死
マリアは、最初の草原で、ベヒーモスと対峙した。
簡単に、倒す事は考えず。剥製にしょうと、目立たない所を攻撃して。倒した。
私は、カイチューに。白い魂鋼で作った、レザーの道具を渡した。
ナイフに針、ハンマーとカンナetc。
カイチューは、道具ばこから。ヘラ状のナイフを取り出して。
ベヒーモスの尻尾を少し傷つけた。
鉄のレザーナイフと違い。力は必要だったが。
思いの外、硬い皮が裂けた。
「これで、ミシンの針も作れないかしら。私が使うから。針は、直ぐに折れるのよ」
私は、ベヒーモスを仕舞い。本人に聞くことにした。
「良いわよ。10本は、ドレス代でサービスして上げる」
私は、このドレスを気に入っていた。
直ぐに、マリアの元へと向かった。
ドレスを仕舞い。セラミックのような顔を隠し。
水夫の服を着ている。
日も、高くなり。何時ものように、マリアのテラスへ降り立った。
オーレイローラ号の船首を撫で。あまり危機を感じてなかった。
日常が、続くものだと感じていた。
突然、自分が死んだくせに。
マリアの部屋の窓が、閉め切られていて。
私は、窓ガラスをノックしたが。返事はなかった。
致し方なく、料理長のナンダンさんの元へと向かった。
ナンダンさんとは、果樹園の果物を毎日のように運び。仲良くなっている。
料理長の全てが、そうでは無いが。かなりのおデブさんだ。
毎日、マリアの為に。犠牲になっている。
私は、料理長に果物を渡して。
私の話を聞いてもらった。
「この素晴らしい、ベヒーモスを剥製にして。バヤナルトのお城に飾ろうと思うが。どうかな」
料理長は、いきなりベヒーモスの股間に手を当てた。
「剥製ですか。材料にしませんか。ベヒーモスの睾丸を7つ食べると、不死身になるって話があるんですよ」
ナルダンは何時でも、マリアの健康を気にしている。
私は、横たわるベヒーモスの足を蹴り上げて。
ナルダンは、自分の胴よりも太い足首が、頭の上を飛び越えた。
「よっこいせ」
『ドスン』
微かな揺れを与えて。3回バウンドした。
ベヒーモスの股間が、露わになり。
ベヒーモスの睾丸は、おおきすぎた。
人の頭部ほどある。これをマリアに7つも与えると、逆に死に追いやってしまいそうだ。
「大きな、睾丸ですな。素材にする時は、私に譲って下さいね」
まだ獣臭いベヒーモスの股間に。手を当てて。頬擦りまでしていた。
ほっといたら、キスまでするかも。
そんな事を、考えていたら。侍女が、走ってきた。
「大変です。マリア様の容態が助けてください。ナルダンさん」
侍女は、私を見つけると。
「真理子様。お願いです。マリア様を、お救いください」
私は、話の途中から飛んでいた。
マリアのテラスへ向かい。全速力で飛んだ。
もっと速く。急げ。日頃は、感じないが。自分の体が、重たく感じ。間に合え。
マリアのテラスと降り立ち。
窓は、空いていた。
「どけ。私が見る」
私は、侍女達をかき分けて。マリアのベッドに上がった。
そのまま、マリアに跨り。
回復魔法をかけながら。心臓マッサージを行った。
「マリア。まだ逝かないで。お願い。帰ってきて。お願い」
私は、何度も繰り返した。
ベッドが、壊れるかと思えるほどに。
左手で、マリアの口を塞ぎ。
簡単な、人工呼吸器を作り。肺に空気を送った。
静けさの中、皆が固唾をのみ。マリアの復活を望んでいる。
「お願い。届いて」
マリアは、大きく息を吸って。むせ返した。
『はぁー。ゲブ。ゲブ』
私は、マリアに跨ったまま、後ろにひっくり返った。
「皆、何をしているのですか。ここは、私の寝室ですよ」
ビニガーは、膝から崩れ。涙を流し。
侍女達も、似たような感じで。ハンカチを握っている。
「真理子。少し重たいし。はしたないですよ」
マリアは、私の太ももを叩き。
私は、マリアのベッドから降りた。
「チャーリーの夢を観ていた気がするの。凄くリアルで。抱きしめられて、キスもされたわ」
マリアは、夢の話を語り始めた。
「これでも、軽くしたつもりよ」
私は、正直に答えた。
最近は、田んぼを始めて。体内に空洞を作っている。
皆が、私に感謝を述べ始めたので。
『ぜぇ。ぜぇ』と肩で、呼吸して。今、三階のマリアの部屋に辿り着いた、ナルダンを捕まえて。
「あっ。ナルダンさん。ベヒーモスの睾丸を、マリアのディナーに、提供するよ」
私は、ナルダンの両肩に手を置き。
回復魔法を掛けた。
「さぁ。一階に戻るよ」
何時ものように、大根が演技をしている。
ナルダンは、マリアの回復した姿を確認るすること無く。私と一階へ戻った。
私は、ナルダンがベヒーモスの睾丸摘出している側で。想いを語った。
「私は、間違った事をしてしまったのか。あのまま、安らかに、マリア様を送るべきだったのか。次に、マリア様が、息を引き取る時に。苦しむようなら、あの時点で旅立たせるのが、適切だったのではないか」
ナルダンは、睾丸を片手に。返り血を浴びて。
「そんな事は、誰にも分かりません。死とは、突然訪れるものですし。残された者は、生きてて欲しいと、願うものです。別れを、先送りさせ。マリア様には、恩がある分は返したい。私は、真理子様に、感謝しています」
私は、ナルダンの言葉に救われた。
その後は、フルーツもハッピービーのロイヤルゼリーも、マリアの為に運んだ。
和牛も届き。牧場でエールを与えて。結果を見ている。
マリアに差し出すつもりだ。食べてもらいたかった。
少し時を戻す。
あの時、侍女はマリア寝室の前で、マリアが起きるのを待っていた。
窓ガラスを叩く音がして。マリアが起きたと勘違いをして。
お召し物を換えるべく、寝室に入った。
しかし、マリアはベッドの中で休んでいて。
侍女は、外を確認する為に。窓を開けて。テラスに、一度出た。
賊でも出たら大変だと思い。一通り確認して。
マリアの寝室に戻り。マリアに声をかけた。
「マリア様、フザケてらっしゃいますか」
確かに、窓を叩く音がした。外には誰の姿も無く。
侍女は、マリアがフザケていると思った。
顔を覗き込み、呼吸してい無いことを知った。
底からは、上を下への大騒ぎだ。
今は、あの出来事が、無かったかのように。元気にワインを嗜んでいる。
あの後、マリアにも剥製を却下された。
暖炉の前に、敷く事も無く。
背中を、カイチューに裂かれて。一部が、カイチューのコートになっている。
私は、新たに増えるであろう、子供達に小屋を作り始めいた。
ブルーダイヤモンド鉱山で、盗みが行われている。
街の共同浴場を作るための資金だったが。
私は、カイチューを連れ出して。鉱山へ向かった。
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