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第二話 ワビルの塔 

 

 目を開くと、オレはなにか柔らかいモノの上に寝かされていた。


 ・・天井が高いな・・やけに?


 ぼんやりと考える。


 ・・どこだ・・なにがどうなった?・・木?


 意識が戻る。いや・・目が覚める。・・なぜ木が生えてんだ?

 そうだオレは巨大なカラスに連れ去られて・・


「おかえりなさいませ。ご主人様」


 声。オンナの声だ。オレは身を起こした。


「なにがどうなった!そういや~!!なんだここ!どこだ!?・・お・・オマエラなんだ?」


 完全に取り乱した。


「どうぞご安心ください。ご主人様。我が新しい(あるじ)。ワビル2世」


 オンナの声は落ち着いていた。若い・・というか少し幼い声だ。この澄んだ声。さっき聞いた?


「さきほどは失礼いたしました。ご主人様の所在がやっと判明いたしましたのでこちらも大変急いでおりました。事態は急を要するのです」


 オレは少し気を取り直して改めてオンナを見る。メイド?・・しかも美少女だ。この年になってもこういう事には反応が早いな。オレは少し苦笑する。


「・・なんでオレはこんな森に連れ去られたんだ?」


 まだ声が震えている自分に気づく。いくつになってもこの気が小さいのはどうにもならない。ゆっくり見回すといく本もの木々に囲まれている。森の中にぽっかり空間があってそこにベッドが置かれていてその上にオレが載った状態だ。


「ここは森ではございません。ここは”ワビル”の塔の中でございますご主人様」


 オンナ・・いや少女は相変わらずその年端もいかない慇懃(いんぎん)な態度で答えた。


「建物?ここが?」


「はい主。この建物はアナタのご先祖”ワビル1世"様が建立されたモノでございます」


 さっきからワビル、ワビルってなんだ!?・・と、その前に気になることがある。


「アンタ・・なんでメイドの格好してんだ?」


 少女は無表情とまではいかないがあまり感情をださない表情と声で答えた。・・が・・短いスカートからはみ出た形のいい太ももがまぶしい。


「現在の日本の殿方はこの恰好で接せられると大変喜ばれると聞いております。おいしくなぁれ」


 わけもなく彼女は自身の胸元で両の手でハートの形で手を組んだ。


「いや・・なんかタイミングちがうぞ」


「それでは説明をさせていただこうと思いますが?心の準備はいかがでしょうかご主人様?それともお食事になさいますか?お風呂になさいますか?それともあ・た・し?」


 そんなほぼ無表情で首をかしげて問われても・・結構いいな。オレは少し胸が高まったがその気持ちをすぐに身体で表現できるような年齢じゃぁない残念ながら。


「・・説明からお願いしたい。ここはどこなんだ?」


「ここは”ワビルの塔”。日本から遠く離れたとある国の砂漠の中に存在しています。この建物は今から約5000年前に建てられたモノですご主人様」


「5000年?日本は確か弥生時代とかじゃないか?」


 学の乏しいオレでもそれぐらいはすぐ理解できた。

 天皇もまだいない時代だぞ?


「偉大なる我が主”ワビル1世”は当時、この辺りを統治していた支配者に命じてこの建物を造らせたのです」


「スゴイ技術力だな?ここは砂漠の中って言ったよな?建物の中になんでこんな自然を造りだすなんて?」


「我が主の魔法力は世界いちぃ~!」


 ・・!少女はいきなり陶酔しきった顔で右腕を上げ左手を胸に当てた。主って言うより”総統”じゃないのかソレ?


 しかしどういうことなんだいったい?・・今、”魔法”って言った?・・


 彼女は元の表情に戻ると説明を始めた。


「まず、最初に”ワビル1世”様は偉大なる魔法使いでありアナタはその子孫に当たる一人なのです」


 ・・・・・


 人違いじゃないのか?



読んでいただいてありがとうございました。

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